17 / 17
新生児
見ざる聞かざる言わざる
しおりを挟む
スタンビートのあらましはこうだ
まずは2年後、場所はダンジョン化した小さな洞窟。進化してゴブリンロードになったゴブリンに続くようにゴブリンが進化、弱いゴブリンは洞窟を追い出されて洞窟近くに集落を作る。人間は集落には気づけるけど、洞窟で異常発生するホブゴブリンには気づけず放置された。其のうち名前も載らない小さな村や旅人、冒険者が襲われ始め家畜や男たちはエサに女たちは苗床にするために攫われた。Bランクのチームが襲われたのがきっかけでダンジョンが特定されたけど、その時には手遅れで溢れかえったホブゴブリンやメイジ、アーチャー、エリートといった上位種が近隣の街を襲った。城壁があったこの街には被害はなかったけど、20キロ先にある街はかなりの被害があったらしい。断定できないのはギルドマスターのエピソードとして流れた情報だからだ、当時最高ランクだった彼は、この事件で片足を失う重症をおい、惜しまれつつ冒険者を引退してギルドに就職、後に当時のギルドマスターの不正を暴いて自らがギルドマスターになる、領主の前で資料をたたきつける一方で、帰り際に私に泣かれてしょんぼりする姿にギャップ萌えしたな。
後のスタンビートは魔王が討伐された遺跡がダンジョン化、ダンジョンオーブを狙った冒険者が逆に飲み込まれてしまったためにおこる。ダンジョンオーブは保有者の願いを叶える力をもつといわれていて、それを狙う者は多い。件の冒険者もその一人だった。
彼がオーブに願ったのは失った生活を取り戻すことだ。だが、本当にそれを手にしたとき悪魔が囁いた
≪その願いは本当なのか≫
≪偽りの生活で満足なのか≫
≪娘をあんな姿にした奴らは、のうのうと生きているのに≫
≪訴えても無視している奴もそのままにして≫
悪魔は彼の心の蓋を開き、何度も繰り返し蹂躙されつくし無残に殺された町の人の首と攫われた娘たち。教会の祭壇に吊るされた義理の息子とその傍らで蹂躙された上にダルマになった娘の姿をみせた。やがて心が壊れた彼は悪魔に願う
≪すべての破壊を≫
悪魔は笑う
≪すべてに死を≫
こうしてスタンビートは起こった
この二つのスタンビートを防ぐことは私なら難しくはない、原因を取り除けばいいだけだ。
だけど・・・スタンビートが起こらなければ私が詐欺師になる。ひどい話だろうが、自分のあずかり知らぬ所で何が起ころうと、自分には関係ない。私が救いたいのは家族と友人だけなんだから
「2年後がここなのか、ゴブリンロードだな。11年後はまさか王都に、しかも魔族だとは」
スタンビートは人にとっては脅威的な事件であることに違いない。三人の顔色が悪い
ごめんなさい。私はある程度の情報を渡した後は見ざる聞かざる言わざるに徹します
「ですが、規模や場所がわかるだけでも幸いです」
「ああ、2年後のスタンビートを対処できれば、王に魔王の封印やスタンビートの危険を訴えやすくなる」
スタンビートを未然に防ぐ方法は原因を取り除くこと。子爵の運命は元々生存のルートがあったのだからよかったが、これからの事件は確実に被害者がでるもの、私はどこまで関わればいいのだろう、ゴブリンに殺される人や死より恐ろしい体験をするであろう女性。救うのは簡単、件のダンジョンの場所はわかっているのだから、スタンビートを起きるまえに、原因を排除してしまえばいい。わかってはいるがスタンビートを起こささなければ、わたしはみんなから詐欺師と呼ばれる。スタンビートを未然に防いだと言っても詐欺師のレッテルを持つ奴の言葉を誰が信じるのだろうか、私は自分の為に沈黙する
「神の言葉は偉大ですが、神官でないお嬢様の言葉を信じるものは少ないかと」
あたりまえ。今の状態はまだ兆候すら出ていないのだから
見ざる聞かざる言わざると決めたのに、気持ちは揺らぐ
ゲームの抑止力ってどれほどだろう、スタンビートをとめないまま規模を縮小する方法はないかな
まあ、おいおい考えれば答えは出てくるかもしれない
「うう・・・」
なんだろう、ものすごく眠い
「お嬢様?」
暗闇に落ちていくように私の意識がなくなっていく。
赤ちゃんである私の体に限界がきたみたいだ。
唐突に沈んだ私をアズが慌てて支えてくれた。アズの視線を感じたが、すでに私という意識は落ちてしまった。
大人三人は私が寝たことに気が付かないのか、地図に視線を預けたままだ
「スタンビートがおきたところは、50年以内にスタンビートが起きるというのは俗説でもある」
「まずは2年後のスタンビートを対処しよう。各ギルド長に連絡して方針を決めなくては」
「そうですね。お嬢様にはもう少し・・・」
ようやく三人の意識が子供に向いたとき、彼女はアズの腕の中で深い眠りにおちていた
