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番外編・回想01
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「あたし、田辺くんと付き合うことになったんだー」
「本当? 良かったじゃない、美穂」
鏡に映った自分の赤いツインテールを眺めながら、あたし――多奈川美穂は、友達の河合留美とスマホ越しに会話していた。時刻は午後8時。家の中はあたし一人だ。窓外の夜空では星がまたたき、沈黙のうちに美を形成している。
「今日は朝からおかしかったもんね、美穂も田辺くんも。でも嬉しい、報告してくれて。おめでとう」
「へ、へへへー……」
あたしは口元を押さえて忍び笑いを漏らした。その後、留美の祝福トークはひとしきり続いた。その上で、
「それで、美穂は田辺くんをデートに誘わないの?」
「えーっ?」
いきなり不意打ちされ、瞬間心が空白になった。デート。デート、ねえ。
「昨日の今日で誘ったら、田辺くん引いちゃわないかなー」
こわごわ打ち明けると、留美の苦笑がスピーカーを震わせた。
「大丈夫よ。田辺くんの性格からいって、まず断ったりしないわよ。別に明日すぐとかじゃなしに、夏休みに入ったらボウリング行こう、とかでも全然いいと思うし」
「でもー……」
「美穂」
きつく灸を据えるような口調である。
「高校3年間なんてあっという間よ。気がついたら卒業していた、なんてことにならないように、今から先手先手で動かなくちゃ」
「そ、そうー?」
「そうよ」
その後二言三言話してから通話は切れた。あたしはベッドの上に引っくり返る。
「デートかー。浩と行ったことは一回もないー。いつも溜まり場だったー……」
天井を見つめていると、かつての記憶がまざまざと蘇ってきた……
あたしが小学5年のとき、ママの友里は癌で亡くなった。パパの信一はそれなりにふさぎ込んだが、妻の葬式より会社勤めを優先したため、怒った親戚一同から絶縁される。
ママの父、つまりあたしにとって母方のおじいちゃんは、あたしを引き取りたいと願っていたようだ。でもあたしは自分がいなくなればパパには誰も残らなくなると考え、パパの元にとどまることを選択した。ちょっと可哀想と思ったのだ。
でも、毎日残業で遅くまで帰らない仕事一辺倒のパパに、あたしはだんだん嫌気がさしていく。その頃中学2年に上がったばかりで、反抗期に入ったのかも知れない。パパがママの最期を看取ることさえしなかった事実に今さらむしゃくしゃして、彼の鼻を明かしてやろうと愚考した。その結果が端島浩たちとの交際だった。
「端島くんって怖いよね。格好いいけど、怒ると手がつけられないとか」
「端島は暴走族から年中誘いを受けてるってよ。でも下っ端として使われるのが嫌で、勧誘を断ってるとか」
「端島グループって20人くらいいるらしいぜ。毎日よからぬことをやってるらしいぞ」
あたしが通う県立三鳩中学2年C組では、そんな噂がときおりささやかれていた。もちろんクラスメイトである端島浩がいないときを見計らって、である。あたしが見た浩は、いつも窓際の席で面白くもなさそうに授業を聞いていた。優男で、頭脳も明晰だと聞くのに、何で不良なんだろう。
面白い、とあたしは思った。自慢の娘がクラス一の不良と付き合い始めたら、パパの顔はどう歪むか。それを想像するだけであたしは痛快だった。
決めた。浩のグループに入ろう。
ある日、あたしは思い立って龍川紅葉に話しかけた。男である浩に直接当たるのはさすがに怖いので、彼のグループの一員であるという彼女に間に入ってもらおうと考えたのだ。
紅葉は鏡を見ながら睫毛を整えている最中だった。
「ねえ、龍川さんー。ちょっといいー?」
「ん、何? 多奈川」
