35 / 116
在学編
第三十四話 準備は?
しおりを挟む
「焔、あんたアンカーなんだからちゃんとやりなさいよ」
お母さん。そんな情報どこから仕入れてきたんだよ。田舎のお母さん網は本当にすごいな。
焔の母はそう言って、朝ごはんを机の上に置いた。
「まあ、全力は出すよ」
そう言って、焔はみそ汁をすすった。
「あんたがアンカーをするなんて小学校以来なんじゃない?」
「え?……ああ、そう言えば小学校の時アンカーを任せられたことがあったな」
完璧忘れてた。て言っても小学6年で1班、2班、3班、そして先生チームでリレーをした時だから、龍二も冬馬もアンカーをしたっけ……誰が最初にゴールテープを超えたっけ? ま、いいや。
俺はチャチャっと朝飯を済ませると、水筒と弁当をリュックに詰め込み家を出た。
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃい」
今日はいい天気だな。それに涼しい。絶好の体育祭日和ってところか。
―――ガラガラ
教室に入ると皆体操服を着て盛り上がっていた。
後ろの方でバトンパスの練習をするもの、集まって髪のセットをするものと普段では味わえない雰囲気だ。だけど、こういう何とも言えない体育祭が始まる前の騒がしさは嫌いじゃない。
「よ! いよいよ体育祭だな。何か緊張して来たぜ」
席に着くなり龍二が興奮した様子で話しかけてきた。
「ま、確かに龍二はムカデ競争のアンカーだからな」
「それを言ったらお前も最後の種目でアンカーだろ。緊張しないのか?」
「緊張をしてるけど、ムカデ競争みたいなアクシデントはほぼないからな。その分気楽かな」
「ハア~……練習ではあんましこけなかったけどなー。本番でこけるのはいやだなー」
「お前なら大丈夫だよ。ムカデ競争は一人の力だけじゃないんだろ? 不安ならもう一度しっかり確認しとくんだな」
「そうだな……ちょっと行ってくるわ!!」
そう言って、龍二は席を立った。
ハハ……龍二は他人に迷惑をかけることが一番嫌いだからな。本当、良いやつだよ。
「おはよう焔」
綾香の声が聞こえ、焔は声がする方に振り返った。
「おお、おはよう」
今日は髪形が違うな。いつもはロングの髪をそのまま下ろしているけど、今日は……ポニーテール? ってやつかな。
綾香はもじもじしながら恥ずかしそうに焔に聞いた。
「ど、どう? この髪変じゃないよね?」
「別に変じゃねーよ。似合ってる」
その言葉を聞いた途端、綾香の顔は緩み、先ほどの表情が嘘のように笑顔になった。
「そ、そう!? ハア……良かった~」
女子ってのは何らかのイベントになると髪型を変えたくなる生き物なのか? まあ、逆に新鮮で良いっちゃ良いけど。
「綾香似合ってるよ」
焔と綾香の会話に絹子が横から入ってきた。
「ありがとう絹ちゃん」
綾香は絹子に笑顔を向け、焔はまじまじと絹子を見た。
「絹子は髪型とか変えないんだな」
「私は元々髪短いから……変えてほしかった?」
相変わらず無表情で聞いてくる。それに焔も真顔で返す。
「いや別に。そもそもその髪型、絹子に似合ってるから変える必要ないと思うけど」
綾香は少し動揺したような様子を見せた。
「そう……トイレ」
そう言い、少し急ぎ足で教室を出て行った。
「あれ? トイレ我慢してたのかな?」
そんなことを言う焔に、少しムッとした顔で綾香は焔のことを睨みつけた。
「焔ってショートカットの方が好きなの?」
「え? ああ、別に好きな髪型とかはないな。ただその人に似あってれば何でもいいんじゃないか?」
「へー」
綾香は疑わしいような表情でまだ焔を睨みつけていた。その視線に気づき、焔は別の方向を向いた。
え? 俺なんか怒らせるようなこと言った? 女心は全くわからなん。
しばらく膠着状態が続いた。だが、その状態を破るように教室のドアが大きな音を立てて開いた。
「おーお前ら!! もうほとんど全員揃ってるな!!」
先生だった。いつもよりも10分ほど早い到着で、クラス中先生に注目した。
「あれー? 先生いつもより早くない?」
「先生もテンション上がっちゃったんじゃねーの?」
「ハハハハハハ!!」
「はいはい。で、今日早めに来たのは……ジャーン」
そう言って、先生は赤いハチマキを教卓の上に広げた。すると、クラスから大きな歓声が上がった。
