精霊王は人間に恋をした

りん

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序章 ー出会い編ー

様子見②

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その日から俺は、恭子を暇な時に精霊界から眺めていた。恭子の方も見ていると分かっているせいか、毎日呼び出すことをしなくなった。それだけ、俺は自分の仕事が捗るから嬉しかったんだが・・・。

最後に呼び出された日からふた月たったある時、俺は、違和感を覚えた。人間があまりにも少なくなっていることに。そこで、また、人間界に行くことにした。勿論、姿を消してである。
だが、それでも恭子は、気づいているらしい。さっきから良く目が合う。

恭子   「水の精霊王様、見えているのでしょう?どうして、人間が少ないか?と聞きたいのでしょうか。」
「その通りだ。何故なのだ?そう言えば闇の瘴気が濃いな。」

そう。どうしてか、1ヶ月の間に闇の瘴気が格段と増えたらしい。空が真っ暗になっているし、人間たちの顔も生気がない。どうしたのだろう。

恭子   「魔物が活発化しました。その魔物を倒すために冒険者や騎士が向かい、少なくはなったのですが、多く倒したせいで闇の瘴気が辺りを覆い始めたのです。」
「風の精霊王と契約を結んだらどうだ?アイツならば、吹き飛ばしてくれるだろう。」
恭子   「助言ありがとうございます。早速お願いしてみますね。ところで、水の精霊王様は契約をしてくれないのですか?私は、癒しの巫女です。水の精霊王様や、精霊は回復魔法に聡いと聞いております。なので、私はあなたと契りたいのです。」
「返事は、明日まで待ってくれ。」

そう言って俺は、精霊界に帰った。
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