私だってあなたを愛するつもりはありません、宰相殿

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29. 分岐点

 テルミアが目を細め、ほぉっと息を吐く。
 シャルロットは気恥ずかしくてどこを見ればいいのかわからず、あちこちに視線を飛ばしながら巨大な姿見の前に立っている。
「奥様、本当に素晴らしくお似合いです」
「ね~! 本当に可愛いわ、ロティ!」
 侍女とビビアンが喜んで褒めてくれる。シャルロットも鏡の中に映るドレスは今まで見てきたドレスの中でも一番お洒落だと思った。
「こんなに素敵なドレス…私が着るのも申し訳ないくらい」
「いえいえ、何を仰いますか。奥様が着ていらっしゃるから素敵になるのです。何と言ってもわたくしが奥様の為だけに誂えたオーダーメイドなのですから」
「ありがとうございます、マダム・ジャンヌ」
 そのドレスは小さな小さなボヘミアングラスビーズを使って模様を描いていた。ビーズは一粒ずつ手仕事によって面取りされ、正確な仕事には一分の隙も無い。大柄な模様だったが繊細で可愛らしく、シャルロットの雰囲気を極限まで生かしていた。ストンと落ちた短めのスカートのドレープも美しく、光沢があるベージュとグレイの色合い自体がクラシカルで、嫌みのないセンスであった。
「でも、こんな短期間でこのように素晴らしいビーズドレスを?」
 ビビアンが驚いてジャンヌに問うと、マダムは腕を組んで頷いた。
「何せ他を待たせて、体調不良で入院している体で挑んだ作品ですからね。生半なものを作るつもりはございませんわ。アトリエの人間総出で、私たちが本当に作りたかった最先端のドレスを作らせていただきました。金額に上限はないときましたから、そりゃあもう」
「えっ?」
「あ~、奥様奥様、それは良いのですよ。セバスが上手くやってます」
 普段から全くシャルロットは何も買わないので、正直な所、予算の一年分を全部ぶっこんだような値段である。眉間に皺を寄せるシャルロットだったが、だけどオーダーメイドなので他に売るというものでもない。それにとにかく可愛かった。
 簡単にテルミアが結い上げた髪にはドレスに合わせた髪飾り、首元にはビーズに似た小粒のパール、金の細く長いネックレス。全てが垂涎の流行最先端。
 確認の試着だけではあったが、ドレスに負けてしまわぬようにと、今日は前もって念入りにメイクもしてもらっていたからシャルロットは別人みたいな自分を鏡の中に見る。
「夜会が楽しみ~!」
「本当に!」
 にっこりとビビアンと手を繋ぎ、ビビアンも新調したというドレスの話をして、試着から納品の手続きに入った。


「テルミア、ちょっと」
「どうしました?」
 ノックの後でセバスが顔を出し、テルミアが呼ばれて出て行く。険し気な顔をしたセバスが珍しく、ビビアンとシャルロットも何だろうと戸口の二人を眺めた。
 暫くして、テルミアがジャンヌに急な来客だと詫び、シャルロットを出口へと誘った。
「私に来客ですか?」
 テルミアが額に皺を寄せて頷き、廊下で待ち構えていたセバスが言った。
「奥様、バティーク・マルーン様がお越しです」

「バティーク?」
 バティーク・マルーン…

 って、誰だっけ。
 一瞬固まったシャルロットだったが、あっ、と声を上げた。
「公爵家の長男!」
「シャルロット様のお兄様ですよ」
「あ~…まぁそうなりますね」
「どうしますか? アポイントメントもありませんでしたから、気分がすぐれないとか、何か適当にお断りしても失礼にはあたりませんが。ジェフ様もいらっしゃいませんし」
 急な兄の登場にシャルロットは頭が追い付かない。そんな急に雪が降ってきたよ、みたいにお兄ちゃんが降ってきても何も装備できていなかった。
「先日、写真は見たのでお顔は知っているんです。優しそうに見えましたし、お屋敷のメイドの方も大人しい人だって。私、急に怒られたりすると思いますか?」
「怒る? なぜですか」
「だって、知らない間に知らない人間が妹になってるなんて。しかも私ですし。急いで来られたなら『泥棒猫!』みたいに罵られる可能性が六十パーセントくらいあるのでは」
「そんな浮気を知った妻みたいな展開は……まずそわそわされている様子というか、それはもう満面の笑みでワクワクが漏れ出ていらっしゃるので、きっと『妹君』にいち早く会いたくて来られただけかと思いますよ」
 セバスの言葉に、シャルロットは目に見えて安心する。
「じゃあ、会います! きっといずれはお会いしますもんね。テルミアさん、このまま行っても良いですか? 着替えているとメイクと普段着がチグハグになっちゃうし、メイクのお直しをしていては」
「そうですね。お待たせしすぎますね。大丈夫ですよ」