「何かと女子は毎回毎回時間かかってるからな。しっかり準備して時間通りにグラウンドに来るんだぞ。
はい! 今日のホームルームは以上!! 今日一日楽しんでいくぞー!!」
「おー!!」
流石生徒の扱いがうまいな、先生は。思わず俺も乗せられたしまった。
先生が教室を出て行った後、皆は教卓の前に集まり各々ハチマキを取って行った。
焔も取りに行った。
赤……いい色だ。テンション上がるな。
ハチマキを取り一度席に戻った。
皆も各々の定位置に戻りハチマキを巻きあっていた。トイレの前の鏡の所に行く女子もいた。
さて、俺も付けるか。
焔は机の上にハチマキをピシッと伸ばしそのまま手に取った。そこで何かを考えるようにハチマキをジーっと見つめた。
さあ、どういう風にハチマキ巻こうかな。髪の上に巻くか、下に巻くか……やっぱ男は直接でこに巻くだろ。だけど、いっつも一発で巻けないんだよなー。しかも競技中ずり落ちちゃうしなー。龍二にでもやってもらうか……いや待て。前にあいつにやってもらった時ひでー下手くそだったよな。そんじゃ、綾香にでも―――。
綾香の方に視線を移すも手前の鏡でハチマキを巻く位置をずーっと模索していた。
あー今声かけるのはまずいな。しかし、やっぱり綾香も立派に女子高生なんだな。そんなに迷うかね。
焔は諦め自分でハチマキを巻こうとしたとき、教室に絹子が戻ってきた。
お、絹子に頼んでみるか。
「おーい絹子。ちょっとハチマキ巻くの手伝ってくんね?」
絹子は小さく頷くと焔の方に近寄ってきた。
「そんじゃよろしく頼むわ」
焔はハチマキを机の上に置き、両手で前髪を上げた。絹子はハチマキを持つと、焔の顔をジーっと見つめた。しばらく焔も何も言わなかったが、流石に不思議に思ったのか絹子に声をかける。
「あれ? 俺の顔に何かついてる?」
その言葉を聞きハッとする。
「ご、ごめん。別にそう言うことじゃ……」
もじもじしている絹子に焔は何か納得したような表情を見せた。
「あーそっかそっか。前向いてちゃ縛れないよな。わりーわりー」
そう言って、焔は一度立ち上がり後ろを向いて椅子に座った。
「そんじゃ改めて頼むわ」
絹子は少しホッと溜息を吐きハチマキを巻いた。
「どう? 高さ大丈夫?」
「おー。こんぐらいでいいぜ」
「それじゃあ前の方抑えてて」
「ほい」
焔がハチマキを抑えたのを確認すると絹子はハチマキを後ろの方で縛った。
「はい終わり」
「お、ありがとう」
焔は立ち上がり、ハチマキを手で確認する。
「絹子うまいな。これなら外れる心配もないな。助かったよ」
「うん。良かった。あと似合ってるよ」
「サンキュ」
「……私もハチマキ巻いてこよ」
絹子は笑顔でハチマキを取りに行った。
あ、さっき笑った。珍しいな。テンション上がってんのかな。ま、俺もけっこう上がってるけど。
―――キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、クラスだけでなく学校中騒がしくなった。いよいよ体育祭だからな。
「準備は?」
「……バッチリ」
「そんじゃ行くか」
そうして、焔たちは教室を後にし、グラウンドに向かった。
さあ楽しい楽しい体育祭の始まり始まり
お母さん。そんな情報どこから仕入れてきたんだよ。田舎のお母さん網は本当にすごいな。
焔の母はそう言って、朝ごはんを机の上に置いた。
「まあ、全力は出すよ」
そう言って、焔はみそ汁をすすった。
「あんたがアンカーをするなんて小学校以来なんじゃない?」
「え?……ああ、そう言えば小学校の時アンカーを任せられたことがあったな」
完璧忘れてた。て言っても小学6年で1班、2班、3班、そして先生チームでリレーをした時だから、龍二も冬馬もアンカーをしたっけ……誰が最初にゴールテープを超えたっけ? ま、いいや。
俺はチャチャっと朝飯を済ませると、水筒と弁当をリュックに詰め込み家を出た。
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃい」
今日はいい天気だな。それに涼しい。絶好の体育祭日和ってところか。
―――ガラガラ
教室に入ると皆体操服を着て盛り上がっていた。
後ろの方でバトンパスの練習をするもの、集まって髪のセットをするものと普段では味わえない雰囲気だ。だけど、こういう何とも言えない体育祭が始まる前の騒がしさは嫌いじゃない。
