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第一章 君を好きになる
オリエンテーションキャンプ二日目①
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「おい!橘!起きろ!朝だぞ」
まぶたがだんだん開いて、薄っすら幸助の顔が見えてくる。目をこすりながらテンスの中にいる友達に「おはよう」と朝の挨拶をする。俺以外の人達はみんな寝袋を片付けて朝ごはんの準備をしていた。
「橘の寝顔っ可愛いな」
「幸助、遂に男にまでそんな目で見るようになったのかよ」
「ちげーよ!幸せそうな顔で寝てたからよ、なんか良いことあったのかよ?」
俺は寝袋から出て立ち上がって言った。
「まぁーな」
「早く片付けろ!腹減ったから朝ごはん行くぞ!」と俺の背中を叩いてそう言った。
俺たちのグループの女子は既に準備を終わらせていた。朝ごはんは昨日のカレーのようにグループで協力して作る。もちろん施設の人たちが作った朝ごはんを食べることも出来ただろうけど、これは学校側の狙いだ。朝ごはんを作る中でクラスメイトとの仲を深めてほしいと願っているのだ。そしてこの行事に自由時間が多いのはクラスメイト以外との交流やいつメンと呼ばれる関係の人とより仲を深めるためだろう。
「橘君!火つけてくれない?」
ぼーと考え事をしていたらグループの女子にマッチを渡された。一発で火をつけることに成功した。「うわー、すごい!」と女子が言う。マッチで火をつけるのってそんなに難しいことではないはずだが「ありがとう」と言っておく。朝ごはんのメニューはカートンドッグと言うキャンプでは定番の食べ物だ。そしてコーンスープかコンソメスープどちらからを選ぶことができる。
「やっば!焦げた」
隣でカートンドッグを作っていたグループの男子が叫んでいた。俺はカートンドッグを見守っていた幸助に「焦がすなよ」と忠告しておく。周りのグループも焼き始めているのか、ソーセージのいい匂いと焦げ臭い匂いが混ざっていた。
「出来た!」
グループのみんなが拍手をしながらカートンドッグを取り出していた。俺はお湯が沸いたのでグループの人達のスープの粉にお湯を注いでいた。
「ほら、橘のやつだぞ」
「ありがとう!」
グループのみんなで「いただきます!」と言ってから朝ごはんを食べ始めた。俺は周りを見回した。グループのみんなは綺麗な焼き色になっている。俺のカートンドッグだけ焦げていた。
「なんか、焦げてね?」と幸助に尋ねた。
「仕方ない仕方ない」
「わざと、焦がしたやつ渡しただろ?まぁいいけど」
「余り物には福があるんだよ」と言ってから美味しそうにカートンドッグをかじっていた。
朝食がの後皿洗いをしていた時のことだった。他のグループの女子達が皿洗いしながら話していた会話がたまたま耳に入ってきた。最初の方はオリエンテーションキャンプの出来事を話していて楽しそうで何よりと思いながら聞いていたのだが、話は春奈についての愚痴のような会話になっていた。
「春奈って絶対キャラ作ってるよね。なんかキモくない?」
「わかるわかる。男好きでたらしとか本当やばいよね」
自分の好きな人の悪口を聞くのはとても辛いな。本当はみんなが抱いているイメージとは違う人だと伝えてやりたいけれど。それは多分春奈にとってはありがた迷惑と言うやつにあたるだろ。春奈は男好きでたらしと言われているが、彼女はただ純粋に人関わるのが好きなんだと思う。愛想が良くてよく笑う人間だから女友達だけではなく男友達も多いのだろう。皿洗いを終えたので食器を片付けに行こうとする俺は無意識に立ち止まっていた。
「翔飛さ、今日か明日のどっかに春奈に告白するらしいよ」
「いやいや、噂でしょ。それに春奈は別に翔飛のこと好きじゃないし振られるって分かってるじゃん」
「まあ私的にはさっさと振られてもっといい女を好きになって欲しいよ」
翔飛が春奈に告白すると言う噂話が広がっているようだ。俺はなぜか焦っている。春奈がどこか遠くへ行きそうな気がして仕方ない。この前話していたあの言葉を信じていいんだよな。俺は皿を割らないように片付けていた。
「やっほー!勝利君。どうしたの?浮かない顔をして」
「あっ、いやー、なんでもないよ」
春奈の声で俺は現実に引き込まれた。皿を落としそうになったがギリギリセーフ。俺は今もう一度翔飛のことをどう思っているかが知りたい。しかし俺聞くべきかどうか迷っている。
「この後船乗るんだよね!楽しみだなぁ」
「今日は渦潮がよく見えるらしいよ。それに天気も良いからきっと風が気持ち良いだろうね」
「へー!そうなんだ。勝利君詳しいんだ」
朝食の時にこの辺りに詳しい友達が話していた。それをあたかも自分が物知りみたいな言い方をしてしまったかもしれない。まあ、そこまで気にすることではないが。
「勝利君さ、私服めっちゃおしゃれだよね」
二日目と三日目は私服で活動をしていいことになっている。妹に選んでもらったなんて恥ずかしくて言えないけど。素直に嬉しかった。
「ありがとう!春奈もめっちゃ似合ってると思う。何着ても似合いそうだけど」
「ありがとう!私そろそろみんなの所に戻らないと。また後でね!勝利君」
春奈は走ってどこかへ行ってしまった。これから二人で海を見るのかと思うと楽しみで仕方がない。これはもしやデートってやつか。いやまわりに他の友達がいるから違うかなと考え直した。俺もそろそろグループのみんながいる場手に帰らないと。
