秀と清美

みのる

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本編

結婚式

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てか、(苦労はするだろうけど)清美をささやかにだけど、幸せにする自信はあった。→やはり貧乏暮らしかも(焦)
何年も前に、実はペアリングを用意して、片方を先に清美にプレゼントした。(清美は、良く分かってないみたいだけど(汗))自分のリングを、薬指に嵌めてみた。
ー良かった、ちゃんと嵌った(涙)ー
お客さんは要らない、ふたりだけの結婚式を俺は挙げたかった。何なら手作りの結婚式でもいい。

衣装だけ借りて…何処か、ロマンティックな場所は無いものか…一応、母親に聞いてみる。(電話で)

『ウエディングドレス、持ってない?』

もしかしたら、あるかも⁉と、僅かな期待を頼みの綱に、、、

『あるよ~♪コスプレでもするのかい?』

なんと‼聞いてみるものだ!(涙)

『因みに…男物の結婚式用のスーツは…』

すると母親は、

『あのヒトは思い出を大事にする趣味が無いから、ちょっとそこまでは残ってないねぇ…で!やっぱり、コスプレかい?♪』

『違うけど…(汗)ウエディングドレス、今度貸してね?』

『コスプレプレイなんだろ…』ガチャ。

違うというのに(怒)
(でもそれも悪くない(極酷))

ーカエルの子はカエルー

後は式場と、俺の衣装か…清美はメイク無しで充分可愛いし(きっと結婚式も良く分かってないだろうし(汗))

俺の衣装は借りるとして、式場は何処にしよう?
公園じゃ、当たり前過ぎるし…式場も出来るなら、資金のかからない場所がいい。
ー海ー
ふとよぎった案。砂浜は、清美のハイヒールが埋もれてしまう(汗)
そうだ、防波堤‼しかも、夜。うまく行けば夜釣りのおっちゃん達が、お祝いしてくれるかも⁉

ーこうして俺ひとりの案による、『結婚式作戦』が執行されようとしていたー


(その1)清美の試着をしてみよう‼
母親に、例のドレスを借りてみた。(ちょっとおっきいかもしれないけど、ドレスだからアリ‼)
早速俺はまたいつかのウサギさんで遊んでいる清美に、

『コレ、着てみない?』

ドレスをチラつかせる。

『(なんだか分からんが)きてみる……(喜)』

やはり女の子はドレス、嬉しいんだね?(嬉々)


『うーん…裾は長いけど、(靴も大きい(汗))着れない事も無いね♪♪♪(お胸は少しキツそう)』

先に清美の花嫁姿を見てしまい、母親の言う“コスプレプレイ”とやらが頭をよぎったが
ー我慢我慢ー

『今度、靴は買ったげるね?』

 (その1)成功?


(その2)式場を視察しよう‼
俺は清美も連れて、式場にしようとしている「夜の防波堤」を視察しに行った。やはり夜釣りのおっちゃんが魚と格闘している。そんな中に、果たして俺達が、入り込んでいいのか⁉️膨らむ疑問。夜光燈がピカピカ光って、いい雰囲気なのだが。
ー神聖なおっちゃん達の聖域、結婚式などで侵してしまっても…???ー


『あんれ、まぁ、いつかの嬢ちゃんじゃねぇのかい?』

ひとりのおっちゃんが清美に声をかける。
コワモテのそのおっちゃんを、見て、ビビる俺。
しかし清美は…

『なつかしいな、あのときはさかなたくさんありがとうな!』

ーあれれ?知り合い??ー
でも清美は昔山に居たって??

『確か、食うものなくて、ちっちゃいのにひとりで山から下りてきてたんだろ』

魚くさい手で清美の頭をグリグリ撫でる。



”知り合いなら話が早い(喜)“そこで俺が、

『あの!俺は桑原と言うものです。失礼かと存じておりますが…夜、そこで俺達の結婚式を挙げたいのですが…』

『構いませんか?』と続けたかった俺に、

『あぁん?おめぇ、なにモンだ⁉』

ニラミをキかしてくる(怖)すっかり怯えてしまった俺は、“ここで結婚式は、無理かも(涙)”
ー諦めかけた瞬間ー
清美が(喜)

『こいつはわたしの“こいびと“(もちろん意味は分かってない)だ。』

紹介してくれたのだ!(歓喜)
コワモテのおっちゃんがとたんに笑顔になり、

『嬢ちゃんの彼氏さんか。で、何だって?』

…清美パワー、恐るべし。
俺は再度、同じ事を伝えた。するとおっちゃんは、

『おぉ、嬢ちゃんも遂に結婚か!めでてぇな!俺達はここで夜釣り続けてるけども、それでも構わんかったら勝手に結婚式でも何でもするといい。仲間にも言っとくからな』

にかっと笑った。(見たことある笑い方) (その2、成功!)


