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第1話
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冬の夜。王宮のホールは静まり返っていた。一応暖房は効いているが、集まった貴族たちは皆一様に着こんでいる。寒いのだ。しかし誰も、この寒さに文句を言う者はいなかった。
貴族たちの視線は、ホールの中心に立つ聖女マリエラと、彼女に厳しい視線を向ける王太子ウィルハルドに注がれている。誰もが高揚し、わくわくしながらウィルハルドの言葉を待っていた。
その期待に応え、ウィルハルドは声を張り上げる。
まるで歌劇舞台のように大げさで、芝居がかった所作で。
「聖女にして我が婚約者"だった"女、マリエラよ! お前は聖女としての役割を果たさず、その恥知らずの行動の数々は、我がオルムスト聖王国の品位を大いに失墜させた! この罪はあまりにも大きい! よって私は、貴様との婚約を破棄する!」
「そうですか。わかりました」
マリエラは微笑して答え、その言葉の最後に『ありがとうございます。あなたと縁が切れて本当に嬉しいです』と付け加えようかと思ったが、そこまで言うと自分の品位が落ちると思い、やめた。品のない王太子に合わせて、自分の品まで落とす必要はない。
王太子ウィルハルドは、顔がいいだけの無能な男だった。
無能なだけなら可愛いものなのだが、その内面は最悪。基本的に他人を見下しており、人間的な温情はなく、自らが不快に思った相手を罰するのに一切の容赦はない。それでいて単純なので、適当な嘘でコロッと騙されてしまう。
今回、マリエラとの婚約を破棄したのも、お気に入りの宮女から、マリエラに関する根も葉もない噂(そのすべてが、なんの根拠もないデタラメである)をたっぷりと吹き込まれ、それを真に受けての事であった。
マリエラは一度だって聖女の役割を果たさなかったことなどなく、常に聖女としての品位を心掛けて行動してきた。だが、マリエラを庇う者はいなかった。どんなに馬鹿でもウィルハルドは王太子。その王太子がこうと決めたことに異議を唱え、とばっちりを受けるのを皆恐れたのである。
とはいえ、所詮は真偽の定かではないデタラメが出どころの話なのだから、マリエラが泣きながら弁解し、床に額を擦り付けて謝罪すれば、この単純な王太子は温情ではなく、優越感からマリエラを許したかもしれない。
しかしマリエラはそれをしなかった。
何故か?
当然だろう。どうしてやってもいないことに対し、土下座して謝罪しなければいけないのか。そうまでして、この馬鹿の機嫌を取らなければならないのか? そうまでして、懸命に役目を果たしても、誰も庇う者のいない聖女という立場にしがみつかなければならないのか。
もう、うんざりだった。
だから、婚約破棄後に訪れる自分の『新たなる運命』を、マリエラは受け入れる気でいた。今のマリエラにとっては、このくだらない国で聖女として生き続けるより、そっちの方が遥かに上等に思えたのだ。
ウィルハルドは少しも悪びれた様子のないマリエラに苛立ち、その横顔に平手打ちでもするような勢いで、彼女に『新たなる運命』を言い渡す。
「ふん、そんな顔をしていられるのも今のうちだぞ、マリエラ。お前には罰として、あの恐るべき氷華の魔王――レオナール・グレスウェアの元へ行ってもらう。この意味が分かるか? お前は奴に献上されるのだ! 生贄としてな!」
ほんの少し前までは婚約者だった相手を生贄にするというのに、よくもまあこれほど楽しげに語れるものだ。これだけの聴衆がいるのだから、たとえ表向きの方便だとしても、もう少し悲しげにした方が品が落ちないと思うのだけど。まあ、この男にそんな器用なことができるはずないか。
少しの動揺も見せず、やや呆れた表情を浮かべるマリエラとは正反対に、周囲から一斉に悲鳴にも似た声があがる。いや、悲鳴というよりは歓声といったほうが適切だろう。
皆、『自分以外の誰か』が苦しむのを楽しみにしているのだ。その『苦しむ誰か』は、高貴な存在であればあるほど良い。『聖女の転落』は、あらゆる贅沢に飽いている貴族たちにとって、新鮮で斬新な、最高のエンターテイメントショーだった。
「ああ、ひどい。かわいそう。魔王への生贄だなんて! うふふ!」
「聖女から一瞬で転落! 人生って恐ろしいものねえ! あはは!」
「まあ、これで王国の平和が保たれるなら安いものね! おほほ!」
浅ましい連中だった。ここに集まった皆が皆そうではないと思いたいが、それでもマリエラに心から同情する声は聞こえてこなかった。
(別に、この人たちに同情してもらいたいわけではないけどね)
