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第二章.惚れ薬を飲んだ男 ルーカス回想編
0.彼女を狙う男
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「あ、ルーカス!来て来て!!」
俺の姿に気付いたエリーゼは無邪気に笑いながら俺を手招きしている。
さっきまで、エリーゼに拒絶された日の事を思い出していた俺は、その姿を見て少し泣きそうになった。
俺はコールから降り、手網を近くの木に括り付けてエリーゼの元へと歩いた。
エリーゼとその男は肩が触れそうな程近い距離で隣り合わせに座っている。
触れたら殺す……。
そんな殺意を滲ませながら男を睨みつけた。
「久しぶりだね、ルーカス兄さん」
その男は鼻につくような余裕の笑みを浮かべながら俺に話しかけてきた。
「ルーカス、覚えてる?あのライオスだよ。もう20歳になるんだって!あんな可愛かった赤ちゃんが、こんな男前になっちゃうんだね~!」
エリーゼはライオスを見つめながら嬉しそうに言葉を弾ませた。
いつもなら笑顔のエリーゼをもっと見ていたいと思う俺だが、今回ばかりはエリーゼが笑うほど俺の心境は穏やかではいられなかった。
エリーゼの言葉を聞いたライオスも、照れる様に顔を赤らめながら愛しそうにエリーゼを見つめている。
その表情から、あからさまにこの男もエリーゼに気がある事を察する事が出来る。
コイツがライオスだったのか……。
俺がエリーゼの住む村に来た時、ライオスはまだ言葉も出ない赤ん坊だった。俺が村で過ごした4年間で成長したライオスは、家が近かったエリーゼによく懐いていて、エリーゼもよく面倒を見ていた。
俺とエリーゼが一緒にいるのを見つけては、俺達の間によく割り込んできたが、相手は4歳の鼻たれ小僧。特に気にする必要は無かったが、あまりにもエリーゼにベタベタしてくるので俺は気に入らなかった。
あれから16年経った今、舌っ足らずだったあのガキは、一緒に座っているエリーゼと肩を並べるほど大きくなった。清潔感があり凛々しい装いに、透き通るような白銀の長髪は組紐で一括りに纏め、その姿はエリーゼが男前と言うまでに成長している。
「ああ、覚えている。久しぶりだな…」
口元だけ笑みを浮かべ、憎悪を込めた目でライオスを見ると、俺の意図を察したライオスも口角だけ上げ、挑戦的な眼差しを俺に向けた。
俺達が視線で威嚇し合っている事など、微塵にも思っていないエリーゼが俺に話しかけてきた。
「ねえねえ、ライオスが私に手紙を送ってくれたらしいんだけど、一つも届いてないのよ。そんな事ってあるの?」
ああ、俺が処分したからな。
「ああ、よくある事だ」
俺は表情を変えることなく、平然と応えた。
「そうなの!?」
「いや、よくある訳ないから。あったら大問題だから。」
間髪入れずにライオスが呆れた様子で口を挟んでくる。
「そっか…そうよね。あったら大変よね…。もしかして…意図的に誰かが妨害していた…?」
「……」
エリーゼにしてはなかなか鋭い推理だな。
さすがに誰が、とは分かっていない様だが、ライオスの視線は明らかに俺を向いている。
「エリーゼ姉さん、もしかして今までに男性から恋文が届いた事って無い?」
「うっ……。無いわよ。べ、別に私もほしいとは思ってないけどね!」
エリーゼは少し拗ねる様にツンとそっぽを向いてしまった。
恋文なら、俺もエリーゼに渡しているのだが……。
今となっては何の意味もなさないのだろうか。
「ふーん…なるほどね。…まあ、僕的にもそれはそれで好都合なんだけど…」
ライオスはエリーゼに聞こえない程の声量でそう呟いたかと思うと、少年の様な屈託の無い笑顔を俺とエリーゼに向けてきた。
「ところで、エリーゼ姉さんとルーカス兄さんって付き合ってるの?」
ライオスの言葉に俺とエリーゼの肩は同時にビクリと大きく反応した。
チラッと横目でエリーゼの顔を見ようとした時、エリーゼもまたこちらに視線だけを向けていた。お互いの目が合ったかと思った時、サッと何も言わず顔を背けられてしまい、俺は頭にグサッと何かが刺さったようなダメージを受けた。
その反応を楽しむように、ライオスは変わらない笑顔で答えを待っている。
チッ…。あの赤ん坊がこんな腹黒になるとはな。コイツ、ジルと似たタイプだな…。
「そうね…」
長い沈黙の後、エリーゼがボソリとそう呟いた。
……え?そうだったのか…!?
