イルカさんとわたし

みのる

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イルカさんのおなまえ

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一目見たときからももちゃんは、その赤ちゃんイルカのことがすっかりお気に入りになってしまいました。

それからどれだけ時間がすぎても、ももちゃんはそのイルカのすいそうにオデコをくっつけたまま。

『ももちゃん、そろそろ帰るよ?』

すいぞくかんのしまる時間も近づいていたので、お父さんはそうももちゃんに話しかけました。


『いやっ!わたし、もうちょっといるかさんみてるの!』

『でももうお家にかえらないと……
また今度、イルカさんを見に来ようね?』

そうお父さんにいわれて、とてもざんねんそうにももちゃんは両親に手をつながれてイルカさんからはなれて行きました。
………なんどもなんども、イルカさんの方をふり返りながら。


ーよるー
お母さんとお風呂に入りながら、ももちゃんはお話ししていました。

『あのいるかさん、、、いまなにしてるのかなぁ?』

お母さんはほほえみながらももちゃんにこういいました。

『ももちゃんはそんなにあのイルカさんが大好きになったの?
だったらおなまえつけてあげたら、イルカさんもきっとよろこぶと思うよ♪』

ももちゃんはとてもうれしそうに、一生けんめいにイルカさんのおなまえをかんがえました。

『んとね、んと、、、
あのこはとってもちいちゃくてももちゃんのいもうとにしたいから、、、
"ちいもも"ちゃん!』

『ちいももちゃんか☆きっとちいももちゃんもよろこぶよ?』

お母さんがももちゃんにいうと、ももちゃんはなんだかはずかしそうに笑いました。
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