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第一章 君を好きになる
天使との出会い①
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野球部を退部して俺は何もかもやる気が出なかった。入院していたからまだクラスにも上手く馴染めて無いような気がしている。俺の席はグラウンドが見える窓側の席だった。頬杖をつきながらマウンドを見ていた。鏡に薄っらと映る自分の顔。丸坊主だった俺の髪はいつしか伸びていた。もうあのマウンドに立つことはないのだと分かっているけれど無意識に見てしまう。
「消えた天才橘勝利。小柄ながらノビのあるストレートとキレのある変化球を投げる。橘勝利が投げた試合は必ず勝利すると言われるほどの安定性があるピッチャー」
消えた天才橘勝利とは俺のことである。天才だなんてみんな俺のことなんて何も知らないくせに。そんなことを思いながら俺の特徴を話す人の方向に顔を向けると、長い髪に整った綺麗な顔と美しいスタイルの女子生徒が俺の席の前に立っていた。今まで野球しかしてこなかった女の子に興味がない俺でも可愛いと思った。
「初めましてだよね?隣のクラスの水野春奈です!よろしくね!」
最近の俺は笑えていない。ニコッと笑う君を羨ましいと思うくらいの笑顔だった。なんでこの人はこんなに笑顔が素敵なのかなって考えてしまうほどに。
「なんで俺のこと知ってるの?」
「この学校で勝利君を知らない人はいないじゃ無いかな?有名人だし!」
なんだかさっきから男子たちの目線をすごく感じる?このクラスだけではなく他のクラスの人たちも集まっていた。
「もしかして君も有名人なの?」
「まあ、ある意味ね」
「そかそか、なんか用事があったんじゃ?」
「うーんとね。やっぱりここで話すの恥ずかしい。放課後一緒に帰れない?」
いきなりすぎて頭が固まってしまった。女慣れしてない俺はもちろん女子と一緒に帰ることなんて無かった。部活を辞めてからは放課後は特にすることは無かったし、いつも一人で家まで帰る生活だった。でもさすがに女子と帰るのは緊張する。
「だめかな………。嫌なら大丈夫だよ?」
「嫌とかじゃなくて……」
「じゃ、決まりだね!」
強引に約束を決めた君はとても嬉しそうな顔をしていた。なぜこの場で話せないのか、どんな話なのか興味はある。まだ昼休みなのにもうすでに緊張感が体から感じられる。
「じゃ、また放課後ね!迎えに来てね?」
迎えに行くってまだ返事をしていないのに君は俺の机から遠ざかって行く。クラスに帰るのかと思ったら別の男子と話していた。高身長で爽やかな印象のある男子だった。あの子も違うクラスの人だと思う。春奈明るくていい人そうだから友達は多そうだ。
「おいおい、さっき春奈さんと何話してたんだよ?羨ましいぜー、ちくしょう」
急に背後から肩をトントンされ、話しかけられたのでびっくりした。話しかけて来た男の名は知っている。このクラスのムードメーカー的存在でかなりの変態。それでも女子とよく話しているからの人気は高いと思う。それに男子の友達も多く、男女問わず仲良くしているそんな男だった。
「グミいる?あっ、俺佐野幸助よろしく!」
差し出してくれたグミを一つ口に入れる。
「あぁ、知ってるよ人気者だろ?このグミ美味いな」
「だよな!購買に売ってるぜ。人気者なの?俺。それより何話してたんだ?教えろよ」
少し照れ臭いけど、まあこの人なら別に話しても良いだろうと思った。さっきあったことを幸助に話してみることにした。幸助は机に座りグミを食べながら話を聞いていた。
「まじかよ!すげーな、あの人学年一人気があって男子からはもうモテまくりだよ」
「やっぱりか、まあ可愛いしな。性格も良い人ぽっいし?」
幸助の顔から笑顔が少し消えた。不思議に思って「どうした?」と聞いてみた。グミを食べるの辞め、俺の耳元で話し始めた。
「実はな、春奈さんいじめられてるんだよ女子達から。体売りの少女って呼ばれてて」
話がまったく入って来ない。まだ入学して少ししか経ってないのに嫌われるって何をしたのだろうか。確かによく男子からモテると言うことは、周りの女子達に嫉妬されたりすることはあるだろうけど、いじめにまで発展するのはただ事ではない。あと気になるのが「体売りの少女」と言う言葉だ。
「体売りの少女ってなんだよ?」
「本当かどうかわからない、噂だ噂。簡単に言うと知らない男とエッチな事をして金を稼いでるって話だ」
「う、噂だよなぁ」
まったく信じられない、そんなはずないと自分はずっと考えていた。今日出会ったばかりの女の子、少し話しただけなのに、今まで女と言う生き物に興味がなかったのに心配と言うかモヤモヤすると言うか不思議な感覚になっていた。ちなみに俺との約束してから話していた男は春奈と同じ隣のクラスらしい。その男の名は秋山翔飛と言うらしい。サッカー部に所属しているらしく、この高校では三学年の中で一番人気つまり学校一のイケメンと言われている。確かにあの二人が話しているところはお似合いと言うか理想のイメージのように見えた。なんと言うか悔しくて焦りが出た来たような、とにかく今日の俺はおかしい。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
良ければお気に入り追加よろしくお願いします!