俺はエリーゼと付き合っているのか!?
「お仕事関係でお付き合いをしているわ」
……まあ、そんな事だろうと思ったが。
天にまで昇ろうとしていた俺の気持ちは急転直下の如く地に叩き落とされ、致命的なダメージを受けた。
「……仕事?」
ライオスは眉をひそめ、怪しむ様にエリーゼに聞き返した。
「ええ、ルーカスの依頼で私がハンカチに刺繍をした物を売ってくれてるの」
「エリーゼ姉さんの…刺繍…?」
ライオスは「そんな馬鹿な」とでも言いたげな表情で呟くと、疑いの眼差しを俺に向けた。
「ああ、今日もその依頼でやって来た」
違う。今日はエリーゼに告白するためにやって来たというのに…。
「へぇ…そうなんだ。じゃあ、僕にもまだチャンスがあるって事だね」
「え…?」
ライオスの言葉に、エリーゼは何の事か分からずキョトンとしている。
ライオスは真っ直ぐに向き直り、真剣な眼差しでエリーゼを見つめた。
「僕、エリーゼ姉さんの事がずっと好きだったんだ」
……!!!!
ライオスの口からあっさりと出てきた告白に、俺の頭はカッと熱くなった。
それは俺がずっと言いたかったセリフを奪われた悔しさか…目の前でその告白を許した自分に対する苛立ちなのか…怒りにも似た感情が俺の頭の中を覆い尽くす様に支配しようとしていた。
「あはは!!知ってるよ。ずっと私と結婚するって言ってたもんね。ほんと、あの時のライオスは可愛かったなあ」
ライオスの告白を笑いながら軽く受け流したエリーゼを見て、俺は少しだけ冷静さを取り戻した。
だが、ライオスはそんな言葉を想定していた様に、変わらず真っ直ぐにエリーゼを見つめ続けている。
「じゃあ、今も僕の事を可愛いと思ってる?」
「え?」
笑っていたエリーゼの表情は驚きへと変わり、その深緑の瞳がライオスの瞳を捉えた。
「エリーゼ姉さん…いや、エリーゼ。あなたが僕の事をずっと弟としてしか見てない事は知ってる。だけど僕にもどうかチャンスを与えてくれないかな…。少しずつでもいいから、僕の事を男として見てほしい。そしていつの日か、僕がエリーゼに相応しい男になった時には、どうか僕と結婚してください」
まるで俺がこの場に存在しないかのように二人が見つめ合っているのを、情けなくも俺はただ見ている事しか出来ない。
「……ごめん。私、誰とも結婚する気はなくて……」
エリーゼのその言葉を聞いて、俺は密かにショックを受けていた。だが、同時に自分が告白しなかった事にホッとしていた。
もし俺が告白していたら、その言葉は俺に向けられていただろう。
だが、ライオスの瞳はエリーゼを捉えたまま離さないでいる。
「今はそれでいいよ。僕もまだエリーゼ姉さんに見合う男になれてないから…それに、口説く時間はたっぷりありそうだしね」
ライオスの最後の言葉は、俺にだけ聞こえるように言った様に思えた。
「あとエリーゼ姉さん、ごめん。ちょっとルーカス兄さんと二人でお話して来てもいいかな?」
先程までの真剣な表情は再びあどけない笑顔となり、エリーゼも緊張が解けたように頬が緩んだ。
「え、ええ!いいわよ!男同士で話したいこともあるわよね!私は先に家に戻ってるから、またね」
エリーゼは俺達にそう告げて立ち上がると、パンパンとスカートの埃をはたいた。
「うん、帰る前にまた家に顔出すね」
ライオスの言葉にエリーゼは笑顔で応えると、手を振りながらその場を後にした。
俺とライオス、2人だけになった空間はシン…と静まり返り、気温が一気に低くなっていく。
その沈黙を破ったのはライオスの方だった。
「かの有名な『南のせっかち男爵』も、好きな女性の前ではとんだ腑抜けになっちゃうんだね、ルーカス兄さん」
『南のせっかち男爵』…そんな風に俺を呼ぶのは、首都から遥か北に位置する辺境の街に住む連中達だ。
「しばらく会わないうちに偉くなったもんだな。辺境の北の地から遠路はるばる来たくせに、エリーゼに相手にしてもらえず残念だったな」
武装した言葉で挨拶を交わすと、俺達の間で戦いが始まる鐘の音が鳴り響いていた。
俺の姿に気付いたエリーゼは無邪気に笑いながら俺を手招きしている。
