親友のあそこに触手が生えた話

三崎

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 柔らかく解けた穴に、太いモノがずぶりと押し入ってきた。肉を押し分けどんどん深いところへと。
 それは正しく待ち望んだ刺激で、肉体はもう抗うこともできずに悦び、唇からはだらしなく間延びした声が漏れた。

「あ、あー……」
「うわ……気持ちい……」
 
 大地の熱い吐息を聞いて、ようやく深いところで繋がってしまったのだと理解した。
 
「こ、こするだけって言ったのに……!」
「あんなに欲しそうにしてたくせに何言ってんだ」
「そんなこと、ない……ひゃっ」

 強がる声をさえぎるように大地は腰を揺らした。粘液に濡れた触手が粘膜をこする。ぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てて拓かれて間もない穴を掻き回される。

「んあっ、ああ……っ! やだ、それやだぁ……」
「何で? 気持ちよくない?」
「いい、から……よくて、おかしくなっちゃうからぁ!」
「あ、そういうこと」

 大地は楽しそうに口角を上げただけで、その行為を止めようとはしなかった。元より四つん這いで腰を掴まれているのだから、逃げたくても逃げられるはずがない。
 
 熱くて大きなモノに何度も何度も内臓を突き上げられる。溢れ出す粘液が痛みと苦しさを麻痺させて、脳味噌を揺さぶるのは快感ばかりだった。

「なんで、おくばっかり……イッちゃうからやだぁ……!」
 
 俺はシーツを握りしめて頭を振った。
 とん、とん、と奥を突かれるたびに射精感が強くなる。一度も触られていないはずの陰茎は先端からとろとろと蜜を溢れさせ、解放のときを待ちわびていた。

「んんっ、んぁあ……っ! だいち、も、イクぅ――」
「っ……」
 
 すさまじい快感が全身に広がった。押し寄せる快楽の波に合わせて身体が跳ね、陰茎からは精がほとばしった。
 瞼の裏が白くまたたく。
 心臓がうるさいくらいに鳴っている。
 
 大地のモノでいっぱいになった穴はひくひくとうごめき、注ぎ込まれる精を飲み込もうとしているようだった。

「はぁ……」

 大地は息のかたまりを吐き出して、俺の体内から触手を引き抜いた。喪失感から「あ、ん」と切ない声が零れてしまう。昂った身体は一度きりの絶頂では満足することができず、まだ大地を求めていた。

 どうやら同じことを考えていたようで、大地はころりと俺の身体をひっくり返した。両脚を押し開き、息つく間もなく中に入ってくる。
 一度は射精をしたとはいえ、粘液によって敏感になった身体は健在で、欲情はまたたく間に身体中へ燃え広がった。

「はぁっ……んん、そこ、きもちいい……!」

 俺は自ら足を開き、腰を揺すって大地を求めた。汗に濡れた頭を掻き抱く。粘液と精液でぐちゃぐちゃになった穴はもう拒むことなど知らず、柔らかく解けて大地のモノを飲み込んだ。

「あ」

 唐突に大地は動きを止め、何かに気付いたように声を上げた。
 
「ん、どした……?」
「いや、何かちょっとちんこが変な感じ」
「……へん?」

 大地がずるりと触手を引き抜いたので、俺は頭をもたげそれを見つめた。
 
「は、え?」
 
 俺と大地が見守る中、触手は生き物のようにうごめき形を変えた。全体が一回りも大きく膨らみ、ごつごつとした突起が無数に現れた。ハードなプレイに使われるディルドのような見た目だ。
 どうやら触手は粘液の分泌に加え、形態変化の機能まで兼ね備えていたようだ。

 興奮が一気に冷める。
 
「…………ひんっ」

 俺はまたぱたりと脚を閉じようとしたが、大地がそれを許さなかった。強引に膝を開かれ、えげつない見た目の触手を入り口に押し当てられる。

「や、やだ……! そんなおっきいの入らない……っ」
「大丈夫、ゆっくりするから」
「そういう話じゃなくてぇっ……うあぁ」
 
 膨張した触手が少しずつ中に入ってきた。突起が内壁をこすり、びくびくと不規則に身体が跳ねる。痛みはないが、内臓を押し上げられる圧迫感に視界がチカつく。まるで強制的に快楽を引き出されているようだ。

「ひぃ……おく、やめ……あ、あ、あ――」

 数度とん、とんと突かれただけで俺はまた絶頂した。一度目の余韻が抜けきらないところに強制的な快感を重ねられて、頭の中が真っ白になった。
 足先が震え、まなじりから生理的な涙が零れる。押し広げられた穴はきゅうきゅうと収縮して大地のモノを締めつける。
 
 こんなことを続けられたら脳味噌の神経が焼き切れてしまいそうだった。

「湊、イッた? これ、そんなに気持ちいい?」
「ん……あ、ぅ……」
「みーなーとー。なぁ、どこが一番イイか教えて?」

 悪戯げな声のあとに、ずん、と最奥を射貫かれた。

「ひぅ……っ、そこ、やめ……またイッちゃうからぁ!」
「何度でもイケばいいだろ。死ぬわけじゃねぇし」
「しぬ、こんなの……。は……あんっ、やぁ――」

 また強制的に絶頂させられる。
 
 全身ががくがくと震え呼吸をすることもままならず、朦朧とする意識の中で大地の肩先に顔をうずめた。
 
 汗と石鹸の混じり合った匂いがする。
 いつもは少し離れたところから嗅いでいる匂いを間近に感じると、ほわほわと幸福感に包まれる。

 きっかけが大地のくだらない願いとはいえ、大地には他に好きな人がいるとはいえ、こうして身体を重ねた事実は消えてなくなりはしない。
 死ぬまで大地の記憶に残り続けるのだとすれば、俺にとってこれ以上の幸せはなかった。

「だいち……キス、したい」

 息も絶え絶えにそうささやけば、大地はすぐに俺の唇にキスをしてきた。触れるだけのキスでも十分幸せだと思ったが、思いがけず舌が割り入ってきた。
 噛みつくように口内を弄られる。
 自分の物ではない唾液の味がする。
 目を閉じて一時の幸福感を噛みしめた。

 ――俺、大地が好きだ

 頭に浮かんだ言葉は2人分の唾液と一緒に飲み込んだ。
 そしてまた痺れるような快楽に溺れていった。
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