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1. 月の女神と毒薬
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ここはどこなのだろう。目の前は真っ暗で、何も見えない。アルコール消毒のような鋭い刺激臭が充満しているせいで、鼻も効かなくなってしまったようだ。
少し不快感を感じながら、その場に立ち竦む。…というのか、足があるのかすら定かではない。何にせよ、すべての感覚が麻痺してしまっているのだ。機能しているのは耳だけのようで、どこからともなく電子音が規則正しいリズムで刻まれているのが聞こえてくる。…心拍数?ということは、ここは病院か。そんな僅かな思考を頼りに考え事をしていると、電子音に紛れてすすり泣くような声が聞こえてくる。…泣き声?
「あぁ、本当にごめん。全部俺のせいだ…眠っている君に謝ったって仕方ないよね、聞こえないよね…」
不意に、右の手が温かな何かに包まれる。声の主が、私の手を握ったようだ。声が上ずって少し高かったので、女性かと思ったが、どうやら手の大きさやその骨の感触からして、若い青年のようだと思った。
ちゃんと聞こえてるわよ?何について誤っているのかは分からないけれど。
そう伝えたいのに、思うように口は動かない。そういえば、さっき声の主は、私を『眠っている』と言った。ということは私は今、頭は起きているのに体が眠っているのか。…なんか変な感じ。
しかしなおも、泣きながら謝る声は止まない。さて、どうしたものか。
「謝ったって許されることじゃないものね、苦しかったよね…だから、君の目を見て謝りたいんだ。」
声の主は、私の手を握る手に、より一層力を込めて、呼吸を整えてから言った。
「だからさ、早く目を覚ましてよ、ノア。」
● ● ●
目を細く開くと、蛍光灯の人工的な光が視界を満たした。あまりの刺激の強さに数回瞬きを繰り返し、少し慣れたところでゆっくりと瞼を上げた。目に映ったのは、清潔そうな白い天井。そのまま視線を落とし、ずっと手に感じている温もりの元に目をやる。そこには、印象的な白銀色の髪を肩口くらいまで伸ばした青年が、私の手を両の手に握ったまま、泣きつかれた子供のように、顔をこちらに向けてベッドに凭れかかって眠っていた。一瞬女性かと思ってしまうほど整った端正なその顔に暫し見とれるも、彼が今座っている椅子からずり落ちそうに不安定な体勢で眠っているのに気づき、起こさなくてはと思った。声の主は、彼で間違いないだろう。
「んっ…」
自分の体を起こそうと、全身に力を加えると、無意識に握られた手が力んでピクリと震えた。すると、それだけで彼は気がついたらしい。まつげの長い瞼がふるりと震えたかと思うと、一瞬の間を置いて我に返ったかのようにその美しい紅色をした目は見開かれた。そして間髪入れずに私の顔をのぞき込み、驚愕と歓喜の入り交じったような表情をして言った。
「ノア!良かった、気がついたんだね!?あぁ、本当に…ごめんよ、許してくれ…」
彼はまた泣きそうになる。泣きすぎたのか、もう既に声は枯れているというのに。というか、その前に。
「貴方、誰?」
「え…」
一瞬、時間が止まった気がしたのは気のせいだろうか。私はそのまま思ったことを口にしたわけだが。寧ろ、貴方どころか。
「ノアって…もしかして、私のこと?」
彼の表情が文字通り凍る。あぁ、なんかまずいこと言ったかもしれない。でも、本当にわからないのだから仕方が無い。まぁ、私は薄々気づいてはいたのだけれどね。これはきっと…
彼は青い顔をして、無線機付きのナースコールを押して言った。
「リリノア・ブルードが目を覚ましました。」
それから病室に数人の白衣を纏った医者らしき老人達が入ってきたのは言うまでもない。彼らはくち口に「奇跡だ…」「信じられない…」などとぼやきながら私の身体を入念にチェックしていくが、当事者の私が何も理解出来ていないことを皆さんお忘れではないでしょうか。
見ている限りで分かったのは、とりあえず私の名前はリリノア・ブルードであり、今いるのは病院だということ。さらに、私は何らかの事情で一週間眠り続ける羽目になり、原因はよく分からない(というか私が理解出来ない)。そして、私に付き添ってくれていた青年はカイン・ブルードと言って、同じ血族だが腹違いの兄妹といったところで、血のつながりは薄いらしい。ブルード一族は、ギリシャ神話の神々の血を人並みより濃く受け継いでいる一族で、その中で私は特異な存在なのだとか。
「まぁ、特に身体に後遺症などは…記憶障害以外は無さそうだね。どこか痛いところとかはあるかい?」
たった今まで何やら機材を使って私の身体を診察していた1人の医師が言った。その間も、手際よく医療機器のコード類などを外しては束ね、片付けていく。
「ええ、特には。」