「よ! いよいよ体育祭だな。何か緊張して来たぜ」
席に着くなり龍二が興奮した様子で話しかけてきた。
「ま、確かに龍二はムカデ競争のアンカーだからな」
「それを言ったらお前も最後の種目でアンカーだろ。緊張しないのか?」
「緊張をしてるけど、ムカデ競争みたいなアクシデントはほぼないからな。その分気楽かな」
「ハア~……練習ではあんましこけなかったけどなー。本番でこけるのはいやだなー」
「お前なら大丈夫だよ。ムカデ競争は一人の力だけじゃないんだろ? 不安ならもう一度しっかり確認しとくんだな」
「そうだな……ちょっと行ってくるわ!!」
そう言って、龍二は席を立った。
ハハ……龍二は他人に迷惑をかけることが一番嫌いだからな。本当、良いやつだよ。
「おはよう焔」
綾香の声が聞こえ、焔は声がする方に振り返った。
「おお、おはよう」
今日は髪形が違うな。いつもはロングの髪をそのまま下ろしているけど、今日は……ポニーテール? ってやつかな。
綾香はもじもじしながら恥ずかしそうに焔に聞いた。
「ど、どう? この髪変じゃないよね?」
「別に変じゃねーよ。似合ってる」
その言葉を聞いた途端、綾香の顔は緩み、先ほどの表情が嘘のように笑顔になった。
「そ、そう!? ハア……良かった~」
女子ってのは何らかのイベントになると髪型を変えたくなる生き物なのか? まあ、逆に新鮮で良いっちゃ良いけど。
「綾香似合ってるよ」
焔と綾香の会話に絹子が横から入ってきた。
「ありがとう絹ちゃん」
綾香は絹子に笑顔を向け、焔はまじまじと絹子を見た。
「絹子は髪型とか変えないんだな」
「私は元々髪短いから……変えてほしかった?」
相変わらず無表情で聞いてくる。それに焔も真顔で返す。
「いや別に。そもそもその髪型、絹子に似合ってるから変える必要ないと思うけど」
綾香は少し動揺したような様子を見せた。
「そう……トイレ」
そう言い、少し急ぎ足で教室を出て行った。
「あれ? トイレ我慢してたのかな?」
そんなことを言う焔に、少しムッとした顔で綾香は焔のことを睨みつけた。
「焔ってショートカットの方が好きなの?」
「え? ああ、別に好きな髪型とかはないな。ただその人に似あってれば何でもいいんじゃないか?」
「へー」
綾香は疑わしいような表情でまだ焔を睨みつけていた。その視線に気づき、焔は別の方向を向いた。
え? 俺なんか怒らせるようなこと言った? 女心は全くわからなん。
しばらく膠着状態が続いた。だが、その状態を破るように教室のドアが大きな音を立てて開いた。
「おーお前ら!! もうほとんど全員揃ってるな!!」
先生だった。いつもよりも10分ほど早い到着で、クラス中先生に注目した。
「あれー? 先生いつもより早くない?」
「先生もテンション上がっちゃったんじゃねーの?」
「ハハハハハハ!!」
「はいはい。で、今日早めに来たのは……ジャーン」
そう言って、先生は赤いハチマキを教卓の上に広げた。すると、クラスから大きな歓声が上がった。
「何かと女子は毎回毎回時間かかってるからな。しっかり準備して時間通りにグラウンドに来るんだぞ。
はい! 今日のホームルームは以上!! 今日一日楽しんでいくぞー!!」
「おー!!」
流石生徒の扱いがうまいな、先生は。思わず俺も乗せられたしまった。
先生が教室を出て行った後、皆は教卓の前に集まり各々ハチマキを取って行った。
焔も取りに行った。
赤……いい色だ。テンション上がるな。
ハチマキを取り一度席に戻った。
皆も各々の定位置に戻りハチマキを巻きあっていた。トイレの前の鏡の所に行く女子もいた。
さて、俺も付けるか。
焔は机の上にハチマキをピシッと伸ばしそのまま手に取った。そこで何かを考えるようにハチマキをジーっと見つめた。
さあ、どういう風にハチマキ巻こうかな。髪の上に巻くか、下に巻くか……やっぱ男は直接でこに巻くだろ。だけど、いっつも一発で巻けないんだよなー。しかも競技中ずり落ちちゃうしなー。龍二にでもやってもらうか……いや待て。前にあいつにやってもらった時ひでー下手くそだったよな。そんじゃ、綾香にでも―――。
綾香の方に視線を移すも手前の鏡でハチマキを巻く位置をずーっと模索していた。
あー今声かけるのはまずいな。しかし、やっぱり綾香も立派に女子高生なんだな。そんなに迷うかね。