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まぶたがだんだん開いて、薄っすら幸助の顔が見えてくる。目をこすりながらテンスの中にいる友達に「おはよう」と朝の挨拶をする。俺以外の人達はみんな寝袋を片付けて朝ごはんの準備をしていた。
「橘の寝顔っ可愛いな」
「幸助、遂に男にまでそんな目で見るようになったのかよ」
「ちげーよ!幸せそうな顔で寝てたからよ、なんか良いことあったのかよ?」
俺は寝袋から出て立ち上がって言った。
「まぁーな」
「早く片付けろ!腹減ったから朝ごはん行くぞ!」と俺の背中を叩いてそう言った。
俺たちのグループの女子は既に準備を終わらせていた。朝ごはんは昨日のカレーのようにグループで協力して作る。もちろん施設の人たちが作った朝ごはんを食べることも出来ただろうけど、これは学校側の狙いだ。朝ごはんを作る中でクラスメイトとの仲を深めてほしいと願っているのだ。そしてこの行事に自由時間が多いのはクラスメイト以外との交流やいつメンと呼ばれる関係の人とより仲を深めるためだろう。
「橘君!火つけてくれない?」
ぼーと考え事をしていたらグループの女子にマッチを渡された。一発で火をつけることに成功した。「うわー、すごい!」と女子が言う。マッチで火をつけるのってそんなに難しいことではないはずだが「ありがとう」と言っておく。朝ごはんのメニューはカートンドッグと言うキャンプでは定番の食べ物だ。そしてコーンスープかコンソメスープどちらからを選ぶことができる。
「やっば!焦げた」
隣でカートンドッグを作っていたグループの男子が叫んでいた。俺はカートンドッグを見守っていた幸助に「焦がすなよ」と忠告しておく。周りのグループも焼き始めているのか、ソーセージのいい匂いと焦げ臭い匂いが混ざっていた。
「出来た!」
グループのみんなが拍手をしながらカートンドッグを取り出していた。俺はお湯が沸いたのでグループの人達のスープの粉にお湯を注いでいた。
「ほら、橘のやつだぞ」
「ありがとう!」
グループのみんなで「いただきます!」と言ってから朝ごはんを食べ始めた。俺は周りを見回した。グループのみんなは綺麗な焼き色になっている。俺のカートンドッグだけ焦げていた。
「なんか、焦げてね?」と幸助に尋ねた。
「仕方ない仕方ない」
「わざと、焦がしたやつ渡しただろ?まぁいいけど」
「余り物には福があるんだよ」と言ってから美味しそうにカートンドッグをかじっていた。
朝食がの後皿洗いをしていた時のことだった。他のグループの女子達が皿洗いしながら話していた会話がたまたま耳に入ってきた。最初の方はオリエンテーションキャンプの出来事を話していて楽しそうで何よりと思いながら聞いていたのだが、話は春奈についての愚痴のような会話になっていた。
「春奈って絶対キャラ作ってるよね。なんかキモくない?」
「わかるわかる。男好きでたらしとか本当やばいよね」
自分の好きな人の悪口を聞くのはとても辛いな。本当はみんなが抱いているイメージとは違う人だと伝えてやりたいけれど。それは多分春奈にとってはありがた迷惑と言うやつにあたるだろ。春奈は男好きでたらしと言われているが、彼女はただ純粋に人関わるのが好きなんだと思う。愛想が良くてよく笑う人間だから女友達だけではなく男友達も多いのだろう。皿洗いを終えたので食器を片付けに行こうとする俺は無意識に立ち止まっていた。
「翔飛さ、今日か明日のどっかに春奈に告白するらしいよ」
「いやいや、噂でしょ。それに春奈は別に翔飛のこと好きじゃないし振られるって分かってるじゃん」
「まあ私的にはさっさと振られてもっといい女を好きになって欲しいよ」
翔飛が春奈に告白すると言う噂話が広がっているようだ。俺はなぜか焦っている。春奈がどこか遠くへ行きそうな気がして仕方ない。この前話していたあの言葉を信じていいんだよな。俺は皿を割らないように片付けていた。
「やっほー!勝利君。どうしたの?浮かない顔をして」
「あっ、いやー、なんでもないよ」
春奈の声で俺は現実に引き込まれた。皿を落としそうになったがギリギリセーフ。俺は今もう一度翔飛のことをどう思っているかが知りたい。しかし俺聞くべきかどうか迷っている。
「この後船乗るんだよね!楽しみだなぁ」
「今日は渦潮がよく見えるらしいよ。それに天気も良いからきっと風が気持ち良いだろうね」
「へー!そうなんだ。勝利君詳しいんだ」
朝食の時にこの辺りに詳しい友達が話していた。それをあたかも自分が物知りみたいな言い方をしてしまったかもしれない。まあ、そこまで気にすることではないが。
「勝利君さ、私服めっちゃおしゃれだよね」
二日目と三日目は私服で活動をしていいことになっている。妹に選んでもらったなんて恥ずかしくて言えないけど。素直に嬉しかった。
「ありがとう!春奈もめっちゃ似合ってると思う。何着ても似合いそうだけど」
「ありがとう!私そろそろみんなの所に戻らないと。また後でね!勝利君」
春奈は走ってどこかへ行ってしまった。これから二人で海を見るのかと思うと楽しみで仕方がない。これはもしやデートってやつか。いやまわりに他の友達がいるから違うかなと考え直した。俺もそろそろグループのみんながいる場手に帰らないと。
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