その時、ホールの大扉がゆっくりと開く。皆の視線が、一斉にそちらに注がれる。それに倣うわけではないが、マリエラも開いてゆく大扉を見た。大げさな扉は、全て開ききるのにたっぷり三十秒もの時間をかける。
そして、開かれた扉の奥にある通路から、音が響いてきた。
コツ……コツ……。
冷たく、乾いた音。
これは、若い男性の足音だ。
誰かが一人、お供もつけずに歩いて来る。
マリエラは探偵ではないが、それでも足音を聞けば、それが男のものか女のものか、子供のものか老人のものか程度は判別できる洞察力がある。足音には、割とハッキリ年齢や性別の個性が出るからだ。
ホールに入って来たのは、マリエラの予想通り、背の高い一人の男だった。圧倒的な威厳と美しさが備わるその姿は、一目見ただけで彼が普通の身分ではないことを聴衆に理解させた。しかし、誰も彼を知らない。『どこの貴族だ?』『それとも王家の人かしら?』――そんな言葉がちらほらと囁かれる。
それは、とても奇妙なことだった。この場には、オルムスト聖王国のほとんどの貴族が集まっている。その貴族たちが誰も知りえない『謎の貴族』『謎の王族』などという者が存在しうるだろうか? 貴族たちも大いに疑問に思い、豪雨のごとき好奇の視線が、謎の男へと一斉に降り注ぐ。
大観衆の視線というものは、思った以上に圧力がある。人前に立つことになれていない者ならば、それだけでうろたえてしまうだろう。だが、謎の男の美しくも鋭い瞳は、自分に向けられた聴衆たちの視線に一切動じることはなく、まるで意に介していない。
いや、意に介していないというより、少しの関心もないと言うべきだろうか。男はただ、マリエラだけを見つめていた。目が合った瞬間、彼の鋭い瞳が優しい輝きを帯びた気がした。
(あなたは誰?)
マリエラがそう問う前に、ウィルハルドが震える声で男に問いかける。
「ま、まさか、お前っ……、あ、いや、あ、あなたは、レオナール・グレスウェア……様。ど、どうしてここに……! 直接オルムスト聖王国を訪ねるなど、今まで一度もなかったのに……!」
そう。誰も知らない謎の男の正体を、ウィルハルドだけは知っていたのである。しかし、今現在起こっていることは彼の中で『決してあってはならない事態』なので、それを認めるのにかなりの時間がかかったのだ。
「い、いや、それよりもだっ! 警備の衛兵たちは何をしている!? 相手が誰であれ、ここまで素通りさせていいはずがなかろう!? なぜ王太子である私に報告に来ないのだっ! 怠慢だっ! 許さぬっ! 許さぬぞっ!」
ウィルハルドの声色には、怒りや困惑以上に明らかな『恐れ』があった。それも当然か。このオルムスト聖王国のとなりにある魔王国グレスウェア――その支配者である魔王レオナールが、予告もなしに自らやって来たのだから。
貴族たちの視線は、ホールの中心に立つ聖女マリエラと、彼女に厳しい視線を向ける王太子ウィルハルドに注がれている。誰もが高揚し、わくわくしながらウィルハルドの言葉を待っていた。
その期待に応え、ウィルハルドは声を張り上げる。
まるで歌劇舞台のように大げさで、芝居がかった所作で。
「聖女にして我が婚約者"だった"女、マリエラよ! お前は聖女としての役割を果たさず、その恥知らずの行動の数々は、我がオルムスト聖王国の品位を大いに失墜させた! この罪はあまりにも大きい! よって私は、貴様との婚約を破棄する!」
「そうですか。わかりました」
マリエラは微笑して答え、その言葉の最後に『ありがとうございます。あなたと縁が切れて本当に嬉しいです』と付け加えようかと思ったが、そこまで言うと自分の品位が落ちると思い、やめた。品のない王太子に合わせて、自分の品まで落とす必要はない。
王太子ウィルハルドは、顔がいいだけの無能な男だった。
無能なだけなら可愛いものなのだが、その内面は最悪。基本的に他人を見下しており、人間的な温情はなく、自らが不快に思った相手を罰するのに一切の容赦はない。それでいて単純なので、適当な嘘でコロッと騙されてしまう。
今回、マリエラとの婚約を破棄したのも、お気に入りの宮女から、マリエラに関する根も葉もない噂(そのすべてが、なんの根拠もないデタラメである)をたっぷりと吹き込まれ、それを真に受けての事であった。
マリエラは一度だって聖女の役割を果たさなかったことなどなく、常に聖女としての品位を心掛けて行動してきた。だが、マリエラを庇う者はいなかった。どんなに馬鹿でもウィルハルドは王太子。その王太子がこうと決めたことに異議を唱え、とばっちりを受けるのを皆恐れたのである。
とはいえ、所詮は真偽の定かではないデタラメが出どころの話なのだから、マリエラが泣きながら弁解し、床に額を擦り付けて謝罪すれば、この単純な王太子は温情ではなく、優越感からマリエラを許したかもしれない。
しかしマリエラはそれをしなかった。
何故か?
