島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪

鼻血の親分

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43.お土産

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※ジェラール視点

「殿下、薬草の植え付けが完了しましたよ!」
「そうか。それは楽しみだな」

今日は定期船の日で漁や食堂が休みだったから、ブリス以外の皆んなで植え付けしたんだろう。

「あ、それとビソン次官から王都で購入したパン作りの道具を頂きました。アニエス様やソフィアが大喜びでしたよ」
「うむ、これで準備は整ったな」
「はい!後は殿下がアニエス様と面談すれば、ばっちりですね!」

何がなのか分からないが、どさくさな発言はスルーしよう。

「バルナバ。色んな薬草を育てて、薬を製造・調合する施設を作らないとな」
「おお、施薬院せやくいんですね!是非作りましょう!」
「うむ、島で初めての施設だ。城から職人を手配して、早速取り掛かってくれ」
「かしこまりました!…って、あれ?」

バルナバが私の机の上に置かれている、奇妙な置物に気がついた。

「これって、薄唇殿からのお土産ですよね?」
「ああ、『ガルグイユ』のミニチュア模型だ」

その小さな木彫りの置物は、グロテスクな怪物の様相を呈している。

「センスなーい!キモーい!」
「ま、まあそう言うな。せっかくのお土産だ」
「いやいや、それ、アニエス様や皆んなに一つづつ配ってましたよ。僕も貰ってどうしようーって思ってたんです!」
「そうか。先に屋敷へ寄ったんだな」
「はい。お陰で屋敷中が気味悪くなりましたよ!」

ぷぷぷ…。ちょっと想像したら笑いそうになった。いかん。不謹慎だ。

「あのな、バルナバ。ガルグイユは魔除けだ。怪物の装飾にはその様な意味がある。本来、口元が雨樋に使われ、雨水から建物を守っているんだよ」
「ええ、聞いたことありますけどね。でも、よりによって、そんなグロテスクなものを選ばなくても…つか、何でお土産を?」

そのことだ。どういう心境の変化なのか不明だが、ガルグイユなど可愛いお土産だ。やつは王都から、とんでもないお土産を持って帰って来たのだ…。


先程、王都から戻って来たブリスに不気味なお土産を貰い、若干困惑していた時のことだ。

「あ、それと殿下、陛下から書簡を預かりました。宛先はルーク様です」
「…は?…は?」

ガルグイユに気を取られてる場合でない。

「今、何て言った?」
「ルーク様宛の書簡ですよ。因みにその使者は俺です。こちらの書簡にそう記してある。速やかに段取りして頂けませんか」

彼から奪う様に書簡を手にした私は、口に手を当て驚きのあまり言葉に詰まった。

「陛下は俺だけの接見を命じておられる。つまり、二人で会うようにとのことだ。よっぽど大事な書簡なんでしょうねえ」

つ、ついに動き出したのか?陛下は大人しく監禁してる弟君がまだ目障りだと言うのか!そして、こいつは白昼堂々と暗殺を企んでるのか!?

「…暫く考える。すまないが…」
「はい、はい。一人でじっくり考えてください」

これは私の未来だ。決して人ごとではない──。











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