唯一の魔法使い3

u2death

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秋の訪れ

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季節は暑さを忘れ、一気に涼しくなった。
公園の木々も紅葉している。
あれから少し時間が経った。

インフィニティ「そろそろ、じゃないかしら。
貯まってきたわね、魔法。」

まりあは、かおりの家に居候し、
しあわせの魔法を増やしていった。

彼女は魔力は強いのだが、欲望が小さかった。
そのせいで魔法は何度も消えてしまった。

まりあの魔法の成功には、
かおりやしおり、のあの手助けが必要だった。

西谷叶愛  のあ「あなったって、ケーキとか
サンリオには強い気持ちがあるのに。
その他の物には、ほんっとに興味ないのねったら
興味ないのね。。」

湊未来  みなとみらい聖愛  まりあ「サンリオは神。。」
愛甲石田  あいこういしだ詩織  しおり「あははは」
しおりも何度か手助けした。

しおりは魔法は使えないが、良き仲間。
魔法使いたちは独りではすぐに道に迷う。
友達の力が何よりも助けになっていた。

夢ノ川「ほえー」
これは主人公。
夢ノ川  ゆめのかわ歌織  かおり
すなわち、わたし。
ぼーっと生きてます。

西谷「まりあって背が高くて、大人びてる割には。。
魔法使いとしては半人前なんだからったら、
半人前なんだから!」

湊未来「。。女神としては超一流。。」
西谷「なんの女神よ!」
愛甲石田「あははは」
夢ノ川「ほえー。」

なんか最近わたしたちいつもこんな感じ。
楽しいなー。

公園のイチョウが紅葉して黄色くなっている。
猫の姿の妖精、レタスは落ち葉をつっついている。
夢ノ川はそんなレタスを抱きかかえて、なでる。

夢ノ川「秋だねー。」

木の葉が舞い落ちる。
つい、感傷的になってしまう。

レタス「なんか、ここ。懐かしいな。」
夢ノ川のお腹のあたりで、レタスの低い声が響く。

愛甲石田「学校の近くの三角公園。何度も来てるよねー。」

西谷「ミーティングって言うと、ここでやったわね。。
夏休み中は暑かったわったら
暑かったわ。。」


レタスは夢の中でも、何度もこの公園に来たような気がする。
確か雨で。
何があったっけ。
なんだったんだ?

レタス「何度も来たな。」
湊未来「。。全てが懐かしい。。。」

夢ノ川「なんかしあわせだねー。」
みんな笑顔だった。
しあわせってこう言うものなのかなー。

冬の精霊の起こす、冷たい北風が吹いた。

湊未来「おい、キタロー」
キタロー「なんだ、まりあ」

一つ目の変な妖精、まりあの妖精だ。
まりあがキタローと名付けた。

湊未来「いっちょ、魔法の国復活させてみっか。」
声のトーンはドラゴンボールの悟空みたいなのだが(似てる!)、
極めて抑揚がないのがおかしい。

おもわず破顔する少女たち。
ぷふっと。

レタス「例の敵がな。。」
魔法を使うと、世界のどこかからか人魂  ひとだまが飛んでくる。
今までは飛んでこなかったが、最近よく飛んでくる。
私たちが魔法を使うのが気に入らないらしい。

レタス「魔法の国を復活させると、大量に飛んできそうだな。。」
インフィニティ「あんなの倒しちゃえばいいのよ。
弱っちいじゃない!
のあの究極魔法で、どっかーんと」

