とりあえずのとりあえず

syu-innonne

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ぐ 1

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暗闇の中、無慈悲な音が響いた。
ここは戦場、殺し合いはいつものことだ。

ーーーーあんたたちのママはわたしが天使にした。

火薬の匂いが鼻につく。
頭をぶっ飛ばされた裏切り者を見ると
硝煙を纏った女は狂った様にニヤッと笑った。


第二次世界大戦が起きた数世紀が過ぎた後、
突如として起きた第三次世界大戦。


ーーーー原因は確か、都市開発から来る経済不安だったか。

黒いカッターシャツの上から白衣を纏いながら彼女は考えていた。


日本国陸軍第8先鋒部隊。
それが彼女が所属していた部隊だった。
中国大陸、内陸部の進軍の途中で起きた出来事。
突如として起きた仲間の裏切り。
部隊の人間のうち一人が仲間に銃を向け、
彼女以外を殺した。
彼女は裏切り者から一緒に裏切ることを誘われた。
当然だが、彼女は考えるふりをして距離を取り、
裏切り者を容赦なく撃ち抜いた。
彼女は部隊唯一の女性兵。
名は柳原凛華。
彼女は大学卒業時、薬剤師国家試験にて火薬の作り方の問題に対して完璧に近い、解答をしてしまったのだ。
勉強の合間の気分転換でちょっと頭に入れただけなんだろう。
それが哀しいことに戦場で役に立つものだから、彼女は徴兵され、ここに配属されてしまった。
彼女の同期はいま日本で訓練を受けている最中である。

おそらく凛華が撃ち抜いた裏切り者と合流するつもりだったのであろう。
近くに居た敵部隊を凛華は全滅させた。
そして、背丈が似ている死体と服を交換し、敵国部隊が捨てたであろう研究施設にしばらく身を潜める事にした。
流石に敵国部隊の服装は肌に合わないので、研究施設に残されていた研究者の服を拝借した。
敵国部隊ものが来たら、研究者の振りをすればいい。
彼女はそう考えた。
そして、生水を飲めるように処理しながら、このあとの行動について考えることにした。
まず、彼女が取るべき行動は本隊との連絡である。
通信器は裏切り者が破壊したのでできない。
となるとこのまま先に進むべきか後続の部隊と合流すべきかのどちらかになる。
彼女は今研究者の振りをしている。いざという時の為、敵国部隊の服も隠し持っている。
自分の隊服はカモフラージュに使った為ない。
合流も難しいだろう。
となると、このまま先に進み、敵司令部に入り込む。
彼女は多少レベルしか、戦闘能力はない。
自分の命を賭しても、敵国にダメージを与える事ができるならそれに越したことはない。
仮に日本に帰ったところで、彼女には何もない。
いっそ、国の未来の為の礎になった方がいいと思った。
もし自爆攻撃で敵司令部を壊滅させたら、先に旅立ってしまった仲間たちにも自慢できる。
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