初代桑原家の育児戦闘記

みのる

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夏祭り

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毎年恒例夏祭りが、今年もやってきた。親父と母親がオレたち4人を連れて毎年、連れて行ってくれる。オレは、毎年とても楽しみにしていた。
オレだけではなく、子ども達みんなだ。毎年、屋台の食べ物を1人1つだけ、買ってもらえるから。
今年は何にしようか?たこ焼き、りんご飴、くじも良いなぁ…(憧)

夕方から始まるその祭り。祭りで買ってもらう物=その日の晩ごはんとなる訳だが。(汗)
今日も桑原家は、(長男兄貴以外)公園に繰り出した。


しかし、考えることは皆同じと言うもので、何処を見ても人だらけ。(ダラダラ)

『アンタたち、今年は迷子になるんじゃないよ‼』

…そう、毎年誰かが、必ず迷子になっているのだ。…実は、オレも。(1年生の時に)
オレは迷うこと無く、今年は『たこ焼き』を選んだ。
秀は、なんと『金魚すくい』⁉(お前、今晩のごはん…どうするんだ?)母親を

『一生懸命、育てるから‼』

と必死で説得。
シュウイチは、『焼きそば』チョイス。何となく、腹にたまりそうだし。
ユウスケ…おや?ユウスケ??…どうやら今年もユウスケが迷子らしい。(滝汗)多分、食べる物を探してフラフラしてたら、いつの間にか「ここ何処?」パターンだと思う。(3年連続(笑))


桑原家大捜索、開始!親父も母親も、オレも皆で手分けして探す。

『ユウスケー‼どこだい⁉』

懸命な母親の声。この時に、注意しないといけないのは、更なる『迷子』を作ること。比較的固まって捜索するので、拡散はしないこと。

暫くして、人気の無いところに1人うずくまり泣きべそかいている、『ユウスケ』確保‼
見つかって良かった。そこでユウスケが一言。

『おれちょこばなな、くいたいな?』

…お前、家族に言うべき事があるだろう、なんか…(滝汗)
安心した家族。それぞれ買ってもらった物を広げて食べる。オレは秀に、

『半分、食べないか?』

とたこ焼きを勧める。
少し躊躇ためらう秀。

『でも、兄貴がお腹空くよ?』

…お前だってさっき腹鳴ってたの、聞こえたぞ?

『良いから、…お前が食わないならすてちまうぞ?』

秀は戸惑いながら、でも嬉しそうに、

『ありがとう!兄貴』

とニッコリ笑った。


どおおぉぉぉん‼パラパラパラっ!

花火が始まったらしい。食い入るように花火に見入る、オレたち家族。

『綺麗だねぇ、何度みても』

たこ焼きを味わいながら、秀が呟いた。
シュウイチは、またユウスケに焼きそばを奪われてた。(しょうがないなぁ…)チョコバナナは、自分でしっかり食べて。

『かあちゃん!またユウスケが、おれのやきそばとったぁ!』

本当に全く…

『ユウスケ‼お前は、お兄ちゃんのものにまで、手を出すんじゃない‼』

滅多に怒らない親父のカミナリ。ユウスケには、少し応えたらしい。これでシュウイチのおやつとか、取られなくなると良いな。


終わると混むから、混む前に引き上げたオレたち家族。…また、来年も行きたいなぁ♪

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