異世界で海賊始めました

*ファタル*

文字の大きさ
3 / 105

海賊船!?

しおりを挟む
「目も黒か。こりゃ、二つとないな。」
「あら本当ぉ。可愛い顔してるし、売られた船から逃げ出したのかしらぁ。」


さっきから聞こえてたお姉口調の人が覗き込んでくる。
紫の目に藍色の髪で、耳が少し隠れるくらいの長さの前髪を真ん中分けにして、残りの長い髪はポニーテールにしている。


顔はかなりのイケメンだった。
切れ長の目はクールな印象で女性ウケが良さそうだ。くそっ。


でも、お姉なんだよな。
いや。偏見はねえよ?友達にもいたし。


ただ、ここまで色男なおねえは見たことなかったから、驚いたっつうか。
俺の周りのお姉なやつは、可愛い顔や恰好してるやつが多かったしな。


「二人とも。顔が怖い。ほら、手を離して。」
「ああ!?」
「どういう意味よぉ?」


少し高い声がしたと思ったら俺の髪をつかんでた手をパアンッと小気味よく叩いてくれた。
助かった。二人の眼力が半端なくて泣きそうだったんだ。


俺は荒事には縁が無かったんだっつうの。
髪だって何本か抜けたはずだ。ハゲたらどうしてくれる。


礼を言おうと顔を向けると、今度は艶やかな銀髪が目に飛び込んでくる。
何だ?ここには普通の髪色のやつはいないのか?


そんなことを思いつつも目を合わせると、今度は空色の青の瞳に見惚れる。
綺麗な色してるなあ。顔も綺麗な顔してる。でも男。ちっ。


「ありがとう。」


「もう大丈夫だよ。苦しい所はない?」


「ありません。大丈夫です。」


礼を言うと銀髪は俺の顔を見て質問をしてきた。
息はもう普通に出来るようになっていたし、さっきまでの胸の痛みも無くなっていた。


普通、溺れたらこんなに回復は早くないはずだが、大丈夫なのは確かなので丁寧に答える。
イケメンは滅べというのには賛成派だが、目の前のイケメンたちは恩人であることは間違いないからだ。


「いっちょ前に話せんじゃねえか。」
「しっかりしてるわねぇ。やっぱり奴隷船から逃げてきたのかしらぁ?」
「う~ん。それにしては身なりがいいよねえ。」


三人は俺を見ながら好きなことを言っている。
っていうか、やっぱここってあれか?


異世界ってやつか?赤い海とかそれしかないよな。
でも馬鹿正直に聞いていいもんか…。


頭おかしい奴とか思われたら終わりだしな。
ここ船の上だよな?降ろされたりしたら、また溺れる羽目になる。


「あら。大人しいわねぇ。気づいちゃったかしら。」
「ああ。大丈夫だよ。ここは怖いところ…。」
「海賊船だからな。そりゃこえーだろ。」


あ?海賊船!?マジか。
死んだな。俺。
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

妖精の森の、日常のおはなし。

華衣
ファンタジー
 気づいたら、知らない森の中に居た僕。火事に巻き込まれて死んだはずだけど、これってもしかして転生した?  でも、なにかがおかしい。まわりの物が全部大きすぎるのだ! 草も、石も、花も、僕の体より大きい。巨人の国に来てしまったのかと思ったけど、よく見たら、僕の方が縮んでいるらしい。  あれ、身体が軽い。ん!?背中から羽が生えてる!? 「僕、妖精になってるー!?」  これは、妖精になった僕の、ただの日常の物語である。 ・毎日18時投稿、たまに休みます。 ・お気に入り&♡ありがとうございます!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する

鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。 突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。 しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。 魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。 英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。

処理中です...