二人分働いてたのに、「聖女はもう時代遅れ。これからはヒーラーの時代」と言われてクビにされました。でも、ヒーラーは防御魔法を使えませんよ?

小平ニコ

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第二部 獣人武闘祭

第242話

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 ネルロとの恐怖の混浴タイムを終え、私たちは部屋に戻った。

 日はすでに沈んでおり、私はコードスイッチを引いて、古めかしい照明を点灯させる。心なしか入浴前よりゲッソリとしたミャオは、ドアの施錠を念入りに確認している。

「指さし確認ヨシ! こ、これでネルロちゃんは入ってこられないニャ……これ以上まとわりつかれたら、頭がどうにかなっちまうニャ」

 どういうわけか、ネルロはミャオにご執心のようである。

 風呂場でも、嫌がるミャオを引きずり出すようにして、どこから持ってきたのか、マットの上に寝かせると、ヌルヌル滑る自分の体を使って、ミャオの体を洗っていた。『地獄のソープランド』という言葉が脳裏に浮かんだが、もちろん口には出さなかった。

「なんで、あの子、あんなに僕に絡んでくるニャ……」

「お友達がどうとか言ってたし、ミャオと友達になりたいんじゃないの?」

「友達はマットの上で、あんなふうに裸で体を洗ったりしないニャ!」

「お、おっしゃる通りです……」

「でも、気持ちを切り替えるニャ。衝撃のトラウマ体験だったけど、僕は負けないニャ」

「よしよし、偉いわよ、ミャオ。これからどうする? ご飯でも食べに行く?」

 ミャオは左右に首を振った。

「試合は明後日の夜だから、その時間に肉体活動のピークを持っていくために、生活リズムを整えたいニャ。というわけで、ちょっと早いけど、僕はもう寝ますニャ。お腹がすいたなら、先生はどこかで食べてきてくださいニャ」

「そっか、じゃあ、少し出かけてこようかな。久しぶりの都会だし」

「エッチなお店とか行っちゃ駄目ニャよ」

「行かないわよ! っていうか、そんなお金ないでしょ!」

「それならいいニャ。それじゃ、おやすみなさいニャ……zzZ」

 ミャオはベッドの上で丸くなると、あっという間に眠ってしまった。

 こらこら、夏とはいえ、布団くらいちゃんとかぶって寝なさい。
 試合前の大事な体なんだからね。

 私は彼女に布団をかけてあげると、部屋を出た。それから、ミャオが安心して眠れるように、きっちり施錠を確認して、夜の街に繰り出すのだった。
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