『サエキ家政夫紹介所』

みのる

文字の大きさ
8 / 24

「家政夫奏吒」編※

しおりを挟む
『かなた兄!!いってらっしゃい♪』

日曜日の朝、外は寒いのに家族みんなが勢揃いで僕をお見送りしてくれる。

"昨日作った「アレ」はちゃんと持ってきてるな!よし!!"


本業で別なところに勤務している僕だが、社には内密にてこの事務所に登録した。

今日で三度目……………

まだ事務所にゆくのには少しだけ緊張する。

今日は某町のひとり暮らし専用マンションで「お仕事 」か………


あれからまた人事異動が発令され、僕は本社より地元への帰還が言い渡された。

なのでまた故郷にて彼女と共に生きてゆく事が出来る。


とある静かな住宅街に静かに佇むひとり暮らし用マンション。

『ここだよね?』

と、入口付近にて人待ち顔の一人の女子。

"可愛い子だな……彼氏でも待ってんのかな?"

やや疑問に思った僕だが、あまり気にもとめず中へ入ろうとした。

ら!?

『もしかして………サエキ家政夫紹介所の奏吒かなたさんですか?
依頼者の「怜海レミ」でぇす♪
今日はヨロシクお願いします♪』

依頼人って……………

まさかの!?

『女子』だったのか!!(途端に挙動不審になる奏吒)

てか…………ここって確か「男子専用のおひとり様マンション」だったハズ…………(悩)

怜海さんはニッコリ♡微笑み僕の手を取り、

『さぁ、部屋に案内します♪』

戸惑う僕は依頼者(女子)の手によりマンション内に引き込まれた。



『……………あ、あの…………
この度は僕をご指名いただきありがとうございます。

これ…………大したモノではありませんが………………』

依頼者は僕の差し出した包みを不思議そうなカオで受け取り開封する。
そしてにわかにその表情を明るくするのだ。

『ぅわぁ♪クッキーだ♡
しかも手作り♪
もしかして奏吒さんが作ったんですかぁっ?美味しそう…………』

可愛い女子からそんなカオで言われるとなんか照れるな…………

『え、えぇ…………(激照)
僕、料理とか掃除とかが趣味でして……………』

言いながらふと、辺りを見回す。
ひとり暮らしマンションの部屋にしては色々と家具が置いてある。

……………でも、女子らしいモノがひとつも置かれていない。
 
まぁいいや。


『では怜海さん、
僕は今日は何をしましょうか?』

すると意外な答えが返ってきた。

『んーーー?
別に何もしなくていぃよ♪
二時間、とただ居てくれるだけでいいから☆』

………………?
うん、おそらく僕の聞き間違いだ。

てか!女子で自分の事を「ボク」っていう子も世の中にはいるだろうし!!(強制納得)



『……………………………………………(満面の笑み♡)』

『…………………………………………(続く沈黙に戸惑う)』

テーブルを間に挟み、向かい合わせに座る僕と依頼者。

てか……………
本当に!!一時間何もしてないんですが?

机の上に僕が来た時にセットした白いタマゴ型のタイマーがキッチリ一時間経った事を示している。

『…………………あのーーーーー、
何かお手伝いしたいのですが……………………』

一時間経過した今!
勇気を振り絞り僕は怜海さんに言葉をぶつける。

すると!暫く考えていた依頼者からは「トンデモナイ答え」が返ってきたのだった!!

『うーん………………
そうしたら!仕方ない♪
奏吒クン♡お昼寝しようか?
ボクに添い寝してくれない?(ニーッコリ♡)』



ぇぇぇえええええ~~~~~っっっ!!?
い、いや………………例え!依頼者の依頼とはいえ………女子に………添い寝???

『それはっ……………!!
例え「依頼」とはいえお断りします………っ!!
こんな可憐な女子と一緒にお昼寝なんて…………っ!?(驚愕)』

僕は慌てて依頼者にそうお断りする。
するとまた!怜海さん依頼者からまたトンデモナイ言葉が!!


僕の目をジィっと見つめ、その首をちょっとだけ傾げて……

『ダメなの?お願いなのに?』

いやいや、無理です!
僕にも素敵な(?)彼女がいるし?
そんな事バレたら僕、どんな目に遭うか分かんないし?(滝汗)



『………………………………………………(また満面の笑み♡♡♡)』

『………………………………………………(カラダを一ミリたりとも!動かせない)』

…………よし…………
あと三十分だ!このまま穏便に!!済ませてしまおう。

超!至近距離では依頼者がまた僕をニコニコとただ見つめ続けている。
シングルベッドに大人ふたりが寝ている為今にもそのカラダの一部が触れそうな勢いである。


今までで、一番取り組みづらい「依頼」を引き当ててしまったな…………(苦笑)


僕のカラダから垂れ流しな冷たい汗。(※季節は冬)

"よし!後二十分……………(キラーン)"


と!
その途端にだ!!
何やら唐突に思い詰めたような表情をして、タダでさえ!距離など皆無な僕とのそれをじわりじわりと縮めてくる依頼者!!

僕はもう逃げ場が見つけられなくてもうこの身を硬直させてギュッと目を閉じるしか手段が思いつかなかった。


『!!!!!!!!????(声にならぬ悲鳴)』

『♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡(何が起きたかはお察しください)』


 
ー事務所に戻った奏吒ー 
帰還後も、誰とも!一言も言葉を交わそうとしない奏吒を謎に思い声をかけたベテラン澄海。

『おい、一体何があったんだ?奏吒。』

『……………………………………………(ただただ全てのエネルギーを吸収されたような奏吒)』


ーーー合掌ーーー


※別小説『貴方は私の所有物♡』&『籠   今夜から貴方を独り占めする』もよろしくね♡



タラコ唇さんの画力ではコレが精一杯でありんす。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

処理中です...