最低の噺。

坂伊京助。

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はじまり、

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正義とは何かを考えてみると結局は、結果論なのかもしれない。強い信念を持ってそれが正しいと思い行動をしたとしても負ければそれは正義とは呼ばれない。しかし、歴史の中には、力などを持ち限度を超えた正義を失脚させて新しい正義を掲げる”革命”と呼ばれる行為が時々起こる。この革命は必ずしも成功をする訳ではなく、失敗をすれば反逆者として非難を浴びて悪とされてしまう。


西暦5XXX年、                                        

一週間前、知り合いが突然に姿を消した。その日もバイト終わりに、行きつけのコンビニの前で仲間達と他愛ない話をして盛り上がっていた。ゆっくりと太陽が昇り始めて街が徐々に起き始める時間に僕らの一日は、終わって眠りにつく。そんな生活を始めてもう何年になるだろうか。でもそんな日々をなぜか幸せに感じていた。”あいつ”もそうだろうと思っていた。なのにどうしてか、廃工場で首を吊って見つかった。いつも楽しそうに笑っていた。そんな印象しかなかった。今思い返せば確かにあの日、あいつは「今から、行くところがあるんだ。」そういって一人、帰っていった。もしあの時、声をかけていれば何かが変わっていたのだろうか、それともなにも変わらなかったのか今更になってそんなことを考えても、後の祭りだ。                                          そんな思いを持ちながら今日、僕はあいつの葬儀に来ている。勿論いつもの仲間達も一緒に来ている。棺の中で目を瞑っている、あいつの姿を見て死を実感した。もう、馬鹿な話をして笑う顔を見ることは出来ない。改めて身近な人間の死を目の当たりにすると、言葉にできない不思議な感情に包まれた

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