(その3)俺の衣装を借りにいき、清美に靴を買おう!
それらを全て揃え、(衣装は直ぐに返さないとならないから)今夜決行‼ (その3完了!)

一応親族に『今夜俺達が結婚式を行う』場所を伝えた。場所を聞いて、親族は『えっ!!?』
という反応を見せた。

『そんなに資金が無いのかい?』

母に憐れまれ、(違うけど)

『想い出に残る式にしたいんだ!』

(今夜はいいお天気らしいし)


ー夕方ー
ドレスアップした親族が、防波堤に向かう。釣り人達は、“遂に今日か!”と釣りを続ける。
”!俺達、何処で着替えよう?(滝汗)…“
仕方ないから、自分の家から正装して、防波堤に向かう。途中、たくさんの祝福の言葉を一般ピープルから受けながら(ちょっと照れた)徒歩で式場に向かう。
清美は良く分かってないみたいだ(涙)
“ウエディングベルも何も無いけど…(悲)”
ブーケは、俺が作りました。(夜なべして)
ヴェールで顔を覆った清美は、やはり綺麗だ(惚れ惚れ)

ー清美の、お兄さんも、呼びたかったな…ー

式場に着いた。とっぷり、いい感じに日も暮れかかっている。親族も揃ってるようだ。
あのおっちゃんと、目が合った。俺は軽く会釈し、式は始まった。司会進行も、BGMも何も無い結婚式。

俺と清美は沈み行く太陽に向かい、防波堤を一歩…また一歩とゆっくり歩く。防波堤の先端に着いた時、どちらからともなく互いに見つめ合った。持っていた、2つの指輪の片方を、清美の細い指にそっと入れる。清美は(やはり意味が分かってないのか)俺の分の指輪を俺に手渡されて困惑している。(滝汗)俺は慌てて囁く。
ー俺のここの指(薬指)にその指輪、入れてー
清美は言われた通りに、俺の左手の薬指に指輪を嵌めてくれる。(嬉)
リングの交換が終わり、次は誓いの口づけ。
俺は清美のヴェールをそっと捲った。

ー綺麗だー

今日の清美は一段と美しかった。
清美を、じっと見つめる。清美も俺を見つめる。(多分訳の分からないまま汗)そっと、清美に顔を近づける。今日は”特別な日“と清美は認識しているのかは謎だが、拒まない。軽く口づけて、
ー俺がお前を一生、幸せにするからね(照)ーと囁いた。



親族の祝福の声か飛び交う。用意してくれたのか、フラワーシャワーが舞う。
チラッとおっちゃんをみると、おっちゃんは声も立てずに泣いていた。

『俺達からも、プレゼントだ!』

釣りの時に使うピカピカ光る物が飛んでくる。俺は、突然の思いがけないプレゼントに涙が流れた。
清美が呟く。

「きれい…」

一生こころに残る結婚式だ!俺は思わずにはいられなかった。


ー後片付けー
とりあえず(申し訳ないが)式場の撒き散らしたもののお片付けを親族にお願いし、俺は記念に写真を1枚お願いした。
ユウスケがピントを合わせながら、

『おーい、花嫁っ!笑え(汗)』

それでも笑わない清美。仕方ないから、

『それで良いよ』

ユウスケに笑ってみせる。

『だけどよ…』

とか何とかブツブツ言いながら、シャッターを押す。
ー記念になれば、それで良いんだ(涙)ー


そして、悲惨な事…(超悲)
レンタルした、衣装が魚臭い……
(カンガエテイナカッタ)
衣装をレンタル屋さんに返しながらひたすらに平謝りした。
母親に借りたドレスも、魚臭くなってしまった。
申し訳なさげに母親に返却すると

『また誰かに使って貰えてよかったよ♪』

笑ってくれた。(母よ…感激)

5月24日、その日が俺たちの結婚記念日。

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