「あたしも龍川さんたちと遊びたいんだけどー」
彼女は眉をおかしな具合にひん曲げる。理解できない、といわんばかりだ。
「は? 正気で言ってんの、多奈川。私たちがどんな集まりか、誰からも聞いてないの?」
あたしは首を振った。この頃はツインテールではなくストレートであり、髪の毛は半歩遅れて頭の動きに追従する。
「ううん、よく知ってるよー。あたしも派手に遊びたいって思ってるんだー。駄目かなー?」
紅葉は一瞬呆けた後、おかしそうに腹を抱えて笑った。
「成績優秀なあんたがねえ。意外過ぎて笑うわ。……分かった、放課後私についてきて。溜まり場に連れてってあげる」
「お邪魔しまーすー……」
溜まり場とは、浩が懇意にしている大学生、鶴賀康雄のマンションだった。康雄は親の仕送りが多額であるのをいいことに、年中遊び呆けているそうだ。
中には煙草の匂いが充満していた。7人がテレビでサッカーの試合を観戦しながら、お酒を飲み交わしている。調子の外れた大声でがなり立て、選手のパスミスをあげつらっていた。
「おっ、誰だよその可愛い子ちゃんは?」
高校生らしき浅黒い肌の男が、あたしに先行する紅葉にだらしなく話しかける。
「新しくお仲間に加わりたいってさ。浩、知ってるでしょ。クラスメイトの多奈川美穂」
「えっ、多奈川が?」
浩は寝転んで煙草を吹かしていたが、こちらへ頭をもたげた。それにつられて、全員があたしに視線を向ける。あたしはお辞儀して勇気を出した。
「多奈川美穂ですー。みなさんと仲良くなりたい、と思いましてー……」
「いいじゃん。歓迎するぜ、多奈川! 紅葉、グッジョブ!」
「浩のために連れてきたんじゃないけどね」
メンバーは中学2年の浩と大学3年生の鶴賀康雄、高校生の万丈幸介、村田悠馬、池上駿に、中学3年の藤田高、無職の石井蛍子だった。これに紅葉とあたしが加わり、室内は9名となる。噂ではグループ全員で20名ほどもいるそうだから、まだ半分とも会ってない。
浩は紅葉からあたしのことを聞くと、あたしを隣に座らせた。そしてなれなれしく肩に腕を回してくる。中学2年とは思えない振る舞いだった。声変わりしていない高い音階でささやいてくる。
「何がきっかけでこの集まりに加わりたいって思ったんだ? 素直に話してみろよ」
「えっと、それはー……」
あたしは正直に、パパの信一に一泡吹かせてやりたいと念願していることを話した。笑われるかと思っていたら、案の定笑われた。
駿がグラスにウイスキーを注ぎ込んでいる。慣れた手つきだった。サッカーの試合が終わったため、高がリモコンのボタンを押しまくっている。
「中2で浩のクラスメイトって、それだけでも面白いな。浩、最近女と別れたんだろ? ちょうどいいんじゃねえの?」
「まあ、そうっすね。可愛いし」
浩はいったんあたしから離れると、リビングから姿を消した。数分後に戻ってきたときには、その手にカクテルの小瓶が握られていた。
「ほら、飲めよ多奈川。今日からお前は俺たちの仲間だ。景気づけに一杯、ひと息で空けろよ」
これにはあたしも常識的な危険を感じる。急性アルコール中毒で死んでしまっては、パパへの仕返しになりやしない。
「あたしはいいですー」
しかし浩はしつこかった。勝手にフタを開けると、瓶の先端をあたしの口元に押し付けてくる。
「いいから飲めよ。仲間の印だ」
他のメンバーが面白そうにこちらを眺めている。断れない雰囲気だ。結局あたしは押し負けて、強引に酒を飲まされてしまった。熱い清流が喉を通過する。生まれて初めて酒を飲んだあたしは、すぐに酔っ払ってしまった。後のことはまるで覚えていない。
気がついたときには自宅のトイレで盛大に吐いていた。気分が悪い。おぼろげな意識の隅っこで、明確な記憶が圧殺寸前で残っていた。そうだ、浩たちに酒を飲まされたんだ。でも、どうして自宅にいるんだろう?