さっきまで、エリーゼに拒絶された日の事を思い出していた俺は、その姿を見て少し泣きそうになった。
俺はコールから降り、手網を近くの木に括り付けてエリーゼの元へと歩いた。
エリーゼとその男は肩が触れそうな程近い距離で隣り合わせに座っている。
触れたら殺す……。
そんな殺意を滲ませながら男を睨みつけた。
「久しぶりだね、ルーカス兄さん」
その男は鼻につくような余裕の笑みを浮かべながら俺に話しかけてきた。
「ルーカス、覚えてる?あのライオスだよ。もう20歳になるんだって!あんな可愛かった赤ちゃんが、こんな男前になっちゃうんだね~!」
エリーゼはライオスを見つめながら嬉しそうに言葉を弾ませた。
いつもなら笑顔のエリーゼをもっと見ていたいと思う俺だが、今回ばかりはエリーゼが笑うほど俺の心境は穏やかではいられなかった。
エリーゼの言葉を聞いたライオスも、照れる様に顔を赤らめながら愛しそうにエリーゼを見つめている。
その表情から、あからさまにこの男もエリーゼに気がある事を察する事が出来る。
コイツがライオスだったのか……。
俺がエリーゼの住む村に来た時、ライオスはまだ言葉も出ない赤ん坊だった。俺が村で過ごした4年間で成長したライオスは、家が近かったエリーゼによく懐いていて、エリーゼもよく面倒を見ていた。
俺とエリーゼが一緒にいるのを見つけては、俺達の間によく割り込んできたが、相手は4歳の鼻たれ小僧。特に気にする必要は無かったが、あまりにもエリーゼにベタベタしてくるので俺は気に入らなかった。
あれから16年経った今、舌っ足らずだったあのガキは、一緒に座っているエリーゼと肩を並べるほど大きくなった。清潔感があり凛々しい装いに、透き通るような白銀の長髪は組紐で一括りに纏め、その姿はエリーゼが男前と言うまでに成長している。
「ああ、覚えている。久しぶりだな…」
口元だけ笑みを浮かべ、憎悪を込めた目でライオスを見ると、俺の意図を察したライオスも口角だけ上げ、挑戦的な眼差しを俺に向けた。
俺達が視線で威嚇し合っている事など、微塵にも思っていないエリーゼが俺に話しかけてきた。
「ねえねえ、ライオスが私に手紙を送ってくれたらしいんだけど、一つも届いてないのよ。そんな事ってあるの?」
ああ、俺が処分したからな。
「ああ、よくある事だ」
俺は表情を変えることなく、平然と応えた。
「そうなの!?」
「いや、よくある訳ないから。あったら大問題だから。」
間髪入れずにライオスが呆れた様子で口を挟んでくる。
「そっか…そうよね。あったら大変よね…。もしかして…意図的に誰かが妨害していた…?」
「……」
エリーゼにしてはなかなか鋭い推理だな。
さすがに誰が、とは分かっていない様だが、ライオスの視線は明らかに俺を向いている。
「エリーゼ姉さん、もしかして今までに男性から恋文が届いた事って無い?」
「うっ……。無いわよ。べ、別に私もほしいとは思ってないけどね!」
エリーゼは少し拗ねる様にツンとそっぽを向いてしまった。
恋文なら、俺もエリーゼに渡しているのだが……。
今となっては何の意味もなさないのだろうか。
「ふーん…なるほどね。…まあ、僕的にもそれはそれで好都合なんだけど…」
ライオスはエリーゼに聞こえない程の声量でそう呟いたかと思うと、少年の様な屈託の無い笑顔を俺とエリーゼに向けてきた。
「ところで、エリーゼ姉さんとルーカス兄さんって付き合ってるの?」
ライオスの言葉に俺とエリーゼの肩は同時にビクリと大きく反応した。
チラッと横目でエリーゼの顔を見ようとした時、エリーゼもまたこちらに視線だけを向けていた。お互いの目が合ったかと思った時、サッと何も言わず顔を背けられてしまい、俺は頭にグサッと何かが刺さったようなダメージを受けた。
その反応を楽しむように、ライオスは変わらない笑顔で答えを待っている。
チッ…。あの赤ん坊がこんな腹黒になるとはな。コイツ、ジルと似たタイプだな…。
「そうね…」
長い沈黙の後、エリーゼがボソリとそう呟いた。
……え?そうだったのか…!?
