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断罪の刻
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一週間後、王宮の大法廷にエリアナは引き出された。手錠と足枷をつけられた彼女の姿は痛々しかったが、その背筋はまっすぐに伸びていた。
法廷には王国の主要な貴族たちが居並び、被告席のエリアナを見下ろしていた。中央の高い席には国王が座り、その隣にはアレクサンダーが控えている。
「被告人エリアナ・フォン・アルテミス」
厳粛な声で裁判長が開廷を宣言した。
「汝は隣国帝国との内通、機密情報の漏洩、国家反逆の罪に問われている」
エリアナは毅然として前を見据えた。法廷の片隅には、セレスティアが慈悲深い表情で座っている。まるで被告人の行く末を案じる聖女のように。
「まず、証拠を検証する」
裁判長の合図で、検察官が立ち上がった。
「こちらが被告人の筆跡で書かれた、帝国への内通を示す手紙です」
偽造された手紙が法廷に示された。エリアナの筆跡を完璧に模倣したその文書には、王国の軍事機密を帝国に流すという内容が書かれていた。
「この筆跡鑑定はいかがか」裁判長が専門家に尋ねた。
「間違いなく被告人の筆跡です」老練な書記官が断言した。
エリアナは歯噛みした。筆跡の偽造技術が想像以上に巧妙だった。
「次に、目撃者の証言を聞こう」
イザベラ侯爵令嬢が証人席に立った。
「私は確かに見ました」彼女は演技がかった口調で証言した。「エリアナ様が帝国の使節と庭園で密会している様子を。二人は親密に話し込んでおり、何かの書類を交わしているようでした」
「書類を交わしていた?」
「はい。エリアナ様が何かを手渡しているのを、この目で見ました」
完全な偽証だった。しかし、エリアナには反証する手段がなかった。
続いて数人の貴族が同様の証言を行った。皆、セレスティアの取り巻きだった。まるで申し合わせたように、エリアナが帝国と内通していたという証言を重ねていく。
「被告人は何か申し開きがあるか」
ようやくエリアナに発言の機会が与えられた。
「私は無実です」エリアナは法廷全体に響く声で宣言した。「帝国との内通など、一度もしたことはありません」
「では、この手紙についてはどう説明するのか」
「偽造です。誰かが私を陥れるために作り上げた偽物です」
法廷がどよめいた。
「偽造だと? これほど精巧な筆跡を偽造できる者などいるのか」
「います」エリアナは確信を込めて答えた。「この法廷にいる誰かが、私を陥れるために周到に計画したのです」
その時、セレスティアが立ち上がった。
「恐れ入ります」彼女は悲しそうな表情で言った。「私も証言させていただいてもよろしいでしょうか」
「聖女セレスティア様の証言を聞こう」
セレスティアは証人席に向かった。その歩く姿さえも神々しく、法廷の空気が一変した。
「私は、エリアナ様が無実であることを心から願っております」セレスティアは涙ぐんだ。「しかし、神様は真実をご存知です。そして、私が神様からいただいたお告げでは」
彼女は一旦言葉を切った。法廷の全ての視線が彼女に集中している。
「エリアナ様の心に、深い闇が宿っていることが示されました」
法廷が静まり返った。
「闇、とは?」
「嫉妬、恨み、そして復讐心です」セレスティアは悲痛な表情で続けた。「私には分かるのです。エリアナ様が私に対して抱いている感情が」
「セレスティア様に対して?」
「はい」セレスティアは涙を流した。「エリアナ様は、殿下が私を慕ってくださることを妬んでいらっしゃいます。そして、その嫉妬が判断を誤らせ、このような行為に走らせたのではないでしょうか」
完璧な論理だった。エリアナの動機を説明し、同時に自分への同情を誘う。