焔は諦め自分でハチマキを巻こうとしたとき、教室に絹子が戻ってきた。
お、絹子に頼んでみるか。
「おーい絹子。ちょっとハチマキ巻くの手伝ってくんね?」
絹子は小さく頷くと焔の方に近寄ってきた。
「そんじゃよろしく頼むわ」
焔はハチマキを机の上に置き、両手で前髪を上げた。絹子はハチマキを持つと、焔の顔をジーっと見つめた。しばらく焔も何も言わなかったが、流石に不思議に思ったのか絹子に声をかける。
「あれ? 俺の顔に何かついてる?」
その言葉を聞きハッとする。
「ご、ごめん。別にそう言うことじゃ……」
もじもじしている絹子に焔は何か納得したような表情を見せた。
「あーそっかそっか。前向いてちゃ縛れないよな。わりーわりー」
そう言って、焔は一度立ち上がり後ろを向いて椅子に座った。
「そんじゃ改めて頼むわ」
絹子は少しホッと溜息を吐きハチマキを巻いた。
「どう? 高さ大丈夫?」
「おー。こんぐらいでいいぜ」
「それじゃあ前の方抑えてて」
「ほい」
焔がハチマキを抑えたのを確認すると絹子はハチマキを後ろの方で縛った。
「はい終わり」
「お、ありがとう」
焔は立ち上がり、ハチマキを手で確認する。
「絹子うまいな。これなら外れる心配もないな。助かったよ」
「うん。良かった。あと似合ってるよ」
「サンキュ」
「……私もハチマキ巻いてこよ」
絹子は笑顔でハチマキを取りに行った。
あ、さっき笑った。珍しいな。テンション上がってんのかな。ま、俺もけっこう上がってるけど。
―――キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、クラスだけでなく学校中騒がしくなった。いよいよ体育祭だからな。
「準備は?」
「……バッチリ」
「そんじゃ行くか」
そうして、焔たちは教室を後にし、グラウンドに向かった。
さあ楽しい楽しい体育祭の始まり始まり
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
九尾と契約した日。霊力ゼロの陰陽師見習いが大成するまで。
三科異邦
ファンタジー
「霊力も使えない。術式も出せない。
……西園寺玄弥、お前は本当に陰陽師か?」
その言葉は、もう何度聞いたか分からない。
霊術学院の訓練場で、俺はただ立ち尽くしていた。
周囲では炎が舞い、水がうねり、風が刃のように走る。
同年代の陰陽師たちが、当たり前のように霊を操っている。
――俺だけが、何もできない。
反論したい気持ちはある。
でも、できない事実は変わらない。
そんな俺が、
世界最強クラスの妖怪と契約することになるなんて――
この時は、まだ知る由もなかった。
これは――
妖怪の王を倒すべく、九尾の葛葉や他の仲間達と力を合わせて成長していく陰陽師見習いの物語。
《カクヨム様で15000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
最弱弓術士、全距離支配で最強へ
Y.
ファンタジー
「弓術士? ああ、あの器用貧乏な最弱職のことか」
剣と魔法が全てを決める世界において、弓は「射程は魔法に及ばず、威力は剣に劣る」不遇の武器と蔑まれていた。
若き冒険者リアンは、亡き叔父から譲り受けた一振りの弓「ストーム・ウィスパー」を手に、冒険者の門を叩く。周囲の嘲笑を余所に、彼が秘めていたのは、世界をナノ単位で解析する「化け物じみた集中力」だった。
リアンの放つ一矢は、もはや単なる遠距離攻撃ではない。
風を読み、空間を計算し、敵の急所をミリ単位で射抜く精密射撃。
弓本体に仕込まれたブレードを操り、剣士を圧倒する近接弓術。
そして、魔力の波長を読み取り、呪文そのものを撃ち落とす対魔法技術。
「近距離、中距離、遠距離……俺の射程に逃げ場はない」
孤独な修行の末に辿り着いた「全距離対応型弓術」は、次第に王道パーティやエリート冒険者たちの常識を塗り替えていく。
しかし、その弓には叔父が命を懸けて守り抜いた**「世界の理(ことわり)」を揺るがす秘密**が隠されていた――。
最弱と笑われた少年が、一張の弓で最強へと駆け上がる、至高の異世界アクションファンタジー、開幕!
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる