残念賞

双葉紫明

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第5話

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「こないだ会って、素晴らしかった。それからかわいい画像もらって、スマホ開くたびウキウキする毎日。ありがとう。無理をしてた事に気付いてしまったんだ。きみが幸せである為には、僕が無理しなきゃならない。もちろんきみが幸せなのは、僕も幸せだよ。それでも、きみが会いに来ないなら僕が会いに行くなんて、最初から無理だった。お金が、ないんだ」
 前とは違う。
 わたしの悪口はひとつもない。
 だけどやっぱり、わたしの気持ち、本当には伝わってないのかな?
「こないだ全部納得出来たんだ。ああ、ほんとにきみは僕を好きなんだな。僕だけなんだな、って。だからまた会う約束した。それでも残酷だね。いや、自業自得。アテにしてたお金は入って来ないし、お客様の支払いはペイペイばっかり。小銭合わせて3000円。バイトに行くガソリン代、店の灯油代、それすら心許ない。払えたとしても、生きていけるか。来週からマイナス7℃とか。払ってない請求書の山。銀行からの電話。もう、とっくに詰んでたんだ。」
 お金はわたしもないし、タイヤ換えないから会いにも行けない。
 だけど、心配だし、死んじゃやだ。
「きみの画像を眺めて、好きなアイドルに夢見る様に。きみも4月までは会えないつもりだったんだから、ちょうど良いよ。やっときみと同じ、目の前の現実が見える様になったんだ。こないだのデートのおかげでね。ありがとう。もう会えるかわからないけど、色んな責任上死ねないから生きてはいるよ。
 で、きみが好きだ。ずっと」
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