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思いこみなのかもしれないけれど、そう思っていなければいれない、耐えられないってくらいなわけじゃないと思うし、だから思い込みってわけじゃないと思うのだけれど。
我が妻の傍若無人さにただ単に慣れてきたのか、少しずつ余裕ってものも生まれてきているみたいだ。
日々のいろいろやお世話とかお世話で、あたふたっていうのか、じたばたっていうのか、這いつくばっていた目先のちょこっとしか見えていなかった俺も、少しずつまわりとか見えるようになってきたというわけだ。
めまぐるしすぎて、今しかなかったけれど それだけで頭をいっぱいにしていても、生きているけれど、でも、人としてそれはどうか? と思うし。
確かに世話だけしてたってわけじゃないし、他の人間とも付き合ってなくはないんだから、みっちり、それってわけじゃないんだけれど、占有していた容量は大きかったと思うし、オーバーヒートぎみで、だんだん何を自分がしているかもよくわからなくなって仕方がなかった。
台本があって、それによる芝居ってわけじゃないじゃないか生活って。
手探りで妥協点を見つけていかないといけない。人間も動物だから、テリトリーがあるし、どうしても場所のテリトリーと心のテリトリーと……とたくさんいろいろなものと折り合いをつけていかないといけないのだから。
そんなこんなしているうちに行動パターンってものもあらかたわかるようになってきた。
そりゃあ、そこそこ知っていたけど、四六時中いてるわけじゃなかったから、知らないこともいろいろで、混乱と困惑とでごちゃごちゃになってた。
でも、今は怒り倒すってことも少なくなり、なってきたのであるけれど――でも、初めから感じている不満そうなカンジはやっぱり消えない。
何が不満なんだろうか?
やはり一緒に暮らしていくんだから、相手の中身が山嵐だったり怪獣だったりするけれど、でも気持ちよくいて欲しいと思うんだ。
役の話だけど、笑っている彼女はかわいいし。抱きしめてもう何からも護って絶対つらくさせたり、悲しませたりしないとひとりで心に堅く誓って実行してしまうってくらい。
いっぱいいっぱいそんなことなら思いつくけどやめておいて……
そう、そんな顔できるはずなんだから――作っているもの全てがつくりものなわけではないと思うんだ。
勝手な妄想で、彼女にいろんなものを押し付けてるだけだから、嫌なのかもしれないけれど、怒るから暴れるからじゃなくて、ひとりの人間としての彼女の気持ちとか、何とかを大事にしたいと思うんだ。
だけど――
こういうときにはこう。ああいうときにはああってわかってきたけど、絨毯ひくのも、言われる前にひけるようになってきたし、飲み物が欲しいときには飲み物を……
――あ、あれ?
ってまてよ?
これってやっぱり下僕ってやつか?
確かに下僕はご主人さまに気持ちよくあってもらわないと困るよな?
下僕から離れられてないのか? 俺?
粗忽な下僕から、そこそこ目端のきく下僕にレベルアップしただけなような気がしてきた。
当初の目的や、俺の考えている理想からはずれていってるような気がするのは気のせいか?
おかしいな? 何か基本的なところで、間違えているのか?
そして悩んだ俺は、ちょうど会った仲間のフェザントにその話をしてみた。その理想のうにゅにゅは、恥ずかしいような気がしたから、語らなかったけれど。
案の定俺が話し終わると、大笑いされた。途中から、顔があやしかったけどさ。多分笑ったら俺が途中で話すのやめるかもなんて思ったんじゃないか? 結びまで黙って促してたけど。
大笑いするってことは、おかしいんだろう、明らかに。
多分どこかちがうんだろ。
「傑作だ! 傑作だよ。ああ、おかしい、おかしすぎる……」
そいつは俺の両肩を掴んでゆすぶっている。
「やめろ! わけがわからんから、ちゃんと話してくれ!」
「もう、もう……笑い死んだらリヴィアちゃんのせいだからな」
そう言って笑い倒すだけだ。
そこにきてやっと、相談する相手を間違えていることに気がついたけれど、他にいろんなこと話せる友人ってものもいない俺だから、じゃあ、他ってことも出来ない。友人、これは友人でいいのかな?
こいつが信頼できるのか? って言われると、むずかしいけれど。
言いふらしたりはしないし。言いふらされると困るのだ。ゴシップだし。面白おかしく書きたてれば、週刊誌のネタにくらいなるんじゃないかと思うし。
そこいくと、彼は面と向かって俺をからかうけど、後ひかないし。売られることもないし。あれこれめんどくさく、ややこしいわけわからないヤツではあるけれどな。冗談はやすみやすみしろってくらいひどいことしでかしたりするけれど。
これも一応友達の一種でいいんだよな?
でも、なんで俺こんなに友達いないんだろ? たくさんいるからいいってものでもないし、安心のためにたくさんいるのもどうよってものだけれど、相談出来る相手ってものがもう少し欲しいって思うのは、こんな年にもなって、ダメなものなのだろうかな?
いつだってアイツはおもわせぶりで、単に答えってものをくれないけれど。一応ヒントなのか、謎かけなのかわからないことはよくいってくれたり、逆に混乱におとしいれることもあるが。
俺の発想力が貧困だからって、人に頼るのはどうか? と思うし。いいんだけどな。自分で考えていかないといけないことだから。なんかおかしいってことがわかっただけでもいいさ。
本当、でも何を間違えてるんだろうな?
