島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪

鼻血の親分

文字の大きさ
88 / 105

88.愚痴

しおりを挟む
※バルナバ視点

「あ~、うっま~~いぃぃぃ!!」

お屋敷でベルティーユの魚料理を久しぶりに口にする。しかもアニエス様を囲んで。

こんな日がまた来るなんて…夢の様だよう。

僕はあの楽しかった日々が戻ったみたいで、とても感激していた。

まあソフィアと薄唇殿が居ないのは寂しいけどね。

「で、バルナバ様。殿下はお多忙なのですか?」
「うん…そうだね。執務室に閉じこもってるよ」

ったく、あれから僕の二ヶ月分の愚痴を聞いて貰おうと待ってたのに、殿下ったら「一人になりたい」って…。ビソン殿と何かあったのかな?

「バルナバ様?ちゃんと仕事してたのですか?」
「してたしてた!もー、大変だったんだから!」

島の経営に治安管理や苦情処理、まあ決済が必要な案件は殿下にとっておいたけど、だいたいのことはやったつもりだ。でも、何と言っても監獄がっ!いや、カリーヌがっ!この愚痴を皆んなに言いたいけどアニエス様の前じゃ…ちょっとね。

「バルナバさん、妹は大人しく過ごしてるの?」
「えっ…あ、ああ…そう…ですね。はははは…」

遠慮してたのにまさか彼女から聞かれるとは。でも言えないよう。我儘過ぎて手に負えないなんて。

「言うこと聞かないんでしょう?ベルティーユから聞いてるよ」

あ…そ。聞いてたんだ。

「まあ、そのうち慣れると思うよ。はははは…」

今日は監獄へ行く気がしなかった。だからカリーヌには会ってない。彼女はどうしてるかな?部屋でダラダラとゴロ寝でもしてるんだろうな…。

「バルナバ様、明日からまた監獄行きますから」
「ベルティーユ…。いや、アニエス様が滞在してる間は元の体制に戻そう。コリンヌも」
「えっ、私も?嬉しいです!でも良いのですか?」
「だってソフィアが居ないんだ。農園や牧場管理が大変だろ。アニエス様を助けていこう。カリーヌは僕が見るからさ」
「バルナバさん、ありがとう!」

つい言ってしまった。言ったからには一応行かないと。チラ見だけでも。憂鬱だ。まあ、それより大事な話があったんだ。

「ところでアニエス様は殿下のお誘いで島へ来たので、手続きが曖昧なのですが、本来なら滞在許可証を発行しなければなりません。もう罪人ではないので」
「えっ?それって何!?」

そうか。知らないんだった。殿下がどう思ってるのか分からないけど、説明はしとかないと。

「はい。この島は外部との往来は禁止されてます。一部の役人や出入り業者などは都度入島許可してますけどね。ただ、此処で暮らして良いのは島で生まれた住民と囚人、及び制限付きの元囚人です。それ以外の特別な御方には滞在許可証が必要なのです。実はソフィアも発行してるんですよ」

するとアニエス様は、ぱぁーと興味津々な表情を浮かべた。

「欲しい!と言うか決まりごとよね?是非発行お願いします!」
「うん、明日にでも許可して貰いますね」

さて、殿下の考えごとは解決してるかな?色々と相談したいことがあるからね。明日は絶対に愚痴を聞いて貰うぞ。







しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

断罪の準備は完璧です!国外追放が楽しみすぎてボロが出る

黒猫かの
恋愛
「ミモリ・フォン・ラングレイ! 貴様との婚約を破棄し、国外追放に処す!」 パルマ王国の卒業パーティー。第一王子アリオスから突きつけられた非情な断罪に、公爵令嬢ミモリは……内心でガッツポーズを決めていた。 (ついにきたわ! これで堅苦しい王妃教育も、無能な婚約者の世話も、全部おさらばですわ!)

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

断罪中、味方が多すぎて王子が孤立している件について

夏乃みのり
恋愛
バーンスタイン伯爵家の令嬢ラミリアは、魔力も剣の才能もない「ごく普通」の地味な女性。 ある日のパーティーで、婚約者であるジェラルド第二王子から「地味で無能で嫉妬深い」と罵られ、身に覚えのない罪で婚約破棄を突きつけられてしまう。 しかし、断罪劇は予想外の展開へ。

婚約破棄だ!と言われ実家に帰ったら、最推しに餌付けされます

黒猫かの
恋愛
王国の第一王子クレイスから、衆人環視の中 で婚約破棄を言い渡されたローゼン侯爵令嬢ノエル。

悪役令嬢ですが、兄たちが過保護すぎて恋ができません

由香
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢・セレフィーナに転生した私。 破滅回避のため、目立たず静かに生きる――はずだった。 しかし現実は、三人の兄による全力溺愛&完全監視生活。 外出には護衛、交友関係は管理制、笑顔すら規制対象!? さらに兄の親友である最強騎士・カインが護衛として加わり、 静かで誠実な優しさに、次第に心が揺れていく。 「恋をすると破滅する」 そう信じて避けてきた想いの先で待っていたのは、 断罪も修羅場もない、安心で騒がしい未来だった――。

[完]本好き元地味令嬢〜婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました〜

桐生桜月姫
恋愛
 シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。  だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎  本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎ 〜これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である〜 夕方6時に毎日予約更新です。 1話あたり超短いです。 毎日ちょこちょこ読みたい人向けです。

「僕が望んだのは、あなたではありません」と婚約破棄をされたのに、どうしてそんなに大切にするのでしょう。【短編集】

長岡更紗
恋愛
異世界恋愛短編詰め合わせです。 気になったものだけでもおつまみください! 『君を買いたいと言われましたが、私は売り物ではありません』 『悪役令嬢は、友の多幸を望むのか』 『わたくしでは、お姉様の身代わりになりませんか?』 『婿に来るはずだった第五王子と婚約破棄します! その後にお見合いさせられた副騎士団長と結婚することになりましたが、溺愛されて幸せです。 』 『婚約破棄された悪役令嬢だけど、騎士団長に溺愛されるルートは可能ですか?』 他多数。 他サイトにも重複投稿しています。

【完結】冷遇され続けた私、悪魔公爵と結婚して社交界の花形になりました~妹と継母の陰謀は全てお見通しです~

深山きらら
恋愛
名門貴族フォンティーヌ家の長女エリアナは、継母と美しい義妹リリアーナに虐げられ、自分の価値を見失っていた。ある日、「悪魔公爵」と恐れられるアレクシス・ヴァルモントとの縁談が持ち込まれる。厄介者を押し付けたい家族の思惑により、エリアナは北の城へ嫁ぐことに。 灰色だった薔薇が、愛によって真紅に咲く物語。

処理中です...