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第2話・些細なもの
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初めは、弟と私に対しての態度の違いに違和感を感じた所からだった。
彼女は、弟に対しては「気軽に姉さんと呼んでね」と言うのに対し、私には一度もそういった旨のことを伝えて来なかった。他にも、会話をする際にそれとなく無視をされたり、弟の話には相槌を打つのに、私の話には無反応だったり。
けれど、男の子と女の子、同性故安心してしまって少し粗雑な対応になるのだろう、と気にしていなかった。弟はそう言った態度に過剰に反応し、ますますナタリーさんを毛嫌いしたが、私が気にしていないことを知るとやり場のなさそうな複雑な表情で黙り込んでいた。
違和感が確信に変わったのは、ナタリーさんと初めて2人っきりで話した時のことだった。
「今日はお日柄も良いですし、良ければ少し庭に出ませんか?」
そう言われて、親交を深めるチャンスかもしれない、と喜んで付いていった私が馬鹿だった。
ナタリーさんと庭にて談笑していると、突然彼女は水やりをしたいと言い出し、「最近ナタリーさんは大変忙しくていらっしゃるもの。それくらい、庭師の方に任せて…」と説得しても聞かず、勝手にジョウロを持ち出したのだ。強引に水やりをしようとする彼女の姿に、「あれ…?」と内心首を傾げてはいたが、その水をかけられて、違和感は確信に変わった。
「きゃあっ!ごめんなさい、私ったら、つい手が滑ってしまって……ソフィア様があまりにもお美しくて花の様だから、お水をかけてしまいました」
悪びれもなしない様子で、テヘッと舌を出しながら笑う彼女に、初めて恐怖した。曲がりなりにも侯爵令嬢である私に水をかけて、その挙句花の様に綺麗だから、ついと笑って誤魔化す人なんて、誰1人いなかったからだ。
何より、その瞳には隠しきれない嘲笑が浮かんでいて、人間はこんなに醜悪な顔ができるのか、と思うほどに意地に塗れた顔をしていたのだ。平凡で可愛らしい、純朴そうだ、という印象は、一瞬で覆った。
その日以降、彼女の嫌がらせは徐々にエスカレートしていった。
彼女は、弟に対しては「気軽に姉さんと呼んでね」と言うのに対し、私には一度もそういった旨のことを伝えて来なかった。他にも、会話をする際にそれとなく無視をされたり、弟の話には相槌を打つのに、私の話には無反応だったり。
けれど、男の子と女の子、同性故安心してしまって少し粗雑な対応になるのだろう、と気にしていなかった。弟はそう言った態度に過剰に反応し、ますますナタリーさんを毛嫌いしたが、私が気にしていないことを知るとやり場のなさそうな複雑な表情で黙り込んでいた。
違和感が確信に変わったのは、ナタリーさんと初めて2人っきりで話した時のことだった。
「今日はお日柄も良いですし、良ければ少し庭に出ませんか?」
そう言われて、親交を深めるチャンスかもしれない、と喜んで付いていった私が馬鹿だった。
ナタリーさんと庭にて談笑していると、突然彼女は水やりをしたいと言い出し、「最近ナタリーさんは大変忙しくていらっしゃるもの。それくらい、庭師の方に任せて…」と説得しても聞かず、勝手にジョウロを持ち出したのだ。強引に水やりをしようとする彼女の姿に、「あれ…?」と内心首を傾げてはいたが、その水をかけられて、違和感は確信に変わった。
「きゃあっ!ごめんなさい、私ったら、つい手が滑ってしまって……ソフィア様があまりにもお美しくて花の様だから、お水をかけてしまいました」
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何より、その瞳には隠しきれない嘲笑が浮かんでいて、人間はこんなに醜悪な顔ができるのか、と思うほどに意地に塗れた顔をしていたのだ。平凡で可愛らしい、純朴そうだ、という印象は、一瞬で覆った。
その日以降、彼女の嫌がらせは徐々にエスカレートしていった。
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