 通された迎賓用の応接で、バティークはそわそわそわそわしながら妹を待った。
 報告書には高校で撮られた小さな冴えない卒業写真をさらに撮影したものが載っていたが、それでも可愛く見えた。期待しかない。
 第一声はなんて呼ぼうか?
 妹よ! だと芝居みたいか。
 シャルロットちゃん! だとちょっと気持ち悪い?
 カーター夫人なんて他人行儀が過ぎるし……
 普通に考えればシャルロット! だろうけれど、偉そうに思われて嫌われたくなかった。

 そわつきながら悶々としていると、いよいよノック音がして可愛らしい声が聞こえた。
「失礼します」
 はいっ、と言いたかった声は音が出てこない。サッと立ち上がって眼を見開いて妹の登場全てを目に焼き付けようとバティークは息をも殺す。
「お待たせして申し訳ございません、ちょうどドレスの試着をしていたものですから。お初にお目にかかります。シャルロット・カーターにございます」
「…………っ」

 バティークは悠に一分半、息を忘れた。

 なんっだこの可愛さは!?
 天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか天使じゃないか!!!!!

「あの…?」

 唇を半開きにして何も答えない男の顔を見つめてから、不安になったシャルロットはセバスとテルミアの顔を見る。二人も訝し気な顔をして首を傾げるばかりである。

 コノヒトダイジョウブナノ…?
 ワカリマセン…

 それから『ぶはっ』と息苦しさから大量に息を吸い込んだバティークが漸く声を絞り出す。
「ぁぁぁぁぁぁバティーク、バティークだよ、シャ、シャ、シャ」
「シャルロットです」
「シャルロット!!」

 あ、なんかちょっと気持ち悪いかも。
 シャルロットは引く。初対面で礼儀のないタイプは一番苦手である。そもそも男嫌いなのだ。兄という触れ込みで来ているが、フランコの手紙がくれば赤の他人でしかない。

「はい、その…お留守の間に、お父様からバティーク様のことは伺っておりました。お戻りだったとは存じ上げず、本来は私から出向くべきところを大変申し訳ございません」
「そんな他人行儀に謝らないで欲しい、シャルロット!! 四日前に帰国したばかりなんだ。僕は二日前まで君の存在すら知らされていなくて…こんな、こんっな可愛い妹が僕にいたなんて!」
 シャルロットは無意識に二の腕をさする。
「奥様、お茶をお運びいたします。さぁ」
 見かねたセバスが場を取りなし、二人は応接にそれぞれ腰かける。

 邂逅を果たした妹はどうして非常に洗練された装いで、際立って美しく見えた。
 一般人だと報告書にあったが、所作は完璧で、生まれながらの令嬢にしか見えない。バティークは完全にエフェクトがかった視界の中で目の前の生き物から目が離せなかった。妹には後光が射している。
「シャルロット、いつもそんなに可愛いのかい? 欧州一洗練されたレディに見える。そんなに可愛くてよく市井で暮らしていけたね?」
 流行の発信源とも言えるトップデザイナー率いるアトリエで作らせた高額なドレス。しっかりと施されたメイクアップ。本日洗練されてしまっているのは当たり前だった。
「あの、普段は普通です。今日は作って頂いたこのドレスを丁度、試着をしておりました。お待たせしてはいけないとそのまま来てしまいましたから」
「つまり、僕の為に!?」
 大分違うが一部合致しているのでシャルロットは持ち前の適当さで頷いておいた。
「神よ…」

