私を陥れたつもりのようですが、責任を取らされるのは上司である聖女様ですよ。本当に大丈夫なんですか?

平民であるため、類稀なる魔法の才を持つアルエリアは聖女になれなかった。
しかしその実力は多くの者達に伝わっており、聖女の部下となってからも一目置かれていた。

その事実は、聖女に選ばれた伯爵令嬢エムリーナにとって気に入らないものだった。
彼女は、アルエリアを排除する計画を立てた。王都を守る結界をアルエリアが崩壊させるように仕向けたのだ。

だが、エムリーナは理解していなかった。
部下であるアルエリアの失敗の責任を取るのは、自分自身であるということを。

ある時、アルエリアはエムリーナにそれを指摘した。
それに彼女は、ただただ狼狽えるのだった。

さらにエムリーナの計画は、第二王子ゼルフォンに見抜かれていた。
こうして彼女の歪んだ計画は、打ち砕かれたのである。
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