「それは違います!」エリアナは叫んだ。「私は殿下を愛していました。嫉妬などしていません」
「愛していた、ですか」セレスティアは悲しそうに微笑んだ。「過去形でお話しになるのですね。やはり、その愛は既に憎しみに変わってしまったのでしょうか」
エリアナは言葉を失った。確かに今のアレクサンダーへの感情は愛ではなかった。しかし、それは彼が自分を裏切ったからであって、嫉妬とは違った。
「私は神様にお祈りいたします」セレスティアは天を仰いだ。「エリアナ様の心から闇が晴れ、再び光を見出すことができますように」
その演技は完璧だった。法廷の貴族たちは皆、セレスティアの慈悲深さに感動し、エリアナを哀れむような目で見ていた。
「被告人に最後の弁明の機会を与える」
エリアナは立ち上がった。もうこれで終わりだった。どのような弁明をしても、偽造された証拠と偽証の前では無力だった。
「私は、この王国に生まれ育った貴族として、一度も国を裏切ったことはありません」エリアナは静かに、しかし力強く語った。「アルテミス家は代々この国の盾として、命を懸けて守り続けてきました。その血を引く私が、なぜ敵国に国を売るような真似をするでしょうか」
法廷に深い静寂が落ちた。
「私は無実です。しかし、偽りの証拠の前に、それを証明することはできません」エリアナは法廷全体を見回した。「ですが、いつか真実は明らかになります。その時、今日この場で偽証をした者たちは、自らの罪の重さを知ることになるでしょう」
その言葉には、強い意志と予言めいた響きがあった。
裁判長が評議のために一旦休廷を宣言した後、一時間後に判決が言い渡された。
「被告人エリアナ・フォン・アルテミス」
裁判長の厳粛な声が法廷に響いた。
「汝の罪は明白である。よって、国家反逆罪により、王都からの永久追放を言い渡す。アルテミス領への蟄居を命ずる」
エリアナは静かにその判決を受け入れた。死刑ではなかったことが、唯一の救いだった。
「同時に」アレクサンダーが立ち上がった。「私はここに、エリアナ・フォン・アルテミスとの婚約を正式に破棄することを宣言する」
その言葉が、エリアナの心に最後の一撃を与えた。愛していた人から、公然と見捨てられた瞬間だった。
「理由は明白だ」アレクサンダーは冷淡に続けた。「国家反逆者を王太子妃にするわけにはいかない」
法廷の貴族たちが頷いた。当然の判断だった。
「エリアナ・フォン・アルテミスは、今から三日以内に王都を去ること」裁判長が最終宣告を行った。「二度と王都の土を踏むことを禁ずる。アルテミス領にて謹慎し、王国への忠誠を示すため辺境の守りに専念せよ」
エリアナは法廷から連行された。もう彼女を見送る者はいなかった。セレスティアだけが、偽りの慈悲を込めた表情で手を合わせていた。
三日後、エリアナは僅かな荷物と共に、故郷のアルテミス領へ向けて王都を後にした。馬車の窓から見る王都の景色は、もう二度と見ることのない光景だった。
「お嬢様」御者のトーマスが心配そうに声をかけた。彼は長年アルテミス家に仕えている忠実な使用人だった。「故郷で待っていらっしゃいます」
「ありがとう、トーマス」
エリアナは微笑んだ。少なくとも、全ての人が自分を見捨てたわけではなかった。
馬車が王都の城門を出た時、エリアナは振り返ることなく前を見据えた。
失ったものは大きかった。婚約者、地位、名誉、そして王都での全ての生活。しかし、アルテミス家の当主の娘として、辺境を守る責務は残っていた。
誇り、意志、そして真実への確信。
「いつか必ず戻ってきます」エリアナは小さくつぶやいた。「今度は、全てを取り戻すために」
馬車は夕陽に向かって走り続けた。辺境の故郷へ、新たな人生の始まりへと向かって。
王都では、アレクサンダーとセレスティアが宮廷で祝杯を上げていた。邪魔者はいなくなり、二人の愛の道に障害はもうなかった。