 祈りを捧げだしたバティークとシャルロットの前にセバスが紅茶を運んでくる。暗に『大丈夫か』と視線で尋ねてくれる老執事の気遣いが嬉しくて、シャルロットはにっこり返す。
 その笑顔のなんと可愛いことか。バティークは天に召される気持ちを想像した。
「ドレスと言うことは、もしかしてどこかの夜会に出るつもりなのかい?」
「はい。どこの夜会かはまだ決まっていませんが……その、先ほど仰られた通り、先日まで何の作法も知らない人間でしたので、色々と教えて頂いてやっと外に出ても大丈夫だろうと」
「ああ、大体想像はついているよ。済まなかった。君は無理やり連れてこられたんだろう?非人道的な父の所業を謝るよ。あの人の強引さは性分で、病気みたいなものだ」
 シャルロットの脳天に稲妻が落ちる。
『非人道的な父と眼鏡ザルで本当ごめん』と言ってくれた兄の確率が約百パーセント…!!
「具体的にどうやって連れてこられたのか聞いても?」
「勤務先の花屋からの帰り道に、スーパーマーケットに行く途中で自転車の前に突然男が現われました。びっくりして急ブレーキをかけてから記憶がありません」
「………」
 戸口で聞いているセバスとテルミアも苦い顔をする。
「目が覚めたらマルーンのお屋敷で、お父様からそこに住んで良いと言ってもらえました。当時お世話になっていた家から早く出たかった事情があり…そこでうっかりお言葉に甘えてしまって」
「カティネでのあらましは聞いたよ。最悪だったね。僕がもっと早くに知っていたら家ごと燃やしてやったのに」
 優し気な顔をして案外不穏。
「それで、眼鏡が…あー、えっと」
「オズワルドだね?」
「あ、そうです、それ。その人が私のお世話係のような、レッスンを組んで講師をお呼びして下さって三か月間みっちり。それで、三か月後の朝に」
 執事と侍女は聞きながらじっとり汗をかく。
「今日は私の結婚式だから、と」
「は?」
 バティークは最近で一等間抜けな声が出る。
「え……つまり、自分が結婚することを君は当日の朝に知ったのかい?」
「はい。大体その三時間後に挙式が始まりました」

 きらびやかな応接に圧倒的な沈黙が落ちる。

「非人道的という言葉では足りないな。なんだ…悪魔か…魔王か…クズか。君の夫であるカーター氏は全てを了承しておられたんだね?」
「いえ…その」
 シャルロットの目が泳ぐ。
「良いんだよ、シャルロット。僕は全面的に君の味方なんだから。全てを洗いざらい教えて欲しい」
「ジェフは式の間中、ずっと気絶していて」
「………きぜつ? きぜつ、ってあの気絶?」
「ええ。白目を剥いていました」
 バティークは溺れたみたいに喘いで言葉が出てこない。
「じゃあ…じゃあ、カーターもマルーンも全員グルになって君達は結婚させられたと、そういうことか!?」

 シャルロットは肩を震わせておかしそうに笑い始めた。
「ふふふふふっ、そうです、そうですね。ふふふふふふふ」
 今になってみればおかしかった。白目のジェフの顔。がばりと開いた口からは涎が落ちていた。思い出してシャルロットは笑いが止まらなくなる。
「そんな、そんな可愛らしく笑って…君は怒っていないのかい?」
 動揺を隠せないバティークが尋ねると、シャルロットは首を傾げた。
「怒りませんよ? むしろ、カーターのお家に嫁ぐことが出来て感謝しています」
 セバスもテルミアも胸をなでおろした。
「皆さん、とっても良い人ばかりで。毎日賑やかで、生活の心配は何もありませんし、楽しいこともいっぱいあって。ここで暮らせたことは私の生涯で一番のラッキーです」
「本当に?」
「はい、本当に!」
「そうか…君が今嫌な思いをしていないなら、それは本当によかった……」

