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『シロイヌタケル』編
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♪ピンコーン♪♪
『あ、マモルから明日荷物が届くんだ!今回は何を送ってくれるんだろう♪』
みのりは期待で申し訳程度の胸を踊らせるのだった。
『明日は日曜日だし、出来るだけ早くお受け取りしたいよねぇ~』
受け取りは午前10時に変更しておいた。
ーそして翌日ー
『え~と、コレから俺が向かう先は………
あぁ!例のメガネの姉やんのおる家やな。
ココならスグそこや、よし!』
俺は愛車『タケル号』を発進させた。
暫しすると住宅街に突入した。
緑のレンガが覆う屋根が見える。
そこでクルマのデジタル時計に目をやる。
「……………ヤベッ!
10時1分前やないか…………
時間に間に合わんやんけ!
……しゃーねーーーっ!!」
俺は意を決してひとつの貸し駐車場にタケル号を停車させた。
お届け先のメガネの姉やんの家はみっつの貸し駐車場に囲われている。
『荷物のお届けは時間厳守!』を独自のモットーとしている俺。
ーというワケでー
「ちょいとスンマセン!!(こころで陳謝)」
貸し駐車場の割と低いブロックの塀をヒラリと乗り越える。
もちろん!お届けする大事な荷物は抱えたままである。
……あくまでもご近所の皆様の視界には入らぬよう、隠密に。
会社にバレたら俺はどうなるやら………
「ん?」
みのりは一瞬、アパートの敷地内を何かが横切ったような錯覚に襲われた。
「???気の所為よね?」
♪ピンポーン♪♪
『ちわーーーっ!!シロイヌタケルでぇす!』
(よし………ギリギリセーフや!)
『あ、はぁい♪』
みのりはインターホンから来訪者の姿を確認し、玄関へ急いだ。だが具体的な人相までは分からなかった。
ガチャ☆
(ゲッ!!!(驚愕))
そこに佇んでいたのは、いつもの配達のオッチャン。
みのりは何故か!毎度のようにやって来るこのオッチャンが苦手である。
『どうもーーー!
お届けのお荷物でぇす!!
ハンコかサインお願いしまぁす!!』
さらさらさらぁりさらっ☆
『まいどーーーっ!』
ニコリとも微笑んでみせる事は無く、シロイヌタケルのオッチャン、立ち去る。
『ありがとうございましたーーー』
そうして彼は誰の目にも止まる事も無く、再度ひっそりと壁越えを遂げて愛車へと戻ったのであった。
タケル号に帰還した俺は次なるお届け先を確認。
『よし!次配達行ったらば"至福のぐびぐびtime♪"やで♡』
颯爽と駐車場から姿を眩ませるのであった。
ーその後ー
『ぅわぁ!待ちに待った美味い美味い豚肉さんだぁ♪♪♪』
1人暮らしなのに!ドドーーーンと分厚い豚肉10枚!!
『あ、マモルから明日荷物が届くんだ!今回は何を送ってくれるんだろう♪』
みのりは期待で申し訳程度の胸を踊らせるのだった。
『明日は日曜日だし、出来るだけ早くお受け取りしたいよねぇ~』
受け取りは午前10時に変更しておいた。
ーそして翌日ー
『え~と、コレから俺が向かう先は………
あぁ!例のメガネの姉やんのおる家やな。
ココならスグそこや、よし!』
俺は愛車『タケル号』を発進させた。
暫しすると住宅街に突入した。
緑のレンガが覆う屋根が見える。
そこでクルマのデジタル時計に目をやる。
「……………ヤベッ!
10時1分前やないか…………
時間に間に合わんやんけ!
……しゃーねーーーっ!!」
俺は意を決してひとつの貸し駐車場にタケル号を停車させた。
お届け先のメガネの姉やんの家はみっつの貸し駐車場に囲われている。
『荷物のお届けは時間厳守!』を独自のモットーとしている俺。
ーというワケでー
「ちょいとスンマセン!!(こころで陳謝)」
貸し駐車場の割と低いブロックの塀をヒラリと乗り越える。
もちろん!お届けする大事な荷物は抱えたままである。
……あくまでもご近所の皆様の視界には入らぬよう、隠密に。
会社にバレたら俺はどうなるやら………
「ん?」
みのりは一瞬、アパートの敷地内を何かが横切ったような錯覚に襲われた。
「???気の所為よね?」
♪ピンポーン♪♪
『ちわーーーっ!!シロイヌタケルでぇす!』
(よし………ギリギリセーフや!)
『あ、はぁい♪』
みのりはインターホンから来訪者の姿を確認し、玄関へ急いだ。だが具体的な人相までは分からなかった。
ガチャ☆
(ゲッ!!!(驚愕))
そこに佇んでいたのは、いつもの配達のオッチャン。
みのりは何故か!毎度のようにやって来るこのオッチャンが苦手である。
『どうもーーー!
お届けのお荷物でぇす!!
ハンコかサインお願いしまぁす!!』
さらさらさらぁりさらっ☆
『まいどーーーっ!』
ニコリとも微笑んでみせる事は無く、シロイヌタケルのオッチャン、立ち去る。
『ありがとうございましたーーー』
そうして彼は誰の目にも止まる事も無く、再度ひっそりと壁越えを遂げて愛車へと戻ったのであった。
タケル号に帰還した俺は次なるお届け先を確認。
『よし!次配達行ったらば"至福のぐびぐびtime♪"やで♡』
颯爽と駐車場から姿を眩ませるのであった。
ーその後ー
『ぅわぁ!待ちに待った美味い美味い豚肉さんだぁ♪♪♪』
1人暮らしなのに!ドドーーーンと分厚い豚肉10枚!!
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