しかし、まだ彼らは知らなかった。この日追放した一人の女性が、やがて想像を絶する力を手に入れて戻ってくることを。
そして、その時こそが、真の審判の日になることを。
遠い辺境で、エリアナの新たな物語が始まろうとしていた。
法廷には王国の主要な貴族たちが居並び、被告席のエリアナを見下ろしていた。中央の高い席には国王が座り、その隣にはアレクサンダーが控えている。
「被告人エリアナ・フォン・アルテミス」
厳粛な声で裁判長が開廷を宣言した。
「汝は隣国帝国との内通、機密情報の漏洩、国家反逆の罪に問われている」
エリアナは毅然として前を見据えた。法廷の片隅には、セレスティアが慈悲深い表情で座っている。まるで被告人の行く末を案じる聖女のように。
「まず、証拠を検証する」
裁判長の合図で、検察官が立ち上がった。
「こちらが被告人の筆跡で書かれた、帝国への内通を示す手紙です」
偽造された手紙が法廷に示された。エリアナの筆跡を完璧に模倣したその文書には、王国の軍事機密を帝国に流すという内容が書かれていた。
「この筆跡鑑定はいかがか」裁判長が専門家に尋ねた。
「間違いなく被告人の筆跡です」老練な書記官が断言した。
エリアナは歯噛みした。筆跡の偽造技術が想像以上に巧妙だった。
「次に、目撃者の証言を聞こう」
イザベラ侯爵令嬢が証人席に立った。
「私は確かに見ました」彼女は演技がかった口調で証言した。「エリアナ様が帝国の使節と庭園で密会している様子を。二人は親密に話し込んでおり、何かの書類を交わしているようでした」
「書類を交わしていた?」
「はい。エリアナ様が何かを手渡しているのを、この目で見ました」
完全な偽証だった。しかし、エリアナには反証する手段がなかった。
続いて数人の貴族が同様の証言を行った。皆、セレスティアの取り巻きだった。まるで申し合わせたように、エリアナが帝国と内通していたという証言を重ねていく。
「被告人は何か申し開きがあるか」
ようやくエリアナに発言の機会が与えられた。
「私は無実です」エリアナは法廷全体に響く声で宣言した。「帝国との内通など、一度もしたことはありません」
「では、この手紙についてはどう説明するのか」
「偽造です。誰かが私を陥れるために作り上げた偽物です」
法廷がどよめいた。
「偽造だと? これほど精巧な筆跡を偽造できる者などいるのか」
「います」エリアナは確信を込めて答えた。「この法廷にいる誰かが、私を陥れるために周到に計画したのです」
その時、セレスティアが立ち上がった。
「恐れ入ります」彼女は悲しそうな表情で言った。「私も証言させていただいてもよろしいでしょうか」
「聖女セレスティア様の証言を聞こう」
セレスティアは証人席に向かった。その歩く姿さえも神々しく、法廷の空気が一変した。
「私は、エリアナ様が無実であることを心から願っております」セレスティアは涙ぐんだ。「しかし、神様は真実をご存知です。そして、私が神様からいただいたお告げでは」
彼女は一旦言葉を切った。法廷の全ての視線が彼女に集中している。
「エリアナ様の心に、深い闇が宿っていることが示されました」
法廷が静まり返った。
「闇、とは?」
「嫉妬、恨み、そして復讐心です」セレスティアは悲痛な表情で続けた。「私には分かるのです。エリアナ様が私に対して抱いている感情が」
「セレスティア様に対して?」
「はい」セレスティアは涙を流した。「エリアナ様は、殿下が私を慕ってくださることを妬んでいらっしゃいます。そして、その嫉妬が判断を誤らせ、このような行為に走らせたのではないでしょうか」
完璧な論理だった。エリアナの動機を説明し、同時に自分への同情を誘う。
「それは違います!」エリアナは叫んだ。「私は殿下を愛していました。嫉妬などしていません」
「愛していた、ですか」セレスティアは悲しそうに微笑んだ。「過去形でお話しになるのですね。やはり、その愛は既に憎しみに変わってしまったのでしょうか」