 バティークの大きな溜息は、心底ホッとした様子に見えた。
 妹だと思っている自分を嘘偽りなく心配して様子を見に来てくれた。そんな風に感じた。
(妹想いの優しい、良い人なんだわ)
「ありがとうございます」
「いや、何も出来てないのに礼なんて。だけどその……君はこうして嫁いでしまったけれど、どうだろうか、少しでも良いから、僕との時間を貰えないだろうか」
 シャルロットは思ってもみなかった申し出に驚く。
「いや、君が嫌なら遠くからでも良いんだ。例えばそのドレスを着ていく夜会がどこなのか決まったら教えてもらえないかな? 大体の伝手はあるから、僕も行きたい。一曲くらい君と」
 踊りたい。
 瞬時にあふれ出す妄想を垂れ流し、バティークは渾身の提案をぶつける。
 シャルロットはビビアンの言葉を思い出した。確か最初に、身内のエスコートならと言っていたような。首を捻ってテルミアを見ると、テルミアも思案するような顔をしていた。
「ジェフ様にご相談してみましょうか。エスコート役が居ない件も含めて」
 セバスが助け舟を出すと、テルミアも頷いている。
「エスコート役が居ないだって!?」
「はい、ジェフはいつも忙しいので」
「よし分かった!! 夜会も決まってないんだろう!? じゃあ僕が開く! 君は実家の夜会に僕と一緒に出ればいい。それならいろいろいろいろと安心だ!」
「へ」
 ぽかんとするシャルロットに、バティークは垂れ目を蕩けさせて微笑んだ。
「大丈夫だよ、シャルロット。全て僕に任せて」
「あの、いえ、それはちょっと」
「ダメかい!?」
「え~っと…夜会でご一緒するのはジェフに聞いてみてからお返事させてください。ただ、公爵家で開かれる夜会に娘として出るのが」
 希代の嘘つき女になる可能性が五十パーセント…いや、八十パーセントかもしれない。シャルロットは元来駆け引きなど得意ではないが、いくら味方だと言われてもこの場面で『妹じゃない説』を打つわけにはいかぬ。契約妻のことは…これもジェフに聞いてみなければわからない。万が一マルーンの実子だったとしても、離婚した後はアップルトンに戻してもらうつもりなのだ。あまり公爵家として面子に加わるのは良くない。

 じっと黙って言い訳を考えている間に、バティークが勝手にお察ししてくれた。
「そうだね、シャルロット…拉致されて十六も年上の男と結婚させられて、そんな家、好きなわけはないな…済まない! 僕は、僕は君の気持ちをもっと考えなければならなかった」
 あ~…ちょっと違うけど、大体合ってるし良いか? シャルロットは否定せずジッとティーカップを見ておいた。ビビアンからは『困ったら黙ってその辺の模様を見ればいいのよ。アンニュイな感じって、皆勝手に都合よく想像してくれるから。貴族ってそーいうの、大好きなのよ』と教えられている。
「うん、そうだね。じゃあ夜会が決まったら直ぐに教えて欲しい! そして、是非僕をエスコート役に…無理にとは言わないけれど。楽しませることを約束するよ」
「ありがとうございます、バティーク様」
「礼はやめて欲しい。それと…どうか僕を兄と」
「……お兄様?」
「…………っ」

「あぁっ」
 白い布を手に、セバスが慌ててバティークへと駆け寄る。
「はぁ…はぁ…僕は今日死ぬのだろうか」
「僭越ながら鼻血くらいでは死ねません」
「いや、違う、あまりに可愛いから心臓が…君、良いね、執事で」
「はい、それはもう大変な役得でして」

「ふむ…失礼、シャルロ…シャルロットは、やっぱり『ロティ』?」
 布で鼻を押さえ、垂れ目は頑張って尋ねる。
「はい、母や友達にはそうですね」
「その…僕もロティと呼んでも? いい?」
 とても恥ずかしそうに、鼻血を拭きながら言う兄に吹きだして、シャルロットは頷いた。
「仲良くしよう、ロティ。また会いに来ても? 次はカーター氏がいる時に挨拶を」
 立ち上がったバティークは嫌みなく、穏やかな顔でシャルロットの側に膝をつき、ほっそりとした白い指先を取って触れるかどうかのキスをした。
 にっこり笑ったシャルロットがその指先を握り返して、二人は共に立ち上がる。
(こんな素敵なお兄さんがいたら本当にラッキーだったのにな)
 シャルロットは心の奥底の穴の中で、そんなことを思った。
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