夜の9時だがパパはまだ帰っていない。胃の中が空っぽになったところで、とりあえず水を流した。ふらつく足で階段をのぼり、自分の部屋になだれ込む。酷い頭痛に悩まされながら、スマホで紅葉に電話をかけた。きっかり3コール目で相手が出る。
「本当? 良かったじゃない、美穂」
鏡に映った自分の赤いツインテールを眺めながら、あたし――多奈川美穂は、友達の河合留美とスマホ越しに会話していた。時刻は午後8時。家の中はあたし一人だ。窓外の夜空では星がまたたき、沈黙のうちに美を形成している。
「今日は朝からおかしかったもんね、美穂も田辺くんも。でも嬉しい、報告してくれて。おめでとう」
「へ、へへへー……」
あたしは口元を押さえて忍び笑いを漏らした。その後、留美の祝福トークはひとしきり続いた。その上で、
「それで、美穂は田辺くんをデートに誘わないの?」
「えーっ?」
いきなり不意打ちされ、瞬間心が空白になった。デート。デート、ねえ。
「昨日の今日で誘ったら、田辺くん引いちゃわないかなー」
こわごわ打ち明けると、留美の苦笑がスピーカーを震わせた。
「大丈夫よ。田辺くんの性格からいって、まず断ったりしないわよ。別に明日すぐとかじゃなしに、夏休みに入ったらボウリング行こう、とかでも全然いいと思うし」
「でもー……」
「美穂」
きつく灸を据えるような口調である。
「高校3年間なんてあっという間よ。気がついたら卒業していた、なんてことにならないように、今から先手先手で動かなくちゃ」
「そ、そうー?」
「そうよ」
その後二言三言話してから通話は切れた。あたしはベッドの上に引っくり返る。
「デートかー。浩と行ったことは一回もないー。いつも溜まり場だったー……」
天井を見つめていると、かつての記憶がまざまざと蘇ってきた……
あたしが小学5年のとき、ママの友里は癌で亡くなった。パパの信一はそれなりにふさぎ込んだが、妻の葬式より会社勤めを優先したため、怒った親戚一同から絶縁される。
ママの父、つまりあたしにとって母方のおじいちゃんは、あたしを引き取りたいと願っていたようだ。でもあたしは自分がいなくなればパパには誰も残らなくなると考え、パパの元にとどまることを選択した。ちょっと可哀想と思ったのだ。
でも、毎日残業で遅くまで帰らない仕事一辺倒のパパに、あたしはだんだん嫌気がさしていく。その頃中学2年に上がったばかりで、反抗期に入ったのかも知れない。パパがママの最期を看取ることさえしなかった事実に今さらむしゃくしゃして、彼の鼻を明かしてやろうと愚考した。その結果が端島浩たちとの交際だった。
「端島くんって怖いよね。格好いいけど、怒ると手がつけられないとか」
「端島は暴走族から年中誘いを受けてるってよ。でも下っ端として使われるのが嫌で、勧誘を断ってるとか」
「端島グループって20人くらいいるらしいぜ。毎日よからぬことをやってるらしいぞ」
あたしが通う県立三鳩中学2年C組では、そんな噂がときおりささやかれていた。もちろんクラスメイトである端島浩がいないときを見計らって、である。あたしが見た浩は、いつも窓際の席で面白くもなさそうに授業を聞いていた。優男で、頭脳も明晰だと聞くのに、何で不良なんだろう。
面白い、とあたしは思った。自慢の娘がクラス一の不良と付き合い始めたら、パパの顔はどう歪むか。それを想像するだけであたしは痛快だった。
決めた。浩のグループに入ろう。
ある日、あたしは思い立って龍川紅葉に話しかけた。男である浩に直接当たるのはさすがに怖いので、彼のグループの一員であるという彼女に間に入ってもらおうと考えたのだ。
紅葉は鏡を見ながら睫毛を整えている最中だった。
「ねえ、龍川さんー。ちょっといいー?」
「ん、何? 多奈川」
「あたしも龍川さんたちと遊びたいんだけどー」
彼女は眉をおかしな具合にひん曲げる。理解できない、といわんばかりだ。
「は? 正気で言ってんの、多奈川。私たちがどんな集まりか、誰からも聞いてないの?」
