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しおりを挟む「ここがアハヴァー様が言っていた森か・・・。」
ハティは周りを見回すと、そこは鬱蒼とした森だった。まだ昼のようで、所々から明るい光が真上から差し込んでい
た。
「とりあえず、何とか魔物達から力をもらわないと、このままだとすぐ死んじゃうな。」
現在この世界、シャーロームで最下位に位置するスライムのハティは、魔物を倒すために周りを探索することにした。
しばらく森の中をズルズルと進み続けると、水の流れる音が聞こえてきた。
「こっちに行けば、川が見つかりそうだな。」
音のする方向へ進み続けると、思ったとおり木々の開けたところに川が見えてきた。
「そのうち何か魔物が水を飲みにくるかもしれないから、ここで待ち伏せしてみるか。でも真正面から向かっても瞬殺されるだけだな・・・。木に登るか。」
ハティはなんとか木にしがみつきながら登ると、枝の1つに止まってじっと何かが来るのを待った。
何もすることがないのでこれからどうするか思いを馳せていると、木々の間の草むらがガサゴソと音を立てた。
「おっ、何か来たな。」
そこから姿を現したのは、ゴブリンだった。背中に背負っているホーンラビットを見るに、狩りを終えた後のようだ。
「ゴブリンか・・・確かに僕を除いて最弱種族だけど、不意打ちしても勝てる気がしないな・・・。」
確かに今のハティでは仮に不意打ちに成功して上からゴブリンに乗ってスキルの吸収を使っても、相手を倒す前に引き剥がされて潰されるだろう。
どうするか迷っていると、軽く水を飲み終わったゴブリンは去っていってしまった。
「どうしよう、このままだと何もできないまま時間だけが過ぎるぞ、うーん・・・。」
どんなに相手が弱くても自分は更に弱いから倒せない、かといって今から木から下りて他の場所に行こうにも、地上で魔物と遭遇すれば殺されてしまう。ハティは早くも詰んでしまっていた。
「とりあえず何も食べなくても死なない体だから、今日は一旦寝るか。」
もう暗くなり始めていたので今日のところは考えるのを止めて、明日からまた頑張ろうと、ハティはそのまま眠りに着いた・・・。
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