あの木の下でもう一度

oosso

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プロローグ

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拝啓 桜が散り出すこの季節ですが
○○○くんは元気でしょうか、私は君がとても心配です。


私がいなくなってまた心が荒んで閉まっていないか、また栄養のあるご飯を食べないで体を壊していないかなど心配の種はつきません。


君と過ごした2年とちょっとの日々を私はこれから先もずっとずっと幸せな思い出として、生きる糧として大切にしていこうと思います。


もしも春が2度目に訪れる時に、お互いに思い合う人がいなければ思い出の場所に来てください。


最後になりましたが私はこちらで友達と元気にリアルを充実しています。君がいないと少しばかり寂しい気もしますが、私は寂しがり屋じゃないので大丈夫だよ!


Ps.少しでも私の心配を減らす為に返事はできるだけはやくしてね!!


僕がこの手紙を読んだのは手紙が届いてから約2週間後。別に読みたくなかったとかではないんだ。


彼女が手紙に書いている事がそのまま現実になってしまった。


あまり栄養のある食事を食べず、カップヌードルやお菓子など食事を済ませていた僕は1ヶ月前にぶっ倒れた。


正直、自分自身が一番驚いたし何より医師に言われた言葉が一番重かった。


「君、もう少しこの生活を続けていたら死んでたよ。むしろ、今、倒れて運び込まれて良かったぐらいだよ。」


死ぬところだったのか。僕は。
いや確かに普通に生活している時に具合が悪いと感じる時はあったが、まさか死に至るところだったとは。


これは是非とも彼女に返す手紙に書かなくてはならない。


彼女の慌てる顔を拝めないのは残念だが、見なくとも手紙を読みながらきっとそういった反応をするとだろうと思うと自然と頬が緩む。


だが肝心なのは僕がどれくらいで治るのかだ。何年も治らないなど洒落にもならない。


「すみません、それで僕はいつ退院できるんでしょうか?」


「少なくても2週間ぐらいかな。まぁ少しぐらい休みなさい」


「あと2週間…。」

意外と短くてホッとした僕はその間、僕は何をしておこうか。どれだけ本を読めるかなど考えていた。
医師に言われた通り、自分の部屋に戻り、これからの予定などを立ていた。


ふと思いついた僕は暇つぶしに彼女と過ごした日々を文章として書き出して見ようと思った。


これは、僕と彼女の2年と少し間の淡く儚い、そしてとても暖かい2人の思い出の話。


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