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11.報告
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※ジェラール視点
「殿下~、聞いてくださいよお!」
城の執務室でバルナバがいつもの報告をする。
こいつ、制服が新しいな。経理から公私混同だってクレームが来たが…まあ、報告を聞いてから判断しよう。
「薄唇殿が目障りなんです」
「薄唇?誰だ?」
「ブリス監視官殿です」
ブーッと吹き出しそうになった。上手いことを言う。い、いやいや、そんな陰口はいかん。
「お前、口が悪いな。そのうち本人に聞かれるぞ」
「最近、デスクにいないから大丈夫です」
「彼の報告は必要ないがアニエスに関係してるのか?」
「はい。全くの無関心だった癖に昨日突然お屋敷へ現れたのです。生存確認だって!」
「ほう、一応監視してるんだな」
彼のことはビソンから聞いている。厄介な男だ。何を企んでるのやら。
「お魚スープをベルティーユから教わって皆んなで試食してるタイミングだったので、仕方なく彼にも食べさせてあげたのです」
「お魚スープか。いいな。…で?」
「あんなに美味しいのに感想聞いたら「まあ普通」とか言いやがって!」
「人それぞれだろう」
「でも、しれーっと三杯もおかわりするんです」
「そ、そうか。まあ、彼はクールだから…」
「それでね、このスープは大衆食堂の味を再現してるんだって話したら「お前らヒマだな」って!」
確かに嫌味な奴だ。
「食うだけ食ったらどっか行っちゃって。まあ邪魔だから良かったんだけど。その後です。お昼に大衆食堂行ったらばったり会って!」
「よく会う日だな」
「そしたらね、何と、お魚スープ食べてたんです!どんだけ好きなんだか!」
「探究心が強い人なんだろう。再現した味が本当なのか確かめたのではないのか?」
「そうなら暇人は薄唇殿です!彼はバカンスに来てるんですか?全く、目障りで仕方ありません!」
ブリスは監獄を視察した後、何を思ったのか、港や街をうろうろしてるとビソンから聞いた。ビソンは監視官を監視してる様だ。
「で、アニエスは孤児院で何がしたいのだ?」
どうもバルナバは話が逸れすぎる。そろそろ軌道修正せねば。
「あ、そうでした。本題です。孤児院でお魚スープを振る舞うおつもりなのです」
「それでさっきからスープの話が…。まあ、良い行いだと思う。しっかり手助けしてやれ」
「それはもう!あ、殿下、僕は地引網漁までやってるんですよ。お陰で制服がぼろぼろになって」
なるほど。そう言う理由だったのか。まあ、今回は大目に見よう。
「必要なものは経費で構わないから、宜しく頼む。あ、漁では作業着に着替えろよ」
「はい!ところで殿下は参加致しますか?」
「ん?何を?」
「だから孤児院の訪問ですよ。アニエス様のスープ、欲しくないのですか?」
そ、それは…。いや、止めておこう。彼女に会って何を話しするんだ?特別待遇とは言え、罪人だ。
「私は行かない。罪人に会うつもりはない」
「良いのですか?」
「何が言いたい?」
「彼女はモテモテですよ?」
「は?」
「あれほどの美貌です。食堂ではもう看板娘でアニエス様お目当てのお客さんでごった返しています。漁港でも漁師に大人気です!まるでアイドル扱いですから。僕もガードが大変ですよ!」
「そ、そうか」
そんなに人気なのか。会いたい。だが、しかし…。
「報告ありがとう。バルナバ、すまないが一人にしてくれないか?」
私は彼女を一目見たいと言う願望と闘うことになった。勝算はない。
「殿下~、聞いてくださいよお!」
城の執務室でバルナバがいつもの報告をする。
こいつ、制服が新しいな。経理から公私混同だってクレームが来たが…まあ、報告を聞いてから判断しよう。
「薄唇殿が目障りなんです」
「薄唇?誰だ?」
「ブリス監視官殿です」
ブーッと吹き出しそうになった。上手いことを言う。い、いやいや、そんな陰口はいかん。
「お前、口が悪いな。そのうち本人に聞かれるぞ」
「最近、デスクにいないから大丈夫です」
「彼の報告は必要ないがアニエスに関係してるのか?」
「はい。全くの無関心だった癖に昨日突然お屋敷へ現れたのです。生存確認だって!」
「ほう、一応監視してるんだな」
彼のことはビソンから聞いている。厄介な男だ。何を企んでるのやら。
「お魚スープをベルティーユから教わって皆んなで試食してるタイミングだったので、仕方なく彼にも食べさせてあげたのです」
「お魚スープか。いいな。…で?」
「あんなに美味しいのに感想聞いたら「まあ普通」とか言いやがって!」
「人それぞれだろう」
「でも、しれーっと三杯もおかわりするんです」
「そ、そうか。まあ、彼はクールだから…」
「それでね、このスープは大衆食堂の味を再現してるんだって話したら「お前らヒマだな」って!」
確かに嫌味な奴だ。
「食うだけ食ったらどっか行っちゃって。まあ邪魔だから良かったんだけど。その後です。お昼に大衆食堂行ったらばったり会って!」
「よく会う日だな」
「そしたらね、何と、お魚スープ食べてたんです!どんだけ好きなんだか!」
「探究心が強い人なんだろう。再現した味が本当なのか確かめたのではないのか?」
「そうなら暇人は薄唇殿です!彼はバカンスに来てるんですか?全く、目障りで仕方ありません!」
ブリスは監獄を視察した後、何を思ったのか、港や街をうろうろしてるとビソンから聞いた。ビソンは監視官を監視してる様だ。
「で、アニエスは孤児院で何がしたいのだ?」
どうもバルナバは話が逸れすぎる。そろそろ軌道修正せねば。
「あ、そうでした。本題です。孤児院でお魚スープを振る舞うおつもりなのです」
「それでさっきからスープの話が…。まあ、良い行いだと思う。しっかり手助けしてやれ」
「それはもう!あ、殿下、僕は地引網漁までやってるんですよ。お陰で制服がぼろぼろになって」
なるほど。そう言う理由だったのか。まあ、今回は大目に見よう。
「必要なものは経費で構わないから、宜しく頼む。あ、漁では作業着に着替えろよ」
「はい!ところで殿下は参加致しますか?」
「ん?何を?」
「だから孤児院の訪問ですよ。アニエス様のスープ、欲しくないのですか?」
そ、それは…。いや、止めておこう。彼女に会って何を話しするんだ?特別待遇とは言え、罪人だ。
「私は行かない。罪人に会うつもりはない」
「良いのですか?」
「何が言いたい?」
「彼女はモテモテですよ?」
「は?」
「あれほどの美貌です。食堂ではもう看板娘でアニエス様お目当てのお客さんでごった返しています。漁港でも漁師に大人気です!まるでアイドル扱いですから。僕もガードが大変ですよ!」
「そ、そうか」
そんなに人気なのか。会いたい。だが、しかし…。
「報告ありがとう。バルナバ、すまないが一人にしてくれないか?」
私は彼女を一目見たいと言う願望と闘うことになった。勝算はない。
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