まずは2年後、場所はダンジョン化した小さな洞窟。進化してゴブリンロードになったゴブリンに続くようにゴブリンが進化、弱いゴブリンは洞窟を追い出されて洞窟近くに集落を作る。人間は集落には気づけるけど、洞窟で異常発生するホブゴブリンには気づけず放置された。其のうち名前も載らない小さな村や旅人、冒険者が襲われ始め家畜や男たちはエサに女たちは苗床にするために攫われた。Bランクのチームが襲われたのがきっかけでダンジョンが特定されたけど、その時には手遅れで溢れかえったホブゴブリンやメイジ、アーチャー、エリートといった上位種が近隣の街を襲った。城壁があったこの街には被害はなかったけど、20キロ先にある街はかなりの被害があったらしい。断定できないのはギルドマスターのエピソードとして流れた情報だからだ、当時最高ランクだった彼は、この事件で片足を失う重症をおい、惜しまれつつ冒険者を引退してギルドに就職、後に当時のギルドマスターの不正を暴いて自らがギルドマスターになる、領主の前で資料をたたきつける一方で、帰り際に私に泣かれてしょんぼりする姿にギャップ萌えしたな。
後のスタンビートは魔王が討伐された遺跡がダンジョン化、ダンジョンオーブを狙った冒険者が逆に飲み込まれてしまったためにおこる。ダンジョンオーブは保有者の願いを叶える力をもつといわれていて、それを狙う者は多い。件の冒険者もその一人だった。
彼がオーブに願ったのは失った生活を取り戻すことだ。だが、本当にそれを手にしたとき悪魔が囁いた
≪その願いは本当なのか≫
≪偽りの生活で満足なのか≫
≪娘をあんな姿にした奴らは、のうのうと生きているのに≫
≪訴えても無視している奴もそのままにして≫
悪魔は彼の心の蓋を開き、何度も繰り返し蹂躙されつくし無残に殺された町の人の首と攫われた娘たち。教会の祭壇に吊るされた義理の息子とその傍らで蹂躙された上にダルマになった娘の姿をみせた。やがて心が壊れた彼は悪魔に願う
≪すべての破壊を≫
悪魔は笑う
≪すべてに死を≫
こうしてスタンビートは起こった
この二つのスタンビートを防ぐことは私なら難しくはない、原因を取り除けばいいだけだ。
だけど・・・スタンビートが起こらなければ私が詐欺師になる。ひどい話だろうが、自分のあずかり知らぬ所で何が起ころうと、自分には関係ない。私が救いたいのは家族と友人だけなんだから
「2年後がここなのか、ゴブリンロードだな。11年後はまさか王都に、しかも魔族だとは」
スタンビートは人にとっては脅威的な事件であることに違いない。三人の顔色が悪い
ごめんなさい。私はある程度の情報を渡した後は見ざる聞かざる言わざるに徹します
「ですが、規模や場所がわかるだけでも幸いです」
「ああ、2年後のスタンビートを対処できれば、王に魔王の封印やスタンビートの危険を訴えやすくなる」
スタンビートを未然に防ぐ方法は原因を取り除くこと。子爵の運命は元々生存のルートがあったのだからよかったが、これからの事件は確実に被害者がでるもの、私はどこまで関わればいいのだろう、ゴブリンに殺される人や死より恐ろしい体験をするであろう女性。救うのは簡単、件のダンジョンの場所はわかっているのだから、スタンビートを起きるまえに、原因を排除してしまえばいい。わかってはいるがスタンビートを起こささなければ、わたしはみんなから詐欺師と呼ばれる。スタンビートを未然に防いだと言っても詐欺師のレッテルを持つ奴の言葉を誰が信じるのだろうか、私は自分の為に沈黙する
「神の言葉は偉大ですが、神官でないお嬢様の言葉を信じるものは少ないかと」
あたりまえ。今の状態はまだ兆候すら出ていないのだから
見ざる聞かざる言わざると決めたのに、気持ちは揺らぐ
ゲームの抑止力ってどれほどだろう、スタンビートをとめないまま規模を縮小する方法はないかな
まあ、おいおい考えれば答えは出てくるかもしれない
「うう・・・」
なんだろう、ものすごく眠い
「お嬢様?」
暗闇に落ちていくように私の意識がなくなっていく。
赤ちゃんである私の体に限界がきたみたいだ。
唐突に沈んだ私をアズが慌てて支えてくれた。アズの視線を感じたが、すでに私という意識は落ちてしまった。
大人三人は私が寝たことに気が付かないのか、地図に視線を預けたままだ
「スタンビートがおきたところは、50年以内にスタンビートが起きるというのは俗説でもある」
「まずは2年後のスタンビートを対処しよう。各ギルド長に連絡して方針を決めなくては」
「そうですね。お嬢様にはもう少し・・・」
ようやく三人の意識が子供に向いたとき、彼女はアズの腕の中で深い眠りにおちていた
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
俺の妻になれと言われたので秒でお断りしてみた
ましろ
恋愛
「俺の妻になれ」
「嫌ですけど」
何かしら、今の台詞は。
思わず脊髄反射的にお断りしてしまいました。
ちなみに『俺』とは皇太子殿下で私は伯爵令嬢。立派に不敬罪なのかもしれません。
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
✻R-15は保険です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる