とりあえずのとりあえず

syu-innonne

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む 1

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バァァン!!
無慈悲な音が響いた。
ここは戦場、殺し合いはいつものこと。

ーーーーあんたたちのママはわたしが天使にしたよ。

火薬の匂いが鼻につく戦場。
頭をぶっ飛ばされた裏切り者を見ると
硝煙を纏った兵士はニヤッと笑った。


第二次世界大戦が起きた数世紀後の世界、
突如としておきた第三次世界大戦。


ーーーー原因は都市開発から来る経済不安だったか。

黒いカッターシャツの上から白衣を纏いながら彼女は考えていた。


日本国陸軍第8先鋒部隊。
それが彼女が所属していた部隊だった。
中国大陸、内陸部の進軍の途中だった。
突如として起きた仲間の裏切り。
部隊の人間のうち一人が仲間に銃を向け、
彼女以外を殺した。
彼女は裏切り者から一緒に裏切ることを誘われた。
当然、彼女は考えるふりをして距離を取り、
裏切り者を撃ち抜いた。
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