当然だろう。どうしてやってもいないことに対し、土下座して謝罪しなければいけないのか。そうまでして、この馬鹿の機嫌を取らなければならないのか? そうまでして、懸命に役目を果たしても、誰も庇う者のいない聖女という立場にしがみつかなければならないのか。
もう、うんざりだった。
だから、婚約破棄後に訪れる自分の『新たなる運命』を、マリエラは受け入れる気でいた。今のマリエラにとっては、このくだらない国で聖女として生き続けるより、そっちの方が遥かに上等に思えたのだ。
ウィルハルドは少しも悪びれた様子のないマリエラに苛立ち、その横顔に平手打ちでもするような勢いで、彼女に『新たなる運命』を言い渡す。
「ふん、そんな顔をしていられるのも今のうちだぞ、マリエラ。お前には罰として、あの恐るべき氷華の魔王――レオナール・グレスウェアの元へ行ってもらう。この意味が分かるか? お前は奴に献上されるのだ! 生贄としてな!」
ほんの少し前までは婚約者だった相手を生贄にするというのに、よくもまあこれほど楽しげに語れるものだ。これだけの聴衆がいるのだから、たとえ表向きの方便だとしても、もう少し悲しげにした方が品が落ちないと思うのだけど。まあ、この男にそんな器用なことができるはずないか。
少しの動揺も見せず、やや呆れた表情を浮かべるマリエラとは正反対に、周囲から一斉に悲鳴にも似た声があがる。いや、悲鳴というよりは歓声といったほうが適切だろう。
皆、『自分以外の誰か』が苦しむのを楽しみにしているのだ。その『苦しむ誰か』は、高貴な存在であればあるほど良い。『聖女の転落』は、あらゆる贅沢に飽いている貴族たちにとって、新鮮で斬新な、最高のエンターテイメントショーだった。
「ああ、ひどい。かわいそう。魔王への生贄だなんて! うふふ!」
「聖女から一瞬で転落! 人生って恐ろしいものねえ! あはは!」
「まあ、これで王国の平和が保たれるなら安いものね! おほほ!」
浅ましい連中だった。ここに集まった皆が皆そうではないと思いたいが、それでもマリエラに心から同情する声は聞こえてこなかった。
(別に、この人たちに同情してもらいたいわけではないけどね)
その時、ホールの大扉がゆっくりと開く。皆の視線が、一斉にそちらに注がれる。それに倣うわけではないが、マリエラも開いてゆく大扉を見た。大げさな扉は、全て開ききるのにたっぷり三十秒もの時間をかける。
そして、開かれた扉の奥にある通路から、音が響いてきた。
コツ……コツ……。
冷たく、乾いた音。
これは、若い男性の足音だ。
誰かが一人、お供もつけずに歩いて来る。
マリエラは探偵ではないが、それでも足音を聞けば、それが男のものか女のものか、子供のものか老人のものか程度は判別できる洞察力がある。足音には、割とハッキリ年齢や性別の個性が出るからだ。
ホールに入って来たのは、マリエラの予想通り、背の高い一人の男だった。圧倒的な威厳と美しさが備わるその姿は、一目見ただけで彼が普通の身分ではないことを聴衆に理解させた。しかし、誰も彼を知らない。『どこの貴族だ?』『それとも王家の人かしら?』――そんな言葉がちらほらと囁かれる。
それは、とても奇妙なことだった。この場には、オルムスト聖王国のほとんどの貴族が集まっている。その貴族たちが誰も知りえない『謎の貴族』『謎の王族』などという者が存在しうるだろうか? 貴族たちも大いに疑問に思い、豪雨のごとき好奇の視線が、謎の男へと一斉に降り注ぐ。
大観衆の視線というものは、思った以上に圧力がある。人前に立つことになれていない者ならば、それだけでうろたえてしまうだろう。だが、謎の男の美しくも鋭い瞳は、自分に向けられた聴衆たちの視線に一切動じることはなく、まるで意に介していない。
いや、意に介していないというより、少しの関心もないと言うべきだろうか。男はただ、マリエラだけを見つめていた。目が合った瞬間、彼の鋭い瞳が優しい輝きを帯びた気がした。
(あなたは誰?)
マリエラがそう問う前に、ウィルハルドが震える声で男に問いかける。
「ま、まさか、お前っ……、あ、いや、あ、あなたは、レオナール・グレスウェア……様。ど、どうしてここに……! 直接オルムスト聖王国を訪ねるなど、今まで一度もなかったのに……!」
そう。誰も知らない謎の男の正体を、ウィルハルドだけは知っていたのである。しかし、今現在起こっていることは彼の中で『決してあってはならない事態』なので、それを認めるのにかなりの時間がかかったのだ。
「い、いや、それよりもだっ! 警備の衛兵たちは何をしている!? 相手が誰であれ、ここまで素通りさせていいはずがなかろう!? なぜ王太子である私に報告に来ないのだっ! 怠慢だっ! 許さぬっ! 許さぬぞっ!」
ウィルハルドの声色には、怒りや困惑以上に明らかな『恐れ』があった。それも当然か。このオルムスト聖王国のとなりにある魔王国グレスウェア――その支配者である魔王レオナールが、予告もなしに自らやって来たのだから。
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