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馴れ初め
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入学式が終わり、教室に戻った。
椅子に座ろうとすると「今日も冴えないな笑」と結城光(ゆうきひかる)が声をかけてきた。
光とは小学生の頃からの付き合いであり、俺の数少ない友達である。
光はサッカー部に所属しており、勉強もできる、おまけに顔も良い。非の打ち所がない人である。
「冴えなくて悪かったな」と光の頬をつねり睨みつけるような目で光を見た。
光が晴哉の顔を見ると右目の上が少し腫れ上がっていることに気づいた。
「晴哉、右目の上どうしたんだ?」と尋ねる。
「朝ぶつかったんだよ」と目を逸らすように言った。
「へぇ、男か?」と少し呆れたような声で晴哉に聞いた。
「女の子だよ…新入生挨拶をしていた。謝ることもできなかったよ…」
と晴哉は光の目を見て言った。
光は晴哉の背中を押した。
「謝ってこい!」と。
「クラスも名前も分からないんだ…」と晴哉はうつむいた。
「1組の福原葵(ふくはらあおい)さんだよ。挨拶の時アナウンスされていただろ」呆れ顔で笑い半分混じりで言われた。
そう彼女の容姿にばかり注目して、話を全然聞いていなかったのだ。
「分かった!ありがとう」と廊下に出て1組へと足を運んだ。
「す、すみません。福原葵さんいらっしゃいますか?」と震えた声で言った。
そう、晴哉はコミュ力が低い。ここ最近光くらいと家族くらいしか喋った覚えがない。
「はい。私ですが…」と彼女は廊下にまで出てきてくれた。
1組のクラス内では入学早々告白か?などとヒソヒソ喋っているのが聞こえる。
「あの…今朝はぶつかってしまって謝罪もできずすみませんでした。」
彼女は驚いた様子で「いえ、私が逃げ出してしまったのに…」と深く頭を下げた。
「顔をあげてください!!」と晴哉は慌てて言う。
「では、僕はこれで…失礼します」と晴哉は教室に向かって足を進めた。
「ぶつかったのが晴哉くんで良かった……」
「何か言いました?」と晴哉は振り返る。
「いえ、何もありません。律儀にありがとうございました」と彼女は顔を赤らめ言った。
「そうですか、新入生歓迎の言葉よかったですよ」と捨て台詞を吐き晴哉は教室に帰った。
あの時俺の名前が聞こえた気がするんだけど名乗ってないしな…
空耳か。
晴哉は光にあった出来事を話した。
「上手くいって良かったな。お前俺以外と話せたんだな笑」とバカにしながら言った。
「うるせぇ」と頬をつねった。
「わりぃわりぃ」と言うのでつねるのをやめた。
__________________________________
はぁ。なんだか慣れないことをしたせいで疲れたな。
こんな入学式なんか漫画で読んだような…とか思いながらベットに寝転んでいた。
まぁあの子と話すことももうないだろう。
晴哉は目を閉じ眠りについた。
椅子に座ろうとすると「今日も冴えないな笑」と結城光(ゆうきひかる)が声をかけてきた。
光とは小学生の頃からの付き合いであり、俺の数少ない友達である。
光はサッカー部に所属しており、勉強もできる、おまけに顔も良い。非の打ち所がない人である。
「冴えなくて悪かったな」と光の頬をつねり睨みつけるような目で光を見た。
光が晴哉の顔を見ると右目の上が少し腫れ上がっていることに気づいた。
「晴哉、右目の上どうしたんだ?」と尋ねる。
「朝ぶつかったんだよ」と目を逸らすように言った。
「へぇ、男か?」と少し呆れたような声で晴哉に聞いた。
「女の子だよ…新入生挨拶をしていた。謝ることもできなかったよ…」
と晴哉は光の目を見て言った。
光は晴哉の背中を押した。
「謝ってこい!」と。
「クラスも名前も分からないんだ…」と晴哉はうつむいた。
「1組の福原葵(ふくはらあおい)さんだよ。挨拶の時アナウンスされていただろ」呆れ顔で笑い半分混じりで言われた。
そう彼女の容姿にばかり注目して、話を全然聞いていなかったのだ。
「分かった!ありがとう」と廊下に出て1組へと足を運んだ。
「す、すみません。福原葵さんいらっしゃいますか?」と震えた声で言った。
そう、晴哉はコミュ力が低い。ここ最近光くらいと家族くらいしか喋った覚えがない。
「はい。私ですが…」と彼女は廊下にまで出てきてくれた。
1組のクラス内では入学早々告白か?などとヒソヒソ喋っているのが聞こえる。
「あの…今朝はぶつかってしまって謝罪もできずすみませんでした。」
彼女は驚いた様子で「いえ、私が逃げ出してしまったのに…」と深く頭を下げた。
「顔をあげてください!!」と晴哉は慌てて言う。
「では、僕はこれで…失礼します」と晴哉は教室に向かって足を進めた。
「ぶつかったのが晴哉くんで良かった……」
「何か言いました?」と晴哉は振り返る。
「いえ、何もありません。律儀にありがとうございました」と彼女は顔を赤らめ言った。
「そうですか、新入生歓迎の言葉よかったですよ」と捨て台詞を吐き晴哉は教室に帰った。
あの時俺の名前が聞こえた気がするんだけど名乗ってないしな…
空耳か。
晴哉は光にあった出来事を話した。
「上手くいって良かったな。お前俺以外と話せたんだな笑」とバカにしながら言った。
「うるせぇ」と頬をつねった。
「わりぃわりぃ」と言うのでつねるのをやめた。
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はぁ。なんだか慣れないことをしたせいで疲れたな。
こんな入学式なんか漫画で読んだような…とか思いながらベットに寝転んでいた。
まぁあの子と話すことももうないだろう。
晴哉は目を閉じ眠りについた。
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