初代桑原家の育児戦闘記

みのる

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水やり当番

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朝早くに、誰もいない学校へ行き、1人で、クラス全員分の朝顔に水をやる。(さて終わった、帰るか。)ホースを元に戻し、朝顔の鉢植えの集団を後にしようとする。

『カクラくん!』

…クラスメートの女の子…何の用だろう?

『なんだい?』

嫌な思い満載な俺に、クラスメートは

『ヒナちゃん(以前お断りした女の子の名前)、あんなにもカクラくんの事が好きだったのに…ある日突然、カクラくんの事、何も言わなくなったよ?なんかカクラくん、したんじゃない⁉』

とオレに突っかかる。オレは嘘言っても仕方ないと思い、そのクラスメートの事はお断りしたと素直に話した。するとそのクラスメートは、

『酷い⁉ヒナちゃん可哀想…⁉』

オレにお断りされたクラスメートの事が可哀想だとオレを責める。オレには、その子には何の気持ちも無いのに、そのままズルズル引きずり回す方が余程残酷だと思うがな…?オレは、

『とにかく、まだ女の子と付き合うとか…そんな気持ちは今のオレにはまだ無いんだ。だから、あの子を傷付けないためにもオレは断ったのだが』

と答える。クラスメートは、もう完全にオレを悪者扱い。(汗)ならば、オレの気持ちはどうなるのだ?
オレは話してても埒が明かないと思い、

『じゃあ、オレは帰るから』

とその場を後にする。更に何か叫んでるクラスメート。(汗)
(女って、めんどくさいな…)しみじみ思った瞬間だった。


夏休みのスタートが最悪だったオレ。家に帰り、宿題を少しずつ済ませてゆく。あのクラスメートのお陰で、モヤモヤ感MAXなオレ。
オレは、同じく宿題をしていた秀に、

「女の子って、めんどくさい生き物だな?」

とポソリ呟く。えっ⁉となる秀。うーん…となり、そしてようやく言葉を発した。

『女の子は可愛いよ?兄貴、なんかあったの?』

秀に愚痴ってしまうところだったオレ。
心配そうにオレを見る秀に、

『悪い、何でも無いんだ』

と明るく振る舞う。

まだ小学生最後の長い夏休みは、始まったばかりだ。夏祭りもあるし(高まる期待)泳ぎにも行きたいなぁ…今年は、親父が”キャンプ“に連れて行ってくれるらしい。(喜)楽しみだ。
(しかし、ユウスケとシュウイチの姿、見当たらず)

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