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ゼルとエテルネルの神話
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エテルネル
「わぁ、待って、待ってよ。ゼル!」
エテルネルはズボンの横に身につけている剣と袋ごと落としそうになりながらもゼルに向かって走る。
ゼル
「エテルが遅いんだよ」
ゼルは前しか見ていないらしい。ゼルは目的であるフラム塔に足早に向かう。
-------❁ ☾ ❁-------
セレスト
「なぁ、フェリシテ。エテルネルとゼルはまたあっちに行ったのか?」
フェリシテ
「うん、みたいだね。フラム塔に…」
セレスト
「フラム塔は危ないから行くなって言ってんのに。得体の知れない生き物がいるらしいからな」
セレストははぁとため息を吐いて項垂れた。
フェリシテ
「心配だね」
フェリシテも同様に心配な顔をする。
エテルネルはフェリシテの弟。ゼルはセレストの弟だ。二人は兄として弟の心配もあるが、それぞれ貴族だ。両親に兄として立派な姿勢じゃないと叱られることを二人は怖がっていた。もし国にも知れ渡ったら、姿を見せれないし、素敵な姫との縁談もなくなってしまうからだ。
セレスト
「あぁーっ!早く戻ってこいよ!ゼルにエテルネルっ!」
-------❁ ☾ ❁-------
ゼル
「エテル、見ろよ。あそこ何か動いてるだろ?」
ゼルとエテルネルは兄たちの気持ちも知らずに平気な顔してフラム塔の中へと入った。階段を上がった場所の部屋へと入った。
「…しくしく」
━━━━━「「??!」」
僅かに聞こえた、小さな子が泣く声が二人の耳に入り、二人は声も上げれず驚いた。
-------❁ ☾ ❁-------
声のする方へとゼルは剣を抜き近ずいた。
その後ろにゼルの服の裾を持ってエテルネルも近ずいた。
すると、そこには羊のような角と小ぶりの白い尻尾の付いた、可愛らしいワンピースに包まれている少女がいた。
セレスト
「…女か」
「しくしく、ふぇ」
ゼルとエテルネルは泣いている少女にパチクリと目が合い、二人は固く止まる。その少女はとても整った顔立ちの少女だったのだ。心を奪われてしまっていた。
-------❁ ☾ ❁-------
ゼル
「大丈夫か?ミュールちゃん」
エテルネル
「ミュールちゃんは僕と手を繋いでるから大丈夫だよ」
ゼルとエテルネルはフラム塔からミュールと名乗った少女を連れ、家の城へと歩いた。ミュールは迷い込んだ少女だったらしかった。
-------❁ ☾ ❁-------
ゼルとエテルネル、ミュールの三人は城へと着くと、わあああっと執事や家政婦含め、ゼルとエテルネルの両親が駆け付けた。もちろん、そこにはセレストとフェリシテも来た。
セレスト
「ゼル!心配したんだぞ!無事だったんだな」
フェリシテ
「エテルネルも無事で良かったよ」
お互いの両親にゼルとエテルネルは抱きしめられ、今までのことを伝えた。
フラム塔にいたのはこのミュールと言う少女だったと。フラム塔は危険な魔物はいないことも伝えた。
そして、少女のミュールはゼルの両親へと引き取られた。
-------❁ ☾ ❁-------
ゼルとエテルネルはステラ国の守り君主として神話と崇められた。
その光景を見た二人の兄は、自分たちの方が意思が弱いことに悲しくなったが、それと同時に弟たちを誇らしくも思えた。
ゼルとエテルネルの神話。
The END
「わぁ、待って、待ってよ。ゼル!」
エテルネルはズボンの横に身につけている剣と袋ごと落としそうになりながらもゼルに向かって走る。
ゼル
「エテルが遅いんだよ」
ゼルは前しか見ていないらしい。ゼルは目的であるフラム塔に足早に向かう。
-------❁ ☾ ❁-------
セレスト
「なぁ、フェリシテ。エテルネルとゼルはまたあっちに行ったのか?」
フェリシテ
「うん、みたいだね。フラム塔に…」
セレスト
「フラム塔は危ないから行くなって言ってんのに。得体の知れない生き物がいるらしいからな」
セレストははぁとため息を吐いて項垂れた。
フェリシテ
「心配だね」
フェリシテも同様に心配な顔をする。
エテルネルはフェリシテの弟。ゼルはセレストの弟だ。二人は兄として弟の心配もあるが、それぞれ貴族だ。両親に兄として立派な姿勢じゃないと叱られることを二人は怖がっていた。もし国にも知れ渡ったら、姿を見せれないし、素敵な姫との縁談もなくなってしまうからだ。
セレスト
「あぁーっ!早く戻ってこいよ!ゼルにエテルネルっ!」
-------❁ ☾ ❁-------
ゼル
「エテル、見ろよ。あそこ何か動いてるだろ?」
ゼルとエテルネルは兄たちの気持ちも知らずに平気な顔してフラム塔の中へと入った。階段を上がった場所の部屋へと入った。
「…しくしく」
━━━━━「「??!」」
僅かに聞こえた、小さな子が泣く声が二人の耳に入り、二人は声も上げれず驚いた。
-------❁ ☾ ❁-------
声のする方へとゼルは剣を抜き近ずいた。
その後ろにゼルの服の裾を持ってエテルネルも近ずいた。
すると、そこには羊のような角と小ぶりの白い尻尾の付いた、可愛らしいワンピースに包まれている少女がいた。
セレスト
「…女か」
「しくしく、ふぇ」
ゼルとエテルネルは泣いている少女にパチクリと目が合い、二人は固く止まる。その少女はとても整った顔立ちの少女だったのだ。心を奪われてしまっていた。
-------❁ ☾ ❁-------
ゼル
「大丈夫か?ミュールちゃん」
エテルネル
「ミュールちゃんは僕と手を繋いでるから大丈夫だよ」
ゼルとエテルネルはフラム塔からミュールと名乗った少女を連れ、家の城へと歩いた。ミュールは迷い込んだ少女だったらしかった。
-------❁ ☾ ❁-------
ゼルとエテルネル、ミュールの三人は城へと着くと、わあああっと執事や家政婦含め、ゼルとエテルネルの両親が駆け付けた。もちろん、そこにはセレストとフェリシテも来た。
セレスト
「ゼル!心配したんだぞ!無事だったんだな」
フェリシテ
「エテルネルも無事で良かったよ」
お互いの両親にゼルとエテルネルは抱きしめられ、今までのことを伝えた。
フラム塔にいたのはこのミュールと言う少女だったと。フラム塔は危険な魔物はいないことも伝えた。
そして、少女のミュールはゼルの両親へと引き取られた。
-------❁ ☾ ❁-------
ゼルとエテルネルはステラ国の守り君主として神話と崇められた。
その光景を見た二人の兄は、自分たちの方が意思が弱いことに悲しくなったが、それと同時に弟たちを誇らしくも思えた。
ゼルとエテルネルの神話。
The END
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