「じゃあ、彼と一緒に一度家に帰るといい。何かあれば、またおいで。家に帰れば、何か思い出すかもしれない。」
そう言うと、最後に聴診器を首にかけ直してその医者は立ち上がり、病室を出て行った。それに続き、残っていた数人も連れ立ってわらわらと散っていく。病室に残されたのは、カインと私だけだった。やはり記憶障害なのね。
「帰ろうか。」
「そうね。でも私、家がわからない…」
「大丈夫。俺が分かってるから。というか、同居だし。」
「え、同居人だったの!?」
「あぁ。」
彼は柔らかく微笑んで見せた。何を言っていいか分からずに、その綺麗な笑顔を見つめるも、その紅い瞳に飲まれてしまいそうで慌てて目をそらした。
…そしてまた驚いた。そらした視線の先にあったのは何の変哲もない鏡。しかしそこに映る自分であろう姿は、目の前にいる彼と同じく白に近い銀色の髪をした、赤い目をその前髪の下からのぞかせる10歳位の女の子だった。しかし、何故か右目は黒い包帯で覆い隠されている。でも邪魔にはならないのは、きっとずっとこうだったからだと思う。
「ねぇ、この髪と瞳の色ってさ、異様だよね。」
私はどことなく尋ねてみた。何となくだが、そんな気がしたのだ。
「そうだね。それは一族特有のものだ。でも、君は特異だから、より一層濃く出るんだろうね。」
「あら、貴方もそう変わらないと思うんだけど。」
「俺は…多分、偶然かな。さて、じゃあ行こうか。」
ゆっくりと立ち上がった彼は、私の方を向いてそっと目を細めた。
「うん。」
特に荷物も無かったようで、手ぶらで彼の後に続いて病室を出た。
病院から家までは、そう遠くないらしい。だから、タクシーも呼ばずに歩いて帰ることにした。建物の多い市街地を抜けると、田や雑木林、小川などのある田舎に出た。のんびりと歩き続ける彼の後ろ姿を見ながら歩いていると、急に振り向いた彼と目が合った。
「ノア。君は、何も覚えていないのかい?」
「うん。…ねぇ、なんで私は病院にいたの?」
「そうだね、手短に話しておこう。」
私は少し足を早めてカインの隣に並んだ。顔を見上げてみても少し悲しそうに遠くを見る彼の目が少し怖くて、自分の足元に視線を落とした。
「君は、夜中に家を出て、近くの雑木林の中に倒れていたんだよ。右の肩には鉄で出来た古い矢が刺さっていてね、そこには毒が塗ってあったのさ。近くを通りかかったこの辺りの住人がそんな君を見つけて病院に運び込んだのだよ。」
「矢に…毒?でも、なんで私に…ってことは、」
「故意に誰かが君を殺そうとしたんだろうね。まるでアルテミスの毒がもたらした疫病のようだ。」
「アルテミス?」
「そう。ギリシャ神話に出てくる狩人の女神。矢を持っていて、獣たちを周りに従えた処女神で、彼女の矢に塗られていた毒が疫病をもたらしたって言う話があるんだよ。」
「…なんか、聞いたことある気がする。」
「そりゃあそうさ。君は上に選ばれた異端児、イヴなのだから。イヴはブルード一族に代々生まれる当主だよ。その子供はギリシャ神話に登場する神たちの全ての意思と力を受け継いでいて、それを語り継ぐために生まれるのさ。まぁ、ほとんどが男児だけどね。」
「え、でも…」
「はいはい、この話はまた今度ね。ほら、ここが君の城だよ。」
そう言われてふと前を見ると、現代社会からは少し浮世離れした、明らかに異様な洋館が夜の闇に月光を背にして黒ぐろと佇んでいた。建物の色はわからないが、中世ヨーロッパによく見られたようなレンガ造りの屋敷であることは何となくわかる。そして目の前にある鉄製の門も、明らかに少し錆びていて、新しいものではない。
私が圧倒している中、カインは首に下げてあった鍵を門の鍵穴に差し込み、ガチリと思い音を立てて解錠していた。あまりにアンティークで洒落た鍵なので、普通にペンダントだと思っていた。ということは、一緒についているもうひとつのカギは玄関のものか…
「さぁ、入って。ここは君が買った館なのだよ。」
「私が買ったの!?」
「そうとも。」
そして彼に促されて敷地へと踏み込んだ。
玄関扉の前に立つと、案の定あの鍵を使って木彫りの扉を開けた。そしてカインはそのペンダントを外し、私の首にかけた。
「え、なんで?」
「なんでって、ここは君の家だ。それに、ソレは君が持っていたものだからね。俺のは別にあるから。」
そして門よりも明らかに重そうなそれをゆっくりと押し開けると、玄関ホールに灯りがともった。
「おかえり、我が館の主。」
彼はそっと私の肩を抱いた。
少し不快感を感じながら、その場に立ち竦む。…というのか、足があるのかすら定かではない。何にせよ、すべての感覚が麻痺してしまっているのだ。機能しているのは耳だけのようで、どこからともなく電子音が規則正しいリズムで刻まれているのが聞こえてくる。…心拍数?ということは、ここは病院か。そんな僅かな思考を頼りに考え事をしていると、電子音に紛れてすすり泣くような声が聞こえてくる。…泣き声?
「あぁ、本当にごめん。全部俺のせいだ…眠っている君に謝ったって仕方ないよね、聞こえないよね…」
不意に、右の手が温かな何かに包まれる。声の主が、私の手を握ったようだ。声が上ずって少し高かったので、女性かと思ったが、どうやら手の大きさやその骨の感触からして、若い青年のようだと思った。
ちゃんと聞こえてるわよ?何について誤っているのかは分からないけれど。
そう伝えたいのに、思うように口は動かない。そういえば、さっき声の主は、私を『眠っている』と言った。ということは私は今、頭は起きているのに体が眠っているのか。…なんか変な感じ。
しかしなおも、泣きながら謝る声は止まない。さて、どうしたものか。
「謝ったって許されることじゃないものね、苦しかったよね…だから、君の目を見て謝りたいんだ。」
声の主は、私の手を握る手に、より一層力を込めて、呼吸を整えてから言った。
「だからさ、早く目を覚ましてよ、ノア。」
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目を細く開くと、蛍光灯の人工的な光が視界を満たした。あまりの刺激の強さに数回瞬きを繰り返し、少し慣れたところでゆっくりと瞼を上げた。目に映ったのは、清潔そうな白い天井。そのまま視線を落とし、ずっと手に感じている温もりの元に目をやる。そこには、印象的な白銀色の髪を肩口くらいまで伸ばした青年が、私の手を両の手に握ったまま、泣きつかれた子供のように、顔をこちらに向けてベッドに凭れかかって眠っていた。一瞬女性かと思ってしまうほど整った端正なその顔に暫し見とれるも、彼が今座っている椅子からずり落ちそうに不安定な体勢で眠っているのに気づき、起こさなくてはと思った。声の主は、彼で間違いないだろう。
「んっ…」
自分の体を起こそうと、全身に力を加えると、無意識に握られた手が力んでピクリと震えた。すると、それだけで彼は気がついたらしい。まつげの長い瞼がふるりと震えたかと思うと、一瞬の間を置いて我に返ったかのようにその美しい紅色をした目は見開かれた。そして間髪入れずに私の顔をのぞき込み、驚愕と歓喜の入り交じったような表情をして言った。
「ノア!良かった、気がついたんだね!?あぁ、本当に…ごめんよ、許してくれ…」
彼はまた泣きそうになる。泣きすぎたのか、もう既に声は枯れているというのに。というか、その前に。
「貴方、誰?」
「え…」
一瞬、時間が止まった気がしたのは気のせいだろうか。私はそのまま思ったことを口にしたわけだが。寧ろ、貴方どころか。
「ノアって…もしかして、私のこと?」
彼の表情が文字通り凍る。あぁ、なんかまずいこと言ったかもしれない。でも、本当にわからないのだから仕方が無い。まぁ、私は薄々気づいてはいたのだけれどね。これはきっと…
彼は青い顔をして、無線機付きのナースコールを押して言った。
「リリノア・ブルードが目を覚ましました。」
それから病室に数人の白衣を纏った医者らしき老人達が入ってきたのは言うまでもない。彼らはくち口に「奇跡だ…」「信じられない…」などとぼやきながら私の身体を入念にチェックしていくが、当事者の私が何も理解出来ていないことを皆さんお忘れではないでしょうか。
見ている限りで分かったのは、とりあえず私の名前はリリノア・ブルードであり、今いるのは病院だということ。さらに、私は何らかの事情で一週間眠り続ける羽目になり、原因はよく分からない(というか私が理解出来ない)。そして、私に付き添ってくれていた青年はカイン・ブルードと言って、同じ血族だが腹違いの兄妹といったところで、血のつながりは薄いらしい。ブルード一族は、ギリシャ神話の神々の血を人並みより濃く受け継いでいる一族で、その中で私は特異な存在なのだとか。
「まぁ、特に身体に後遺症などは…記憶障害以外は無さそうだね。どこか痛いところとかはあるかい?」
たった今まで何やら機材を使って私の身体を診察していた1人の医師が言った。その間も、手際よく医療機器のコード類などを外しては束ね、片付けていく。
「ええ、特には。」
「じゃあ、彼と一緒に一度家に帰るといい。何かあれば、またおいで。家に帰れば、何か思い出すかもしれない。」