エリアナは言葉を失った。確かに今のアレクサンダーへの感情は愛ではなかった。しかし、それは彼が自分を裏切ったからであって、嫉妬とは違った。
「私は神様にお祈りいたします」セレスティアは天を仰いだ。「エリアナ様の心から闇が晴れ、再び光を見出すことができますように」
その演技は完璧だった。法廷の貴族たちは皆、セレスティアの慈悲深さに感動し、エリアナを哀れむような目で見ていた。
「被告人に最後の弁明の機会を与える」
エリアナは立ち上がった。もうこれで終わりだった。どのような弁明をしても、偽造された証拠と偽証の前では無力だった。
「私は、この王国に生まれ育った貴族として、一度も国を裏切ったことはありません」エリアナは静かに、しかし力強く語った。「アルテミス家は代々この国の盾として、命を懸けて守り続けてきました。その血を引く私が、なぜ敵国に国を売るような真似をするでしょうか」
法廷に深い静寂が落ちた。
「私は無実です。しかし、偽りの証拠の前に、それを証明することはできません」エリアナは法廷全体を見回した。「ですが、いつか真実は明らかになります。その時、今日この場で偽証をした者たちは、自らの罪の重さを知ることになるでしょう」
その言葉には、強い意志と予言めいた響きがあった。
裁判長が評議のために一旦休廷を宣言した後、一時間後に判決が言い渡された。
「被告人エリアナ・フォン・アルテミス」
裁判長の厳粛な声が法廷に響いた。
「汝の罪は明白である。よって、国家反逆罪により、王都からの永久追放を言い渡す。アルテミス領への蟄居を命ずる」
エリアナは静かにその判決を受け入れた。死刑ではなかったことが、唯一の救いだった。
「同時に」アレクサンダーが立ち上がった。「私はここに、エリアナ・フォン・アルテミスとの婚約を正式に破棄することを宣言する」
その言葉が、エリアナの心に最後の一撃を与えた。愛していた人から、公然と見捨てられた瞬間だった。
「理由は明白だ」アレクサンダーは冷淡に続けた。「国家反逆者を王太子妃にするわけにはいかない」
法廷の貴族たちが頷いた。当然の判断だった。
「エリアナ・フォン・アルテミスは、今から三日以内に王都を去ること」裁判長が最終宣告を行った。「二度と王都の土を踏むことを禁ずる。アルテミス領にて謹慎し、王国への忠誠を示すため辺境の守りに専念せよ」
エリアナは法廷から連行された。もう彼女を見送る者はいなかった。セレスティアだけが、偽りの慈悲を込めた表情で手を合わせていた。
三日後、エリアナは僅かな荷物と共に、故郷のアルテミス領へ向けて王都を後にした。馬車の窓から見る王都の景色は、もう二度と見ることのない光景だった。
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「ありがとう、トーマス」
エリアナは微笑んだ。少なくとも、全ての人が自分を見捨てたわけではなかった。
馬車が王都の城門を出た時、エリアナは振り返ることなく前を見据えた。
失ったものは大きかった。婚約者、地位、名誉、そして王都での全ての生活。しかし、アルテミス家の当主の娘として、辺境を守る責務は残っていた。
誇り、意志、そして真実への確信。
「いつか必ず戻ってきます」エリアナは小さくつぶやいた。「今度は、全てを取り戻すために」
馬車は夕陽に向かって走り続けた。辺境の故郷へ、新たな人生の始まりへと向かって。
王都では、アレクサンダーとセレスティアが宮廷で祝杯を上げていた。邪魔者はいなくなり、二人の愛の道に障害はもうなかった。
しかし、まだ彼らは知らなかった。この日追放した一人の女性が、やがて想像を絶する力を手に入れて戻ってくることを。
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