俺はエリーゼと付き合っているのか!?
「お仕事関係でお付き合いをしているわ」
……まあ、そんな事だろうと思ったが。
天にまで昇ろうとしていた俺の気持ちは急転直下の如く地に叩き落とされ、致命的なダメージを受けた。
「……仕事?」
ライオスは眉をひそめ、怪しむ様にエリーゼに聞き返した。
「ええ、ルーカスの依頼で私がハンカチに刺繍をした物を売ってくれてるの」
「エリーゼ姉さんの…刺繍…?」
ライオスは「そんな馬鹿な」とでも言いたげな表情で呟くと、疑いの眼差しを俺に向けた。
「ああ、今日もその依頼でやって来た」
違う。今日はエリーゼに告白するためにやって来たというのに…。
「へぇ…そうなんだ。じゃあ、僕にもまだチャンスがあるって事だね」
「え…?」
ライオスの言葉に、エリーゼは何の事か分からずキョトンとしている。
ライオスは真っ直ぐに向き直り、真剣な眼差しでエリーゼを見つめた。
「僕、エリーゼ姉さんの事がずっと好きだったんだ」
……!!!!
ライオスの口からあっさりと出てきた告白に、俺の頭はカッと熱くなった。
それは俺がずっと言いたかったセリフを奪われた悔しさか…目の前でその告白を許した自分に対する苛立ちなのか…怒りにも似た感情が俺の頭の中を覆い尽くす様に支配しようとしていた。
「あはは!!知ってるよ。ずっと私と結婚するって言ってたもんね。ほんと、あの時のライオスは可愛かったなあ」
ライオスの告白を笑いながら軽く受け流したエリーゼを見て、俺は少しだけ冷静さを取り戻した。
だが、ライオスはそんな言葉を想定していた様に、変わらず真っ直ぐにエリーゼを見つめ続けている。
「じゃあ、今も僕の事を可愛いと思ってる?」
「え?」
笑っていたエリーゼの表情は驚きへと変わり、その深緑の瞳がライオスの瞳を捉えた。
「エリーゼ姉さん…いや、エリーゼ。あなたが僕の事をずっと弟としてしか見てない事は知ってる。だけど僕にもどうかチャンスを与えてくれないかな…。少しずつでもいいから、僕の事を男として見てほしい。そしていつの日か、僕がエリーゼに相応しい男になった時には、どうか僕と結婚してください」
まるで俺がこの場に存在しないかのように二人が見つめ合っているのを、情けなくも俺はただ見ている事しか出来ない。
「……ごめん。私、誰とも結婚する気はなくて……」
エリーゼのその言葉を聞いて、俺は密かにショックを受けていた。だが、同時に自分が告白しなかった事にホッとしていた。
もし俺が告白していたら、その言葉は俺に向けられていただろう。
だが、ライオスの瞳はエリーゼを捉えたまま離さないでいる。
「今はそれでいいよ。僕もまだエリーゼ姉さんに見合う男になれてないから…それに、口説く時間はたっぷりありそうだしね」
ライオスの最後の言葉は、俺にだけ聞こえるように言った様に思えた。
「あとエリーゼ姉さん、ごめん。ちょっとルーカス兄さんと二人でお話して来てもいいかな?」
先程までの真剣な表情は再びあどけない笑顔となり、エリーゼも緊張が解けたように頬が緩んだ。
「え、ええ!いいわよ!男同士で話したいこともあるわよね!私は先に家に戻ってるから、またね」
エリーゼは俺達にそう告げて立ち上がると、パンパンとスカートの埃をはたいた。
「うん、帰る前にまた家に顔出すね」
ライオスの言葉にエリーゼは笑顔で応えると、手を振りながらその場を後にした。
俺とライオス、2人だけになった空間はシン…と静まり返り、気温が一気に低くなっていく。
その沈黙を破ったのはライオスの方だった。
「かの有名な『南のせっかち男爵』も、好きな女性の前ではとんだ腑抜けになっちゃうんだね、ルーカス兄さん」
『南のせっかち男爵』…そんな風に俺を呼ぶのは、首都から遥か北に位置する辺境の街に住む連中達だ。
「しばらく会わないうちに偉くなったもんだな。辺境の北の地から遠路はるばる来たくせに、エリーゼに相手にしてもらえず残念だったな」
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