キタロー「数が多いのが厄介だな。。」
湊未来「あいつらは」

湊未来「くっつくと大きくなる」
夢ノ川「そうなの?」

湊未来「大きくなるとかなり強くなる。」
西谷「じゃあ、くっつく前に倒さないと駄目ね。。」

愛甲石田「私も頑張るよ!」
レタス「そうそう、物理攻撃が効くんだよな。。」
インフ「頼りにしてるわよ、しおり✨️」

音速を超える愛甲石田の打撃が、人魂には効く。
愛甲石田が叩いて弱らせたところを西谷、湊未来が倒す。

夢ノ川「わたしはプリンとお茶で誘惑します✨️
うっふーん✨️」
愛甲石田「あははは」

夢ノ川「あの人魂って本当は悪い人じゃないみたいだし。。」
西谷「かおりったら、また甘い事を。。
あんな化け物にまで同情するのったら」

湊未来「あれは大人になってしまった子供たちの気持ち」
インフ「え、人の気持ちなの?」

湊未来「大人になったので、魔法が信じられない。
その気持ちが飛んでくる。『疑念  zweifeln』と呼ばれている」

インフィニティ「どこ知識よ?なんでそんな事知ってるのよ?」
レタス「まあまあ。ええじゃないか」

湊未来が不思議な子で色々知っているのには、
もう慣れっこになっていた。

キタロー「そう言えば、私も覚えている気がする。
我が魔法の王国の敵は、『疑念』だった、と。。」

レタス「『我が王国』ってお前、王様?」

キタローが嫌な顔をする。

キタロー「違う。王様ってのはいけ好かない。
なりたくもないので、王ではないと思われる」

レタス「お、奇遇だな、キタロー。
俺も王様ってなんか嫌い」


愛甲石田「人魂たちって、もともとは魔法を信じてたんだね。
なんか悲しいね」

レタス「大人になるってそんな事さ。
まあ大人になりきれないから、
子供の夢にかみついてるんだろうけどな」

インフィニティ「大人の階段を上るティーンエージャーは悩みの塊  かたまりだもの!
そりゃ、噛みつくわよ。
恋に勉強に、将来の夢に。。
愛に、性に。。✨」

キタロー「苦しむ若者の心の叫び、か。」
西谷「安心しなさい!✨
私が全部ぶち倒す!」

湊未来「浄化浄化。『のあ』はやばい女。
魔法少女なんだから、ぶち殺す✨とか言わない」

西谷「あんたでしょ、まりあ!
殺すとか言ってるのは!」

愛甲石田「あははは」
夢ノ川「ほえー」

三角公園のすぐ近く。
今日は富士山がよく見える。
大山の尾根の間から。
山頂は少しだけ白く雪が積もってきた。

神奈川県は富士山がよく見える。
わが県の山と言っても過言ではあるまい。
(いや、過言だ。)

散会となった。
秋の陽はつるべ落とし。
あっという間に暗くなった。

帰り道で、湊未来は小さな声で夢ノ川に語りかけた。
散々話したあとなのに、なんだろう。

湊未来「かおりには言っておくけれど」

湊未来「疑念との戦いは、大変危険」
夢ノ川「そうだね。。ちょっと怖いけど。。」

夢ノ川「魔法を好きだったオトナの魂  たましいなら、
仲良くできないかなあ。。
無理矢理倒すんじゃなくて、納得して帰ってくれないかなー。」

本当に、意外な事を言う。

甘い事を。。
子供じみている。

だが湊未来は、夢ノ川のそんなところが愛  いとおしかった。

この世界ができてだいぶ時間が経つが、
まりあがそんな感情を覚えたのは、
初めての事だった。

湊未来「そうね。。」

あまり口にしたことの無い単語だった。
人に同意を示すなんて。

まりあは気持ちが溢れそうになるのを必死に抑えた。
心を殺して、かおりに告げなければ。

湊未来「愛甲石田は王国の復活に呼んでは駄目。
危険すぎる。」

夢ノ川「え、しおりちゃんを?なんで?!」
驚愕している。
湊未来は胸が痛んだが、抑え込む。

湊未来「彼女には秘密にする。」
夢ノ川「大丈夫だよ、しおりちゃんも強いし。。」
驚愕が動揺に変わっている。

湊未来「魔法を使えない彼女は自分を守れない。」

湊未来「これは、必要なこと。」

湊未来「命を落とす未来がある」

夢ノ川「でも。。!」
湊未来「考えておいて」

そんな。。なんでそんな事言うの、まりあちゃん。。
どうしよう。
今まで一緒にやってきたのに。

しおりちゃんに秘密を作るのはいやだ。。!


かおりは悪夢を見た。
愛甲石田  あいこういしだ詩織  しおりが疑念の攻撃を受け、
なす術  すべもなく倒される夢。
多数の疑念に囲まれた愛甲石田が何の抵抗もできずに。。

夢ノ川「しおりちゃん!」

夢だった。

うん、夢だって知ってる。
でも。。

サイアク。。

こんな事、起きたらサイアクだ。。

ああ、私、心配なんだ。
心配でたまらない!

だからこんな夢を見ちゃうんだ。。
しおりちゃん。。

夢ノ川「レタス。。」

見ると猫は幸せそうに寝ている。
いいなあ、レタスは悩みがなくて。。
どうしたらいいの!


かおりは気付かなかったが、
レタスはレタスで悪夢を見ていた。

魔法の国の終わり。

ああ、世界が消えて行く。
なんと言う力不足、
俺がもっとしっかりしていれば。。!

人々を幸せにするんじゃなかったのか!

それどころか、
世界は俺の力不足のせいで苦しみに包まれるだろう!
これでは俺は悪魔ではないか。。

ああ、苦しみが拡がっていく。。!

俺のやってきた事はなんだったのか!
災厄をもたらす、唯一の悪魔よ!。。
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