あたしは首を振った。この頃はツインテールではなくストレートであり、髪の毛は半歩遅れて頭の動きに追従する。
「ううん、よく知ってるよー。あたしも派手に遊びたいって思ってるんだー。駄目かなー?」
紅葉は一瞬呆けた後、おかしそうに腹を抱えて笑った。
「成績優秀なあんたがねえ。意外過ぎて笑うわ。……分かった、放課後私についてきて。溜まり場に連れてってあげる」
「お邪魔しまーすー……」
溜まり場とは、浩が懇意にしている大学生、鶴賀康雄のマンションだった。康雄は親の仕送りが多額であるのをいいことに、年中遊び呆けているそうだ。
中には煙草の匂いが充満していた。7人がテレビでサッカーの試合を観戦しながら、お酒を飲み交わしている。調子の外れた大声でがなり立て、選手のパスミスをあげつらっていた。
「おっ、誰だよその可愛い子ちゃんは?」
高校生らしき浅黒い肌の男が、あたしに先行する紅葉にだらしなく話しかける。
「新しくお仲間に加わりたいってさ。浩、知ってるでしょ。クラスメイトの多奈川美穂」
「えっ、多奈川が?」
浩は寝転んで煙草を吹かしていたが、こちらへ頭をもたげた。それにつられて、全員があたしに視線を向ける。あたしはお辞儀して勇気を出した。
「多奈川美穂ですー。みなさんと仲良くなりたい、と思いましてー……」
「いいじゃん。歓迎するぜ、多奈川! 紅葉、グッジョブ!」
「浩のために連れてきたんじゃないけどね」
メンバーは中学2年の浩と大学3年生の鶴賀康雄、高校生の万丈幸介、村田悠馬、池上駿に、中学3年の藤田高、無職の石井蛍子だった。これに紅葉とあたしが加わり、室内は9名となる。噂ではグループ全員で20名ほどもいるそうだから、まだ半分とも会ってない。
浩は紅葉からあたしのことを聞くと、あたしを隣に座らせた。そしてなれなれしく肩に腕を回してくる。中学2年とは思えない振る舞いだった。声変わりしていない高い音階でささやいてくる。
「何がきっかけでこの集まりに加わりたいって思ったんだ? 素直に話してみろよ」
「えっと、それはー……」
あたしは正直に、パパの信一に一泡吹かせてやりたいと念願していることを話した。笑われるかと思っていたら、案の定笑われた。
駿がグラスにウイスキーを注ぎ込んでいる。慣れた手つきだった。サッカーの試合が終わったため、高がリモコンのボタンを押しまくっている。
「中2で浩のクラスメイトって、それだけでも面白いな。浩、最近女と別れたんだろ? ちょうどいいんじゃねえの?」
「まあ、そうっすね。可愛いし」
浩はいったんあたしから離れると、リビングから姿を消した。数分後に戻ってきたときには、その手にカクテルの小瓶が握られていた。
「ほら、飲めよ多奈川。今日からお前は俺たちの仲間だ。景気づけに一杯、ひと息で空けろよ」
これにはあたしも常識的な危険を感じる。急性アルコール中毒で死んでしまっては、パパへの仕返しになりやしない。
「あたしはいいですー」
しかし浩はしつこかった。勝手にフタを開けると、瓶の先端をあたしの口元に押し付けてくる。
「いいから飲めよ。仲間の印だ」
他のメンバーが面白そうにこちらを眺めている。断れない雰囲気だ。結局あたしは押し負けて、強引に酒を飲まされてしまった。熱い清流が喉を通過する。生まれて初めて酒を飲んだあたしは、すぐに酔っ払ってしまった。後のことはまるで覚えていない。
気がついたときには自宅のトイレで盛大に吐いていた。気分が悪い。おぼろげな意識の隅っこで、明確な記憶が圧殺寸前で残っていた。そうだ、浩たちに酒を飲まされたんだ。でも、どうして自宅にいるんだろう?
夜の9時だがパパはまだ帰っていない。胃の中が空っぽになったところで、とりあえず水を流した。ふらつく足で階段をのぼり、自分の部屋になだれ込む。酷い頭痛に悩まされながら、スマホで紅葉に電話をかけた。きっかり3コール目で相手が出る。
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