初代桑原家の育児戦闘記

みのる

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夏休みを間近に…

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学校が終わり、オレは学級委員の仕事があり、学校に暫く居残りしてた。
任務を終え、帰る頃には夕方になっていた。

その日、オレは、同じ学級委員の女子に呼び出され、『告白』を受けていた。まだ、女の子と付き合うより、男子と遊ぶ方が楽しかったオレは、丁寧に告白をお断りした。
彼女は、泣きながら教室を飛び出して行った。
(だって…まだ小学生で、付き合うとか早くねぇ?)

帰る支度をし、ランドセルを背負い、靴を履きに下に降りる。教室の鍵を職員室に返しに行き、学校を出る。


家に着いた。

『ただいま…』

ぎゃあきゃあと喚き声が聞こえる。
(アイツら、またやってんな(苦笑))
オレの後を追うようにして、弟の秀(小学3年生)がトボトボと帰ってくる。オレは秀に声をかける。

『おぅ、秀、おかえり。…遊びに行ってたのか?』

秀はなんだか元気が無い。

『…あ、カクラ兄貴、ただいま…ちょっとね』

と言い、部屋(みんな共同)に入っていった。

オレは秀の元気の無さに心配しながら、宿題に手を伸ばした。あ、言い忘れましたが、オレは小学6年生です。算数のドリルともじのけいこをチャチャっと終わらせる。

別の部屋で、弟の声がする。

『かあちゃん!ユウスケがまたオレのおやつとったぁ‼』

『またユウスケかい⁉あの子は兄を敬うと言う事を知らないんだから!(怒)アンタもたまには、ガツンと言ったらどうなんだい?』
(母さん…気弱なシュウイチにはそれは無理だよ…)

オレは、宿題をしてる秀に声をかける。

『どっか分からないとこ、ないか?』

秀は力無い笑顔を作ってみせて、

『うぅん大丈夫、ありがとう兄貴』

そう答えてまた宿題に励む。

秀に、何があったんだろうな?でも本人が言いたがらないから、聞かないでおこう。

『にいちゃん‼ユウスケにまたおやつとられた!』

…来た、シュウイチのお出ましだ。奴は小学1年生。乱暴な弟、ユウスケ(幼稚園年長)に、年が近いせいか良く弄られてる。
オレは苦笑いしながら、

『アイツは仕方ないな(汗)…これやるから、母さんには内緒な』

とプリプリ怒ってるシュウイチにあめ玉をみっつ与えた。

途端に笑顔になるシュウイチ。

『にいちゃん、ありがとう‼』(ニッコリ)
(たまたま、近所のオバチャンから貰ったあめ玉だけどな)

そして部屋を去るシュウイチ。アイツ…あのあめ玉、何処持ってくつもりだろう?

そして、そのあめ玉もユウスケに見つかり奪われた可哀想なシュウイチだった…

自分の机に戻り、1人ボゥっとしていた。
(もうすぐ夏休みだ♪花の水やり当番、有るんだろうな…(憂鬱))
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