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2019.10.15

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始まりは小学5年のときだった。学校の図書室に、「ダレン・シャン」という名前のファンタジー系の本が置かれているのを見つけ、何気なく手にとって軽く読み始めたのがきっかけだった。

主人公が親友を救うため、身代わりにヴァンパイヤなったら逆恨みされてなんやかんやで最後は自ら命を絶つ、というこれだけでは本作の良さが全く伝わらない説明だが、とにかく当時の私の琴線に触れたことがきっかけで、いろんな本を読み漁るようになった。主にファンタジー系の本限定で。

親に小まめに近くのショッピングモールにある本屋に連れて行ってもらい、新刊を心待ちにする日々の中で、市立の図書館という画期的な存在に気づいてからは週末はそこで入り浸る、というルーティンが生まれた。

あるとき数時間ぶっ続けで本を読み続けたあと、時間が気になり壁にかけられていふ時計を見ようとしたら、針が霞んで見えて「あ、こりゃヤバイ」と思ったが時すでに遅し。読書にはまった当時の私は、視力低下がどんなに大きな損失か考えることもせず、気づけば視力は0.1以下に。(2年以内の記録です。)

お金のかかるコンタクト生活とは引き換えに、語彙力とコミュニケーション能力は同年代と比べてかなり上がった。文章から登場人物や筆者の心情、伝えたいメッセージを読みとく力がついたことで、相手を理解することが上手くなり、自分の伝えたいことをはっきり分かりやすく伝えることができるようになった。書き物はあまりしないので、ご覧の通り文章力はそこまでだが。

高1でケータイを買ってもらってからは、読むものが分厚い本から電子書籍に変わり、25歳の今に至るまで未だにファンタジー系のものばかり読み漁っている。

だけど、この頃そんな趣味にも変化が訪れてきた。

たまに思わず涙を流しそうになるほど上手いこと練られて作られた作品に出会うが、以前ほど心が高揚しなくなってきた。むしろ、「私何やってるんやろ?」という虚しさや、「これは現実的ではない、実生活ではそんな簡単には行かない。実際頑張ってる人の方がもっと魅力的やん」と、それが良いかとかは別にして、ファンタジー系の書籍を読むことに価値を見出せなくなりつつある自分がいる。

理由は簡単だった。小5のときとは違い、今では3児の父になり、なりたい人物像や、人生の目標ができた。電子書籍を読むことは、短期的に楽しくても、長期的にほとんど自分の益にはならない。

と、分かっていても長年培ってきた習慣はそう簡単に抜けきるはずもなく、暇さえあればスマホを触る日々。こらいかん。

どうやって克服しようかと考えるうちに、「自分が書く側に回ればええやん」という結論に至った。

毎日の時間の使い方に責任を持てばいい。自力でできないなら周りを巻き込めばいい。ついでにこれを続けて私が徐々に成功すれば、この記録を読む人の益にもなるし、そこから少なくてもインセンティブがもらえれば、子供のおもちゃでも買えばええやん!私天才!

ということで、これから毎日ここに私の記録を残すことにした。どーでも良い同じことの繰り返しの日々ならともかく、私の日常はかなりユニークな自信がある。私と同じように虚しさを感じながらも電子書籍を読み漁る日々を送っている人や、人生に張り合いを感じられない人がいるなら、一緒にのし上がろうではないか。

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私のプロフィール

名前 私(作中では私で通します、多分)
年齢 25
住んでる地域 兵庫県
目標 偉大な家長になる
趣味 スピアーフィッシング、お菓子作り、読書、バドミントン、などなど
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