思いこみなのかもしれないけれど、そう思っていなければいれない、耐えられないってくらいなわけじゃないと思うし、だから思い込みってわけじゃないと思うのだけれど。
我が妻の傍若無人さにただ単に慣れてきたのか、少しずつ余裕ってものも生まれてきているみたいだ。
日々のいろいろやお世話とかお世話で、あたふたっていうのか、じたばたっていうのか、這いつくばっていた目先のちょこっとしか見えていなかった俺も、少しずつまわりとか見えるようになってきたというわけだ。
めまぐるしすぎて、今しかなかったけれど それだけで頭をいっぱいにしていても、生きているけれど、でも、人としてそれはどうか? と思うし。
確かに世話だけしてたってわけじゃないし、他の人間とも付き合ってなくはないんだから、みっちり、それってわけじゃないんだけれど、占有していた容量は大きかったと思うし、オーバーヒートぎみで、だんだん何を自分がしているかもよくわからなくなって仕方がなかった。
台本があって、それによる芝居ってわけじゃないじゃないか生活って。
手探りで妥協点を見つけていかないといけない。人間も動物だから、テリトリーがあるし、どうしても場所のテリトリーと心のテリトリーと……とたくさんいろいろなものと折り合いをつけていかないといけないのだから。
そんなこんなしているうちに行動パターンってものもあらかたわかるようになってきた。
そりゃあ、そこそこ知っていたけど、四六時中いてるわけじゃなかったから、知らないこともいろいろで、混乱と困惑とでごちゃごちゃになってた。
でも、今は怒り倒すってことも少なくなり、なってきたのであるけれど――でも、初めから感じている不満そうなカンジはやっぱり消えない。
何が不満なんだろうか?
やはり一緒に暮らしていくんだから、相手の中身が山嵐だったり怪獣だったりするけれど、でも気持ちよくいて欲しいと思うんだ。
役の話だけど、笑っている彼女はかわいいし。抱きしめてもう何からも護って絶対つらくさせたり、悲しませたりしないとひとりで心に堅く誓って実行してしまうってくらい。
いっぱいいっぱいそんなことなら思いつくけどやめておいて……
そう、そんな顔できるはずなんだから――作っているもの全てがつくりものなわけではないと思うんだ。
勝手な妄想で、彼女にいろんなものを押し付けてるだけだから、嫌なのかもしれないけれど、怒るから暴れるからじゃなくて、ひとりの人間としての彼女の気持ちとか、何とかを大事にしたいと思うんだ。
だけど――
こういうときにはこう。ああいうときにはああってわかってきたけど、絨毯ひくのも、言われる前にひけるようになってきたし、飲み物が欲しいときには飲み物を……
――あ、あれ?
ってまてよ?
これってやっぱり下僕ってやつか?
確かに下僕はご主人さまに気持ちよくあってもらわないと困るよな?
下僕から離れられてないのか? 俺?
粗忽な下僕から、そこそこ目端のきく下僕にレベルアップしただけなような気がしてきた。
当初の目的や、俺の考えている理想からはずれていってるような気がするのは気のせいか?
おかしいな? 何か基本的なところで、間違えているのか?
そして悩んだ俺は、ちょうど会った仲間のフェザントにその話をしてみた。その理想のうにゅにゅは、恥ずかしいような気がしたから、語らなかったけれど。
案の定俺が話し終わると、大笑いされた。途中から、顔があやしかったけどさ。多分笑ったら俺が途中で話すのやめるかもなんて思ったんじゃないか? 結びまで黙って促してたけど。
大笑いするってことは、おかしいんだろう、明らかに。
多分どこかちがうんだろ。
「傑作だ! 傑作だよ。ああ、おかしい、おかしすぎる……」
そいつは俺の両肩を掴んでゆすぶっている。
「やめろ! わけがわからんから、ちゃんと話してくれ!」
「もう、もう……笑い死んだらリヴィアちゃんのせいだからな」
そう言って笑い倒すだけだ。
そこにきてやっと、相談する相手を間違えていることに気がついたけれど、他にいろんなこと話せる友人ってものもいない俺だから、じゃあ、他ってことも出来ない。友人、これは友人でいいのかな?
こいつが信頼できるのか? って言われると、むずかしいけれど。
言いふらしたりはしないし。言いふらされると困るのだ。ゴシップだし。面白おかしく書きたてれば、週刊誌のネタにくらいなるんじゃないかと思うし。
そこいくと、彼は面と向かって俺をからかうけど、後ひかないし。売られることもないし。あれこれめんどくさく、ややこしいわけわからないヤツではあるけれどな。冗談はやすみやすみしろってくらいひどいことしでかしたりするけれど。
これも一応友達の一種でいいんだよな?
でも、なんで俺こんなに友達いないんだろ? たくさんいるからいいってものでもないし、安心のためにたくさんいるのもどうよってものだけれど、相談出来る相手ってものがもう少し欲しいって思うのは、こんな年にもなって、ダメなものなのだろうかな?
いつだってアイツはおもわせぶりで、単に答えってものをくれないけれど。一応ヒントなのか、謎かけなのかわからないことはよくいってくれたり、逆に混乱におとしいれることもあるが。
俺の発想力が貧困だからって、人に頼るのはどうか? と思うし。いいんだけどな。自分で考えていかないといけないことだから。なんかおかしいってことがわかっただけでもいいさ。
本当、でも何を間違えてるんだろうな?
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