お菓子の詰め合わせ

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ABCメロ完成済み

送迎

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暗い 暗い 暗い 暗い
灯りはどこだ 探して歩き回る
左手を壁に 歩幅は小さく
いつ何があってもいいように
側にあったナイフを右手で持つ

気が付いたらここにいたんだ
目を開けていても暗い この部屋に
これは夢だ そうだ きっと夢だ
夢であって欲しいと 冷や汗が頬を伝う

灯りが欲しい
この不安 少しでも取り除きたい
灯り 灯りはどこにある?
ここに灯りなんてあるのか…?

パチパチと火を焚く音が聞こえる
光源なんて見当たらないけど
確かに聞こえた 間違いない 聞こえた
暗闇に慣れた目で聞こえた場所まで

走ったはいいが 音が止んだ
ここだったと思うけど暖かくもない
暖かくもなにも そうだ灯りがない
火を焚いていたはずなのに

気が付いたら意識を失っていた
きっと精神的に限界だったのだろう
今まで全て夢で 目が覚めたのだと
そう思いたかったけれど暗い
暗い 暗い 暗い 暗いんだ

気が狂ってしまいそうだ
『誰かいませんか』
叫んでみたけど反響するばかり
声が自分一人 他に聞こえなくて
涙を 鼻水を 涎を垂れ流しにしながら叫ぶ

気が狂ってしまいそうだ
いやもう狂っているんだろう
虚ろな目のまま横たわる
不思議なことに腹は減らない
喉も 眠気も 全て完璧なまでに
不必要な状態だ

灯りはどこにある?
引き続き探し回る
時間という概念がこの場所にあるのかは
知らないが
あるとするならば もう2週間は過ぎただろう
たぶんでしかないが そう思う

暗い それにしても暗い
灯りが見えない
いつの間にか匙に変わっていたナイフを右手に持ち
歩き回る

影 こんな暗闇に影が見えた
慌てて地面を見ていた顔を上げる
『探しましたよ もう大丈夫です
さぁ 次の人生へご案内します』

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