そう言うと、最後に聴診器を首にかけ直してその医者は立ち上がり、病室を出て行った。それに続き、残っていた数人も連れ立ってわらわらと散っていく。病室に残されたのは、カインと私だけだった。やはり記憶障害なのね。
「帰ろうか。」
「そうね。でも私、家がわからない…」
「大丈夫。俺が分かってるから。というか、同居だし。」
「え、同居人だったの!?」
「あぁ。」
彼は柔らかく微笑んで見せた。何を言っていいか分からずに、その綺麗な笑顔を見つめるも、その紅い瞳に飲まれてしまいそうで慌てて目をそらした。
…そしてまた驚いた。そらした視線の先にあったのは何の変哲もない鏡。しかしそこに映る自分であろう姿は、目の前にいる彼と同じく白に近い銀色の髪をした、赤い目をその前髪の下からのぞかせる10歳位の女の子だった。しかし、何故か右目は黒い包帯で覆い隠されている。でも邪魔にはならないのは、きっとずっとこうだったからだと思う。
「ねぇ、この髪と瞳の色ってさ、異様だよね。」
私はどことなく尋ねてみた。何となくだが、そんな気がしたのだ。
「そうだね。それは一族特有のものだ。でも、君は特異だから、より一層濃く出るんだろうね。」
「あら、貴方もそう変わらないと思うんだけど。」
「俺は…多分、偶然かな。さて、じゃあ行こうか。」
ゆっくりと立ち上がった彼は、私の方を向いてそっと目を細めた。
「うん。」
特に荷物も無かったようで、手ぶらで彼の後に続いて病室を出た。
病院から家までは、そう遠くないらしい。だから、タクシーも呼ばずに歩いて帰ることにした。建物の多い市街地を抜けると、田や雑木林、小川などのある田舎に出た。のんびりと歩き続ける彼の後ろ姿を見ながら歩いていると、急に振り向いた彼と目が合った。
「ノア。君は、何も覚えていないのかい?」
「うん。…ねぇ、なんで私は病院にいたの?」
「そうだね、手短に話しておこう。」
私は少し足を早めてカインの隣に並んだ。顔を見上げてみても少し悲しそうに遠くを見る彼の目が少し怖くて、自分の足元に視線を落とした。
「君は、夜中に家を出て、近くの雑木林の中に倒れていたんだよ。右の肩には鉄で出来た古い矢が刺さっていてね、そこには毒が塗ってあったのさ。近くを通りかかったこの辺りの住人がそんな君を見つけて病院に運び込んだのだよ。」
「矢に…毒?でも、なんで私に…ってことは、」
「故意に誰かが君を殺そうとしたんだろうね。まるでアルテミスの毒がもたらした疫病のようだ。」
「アルテミス?」
「そう。ギリシャ神話に出てくる狩人の女神。矢を持っていて、獣たちを周りに従えた処女神で、彼女の矢に塗られていた毒が疫病をもたらしたって言う話があるんだよ。」
「…なんか、聞いたことある気がする。」
「そりゃあそうさ。君は上に選ばれた異端児、イヴなのだから。イヴはブルード一族に代々生まれる当主だよ。その子供はギリシャ神話に登場する神たちの全ての意思と力を受け継いでいて、それを語り継ぐために生まれるのさ。まぁ、ほとんどが男児だけどね。」
「え、でも…」
「はいはい、この話はまた今度ね。ほら、ここが君の城だよ。」
そう言われてふと前を見ると、現代社会からは少し浮世離れした、明らかに異様な洋館が夜の闇に月光を背にして黒ぐろと佇んでいた。建物の色はわからないが、中世ヨーロッパによく見られたようなレンガ造りの屋敷であることは何となくわかる。そして目の前にある鉄製の門も、明らかに少し錆びていて、新しいものではない。
私が圧倒している中、カインは首に下げてあった鍵を門の鍵穴に差し込み、ガチリと思い音を立てて解錠していた。あまりにアンティークで洒落た鍵なので、普通にペンダントだと思っていた。ということは、一緒についているもうひとつのカギは玄関のものか…
「さぁ、入って。ここは君が買った館なのだよ。」
「私が買ったの!?」
「そうとも。」
そして彼に促されて敷地へと踏み込んだ。
玄関扉の前に立つと、案の定あの鍵を使って木彫りの扉を開けた。そしてカインはそのペンダントを外し、私の首にかけた。
「え、なんで?」
「なんでって、ここは君の家だ。それに、ソレは君が持っていたものだからね。俺のは別にあるから。」
そして門よりも明らかに重そうなそれをゆっくりと押し開けると、玄関ホールに灯りがともった。
「おかえり、我が館の主。」
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