感想などもお待ちしてます!
これからも応援してくださると嬉しいです!
「消えた天才橘勝利。小柄ながらノビのあるストレートとキレのある変化球を投げる。橘勝利が投げた試合は必ず勝利すると言われるほどの安定性があるピッチャー」
消えた天才橘勝利とは俺のことである。天才だなんてみんな俺のことなんて何も知らないくせに。そんなことを思いながら俺の特徴を話す人の方向に顔を向けると、長い髪に整った綺麗な顔と美しいスタイルの女子生徒が俺の席の前に立っていた。今まで野球しかしてこなかった女の子に興味がない俺でも可愛いと思った。
「初めましてだよね?隣のクラスの水野春奈です!よろしくね!」
最近の俺は笑えていない。ニコッと笑う君を羨ましいと思うくらいの笑顔だった。なんでこの人はこんなに笑顔が素敵なのかなって考えてしまうほどに。
「なんで俺のこと知ってるの?」
「この学校で勝利君を知らない人はいないじゃ無いかな?有名人だし!」
なんだかさっきから男子たちの目線をすごく感じる?このクラスだけではなく他のクラスの人たちも集まっていた。
「もしかして君も有名人なの?」
「まあ、ある意味ね」
「そかそか、なんか用事があったんじゃ?」
「うーんとね。やっぱりここで話すの恥ずかしい。放課後一緒に帰れない?」
いきなりすぎて頭が固まってしまった。女慣れしてない俺はもちろん女子と一緒に帰ることなんて無かった。部活を辞めてからは放課後は特にすることは無かったし、いつも一人で家まで帰る生活だった。でもさすがに女子と帰るのは緊張する。
「だめかな………。嫌なら大丈夫だよ?」
「嫌とかじゃなくて……」
「じゃ、決まりだね!」
強引に約束を決めた君はとても嬉しそうな顔をしていた。なぜこの場で話せないのか、どんな話なのか興味はある。まだ昼休みなのにもうすでに緊張感が体から感じられる。
「じゃ、また放課後ね!迎えに来てね?」
迎えに行くってまだ返事をしていないのに君は俺の机から遠ざかって行く。クラスに帰るのかと思ったら別の男子と話していた。高身長で爽やかな印象のある男子だった。あの子も違うクラスの人だと思う。春奈明るくていい人そうだから友達は多そうだ。
「おいおい、さっき春奈さんと何話してたんだよ?羨ましいぜー、ちくしょう」
急に背後から肩をトントンされ、話しかけられたのでびっくりした。話しかけて来た男の名は知っている。このクラスのムードメーカー的存在でかなりの変態。それでも女子とよく話しているからの人気は高いと思う。それに男子の友達も多く、男女問わず仲良くしているそんな男だった。
「グミいる?あっ、俺佐野幸助よろしく!」
差し出してくれたグミを一つ口に入れる。
「あぁ、知ってるよ人気者だろ?このグミ美味いな」
「だよな!購買に売ってるぜ。人気者なの?俺。それより何話してたんだ?教えろよ」
少し照れ臭いけど、まあこの人なら別に話しても良いだろうと思った。さっきあったことを幸助に話してみることにした。幸助は机に座りグミを食べながら話を聞いていた。
「まじかよ!すげーな、あの人学年一人気があって男子からはもうモテまくりだよ」
「やっぱりか、まあ可愛いしな。性格も良い人ぽっいし?」
幸助の顔から笑顔が少し消えた。不思議に思って「どうした?」と聞いてみた。グミを食べるの辞め、俺の耳元で話し始めた。
「実はな、春奈さんいじめられてるんだよ女子達から。体売りの少女って呼ばれてて」
話がまったく入って来ない。まだ入学して少ししか経ってないのに嫌われるって何をしたのだろうか。確かによく男子からモテると言うことは、周りの女子達に嫉妬されたりすることはあるだろうけど、いじめにまで発展するのはただ事ではない。あと気になるのが「体売りの少女」と言う言葉だ。
「体売りの少女ってなんだよ?」
「本当かどうかわからない、噂だ噂。簡単に言うと知らない男とエッチな事をして金を稼いでるって話だ」
「う、噂だよなぁ」
まったく信じられない、そんなはずないと自分はずっと考えていた。今日出会ったばかりの女の子、少し話しただけなのに、今まで女と言う生き物に興味がなかったのに心配と言うかモヤモヤすると言うか不思議な感覚になっていた。ちなみに俺との約束してから話していた男は春奈と同じ隣のクラスらしい。その男の名は秋山翔飛と言うらしい。サッカー部に所属しているらしく、この高校では三学年の中で一番人気つまり学校一のイケメンと言われている。確かにあの二人が話しているところはお似合いと言うか理想のイメージのように見えた。なんと言うか悔しくて焦りが出た来たような、とにかく今日の俺はおかしい。
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