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別離
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一世を風靡した『怪盗・青蜥蜴』なる悪党に関する件はその後すっかりと形を潜め、新聞やラジオといえば物騒を極める話題ばかりを報じている。上海で大山海軍中尉が狙撃されたり、南京に対して初の渡洋爆撃がなされたりと、センセーショナルな記事は軍事一色となってしまった。
東京では一時期盛んだった反政府主義者が続々と逮捕されるに至り、今や鬱屈した思いは膨れ上がる一方で、人々の記憶から希代の悪党の名は消えつつあった。
そんな秋に差し掛かった、ある日のことだった。
とある新聞記事に、かの悪党からの挑戦状が掲載されたのだ。
『怪盗・青蜥蜴から実に二年振りに弊社へ挑戦状が届けられた。以下、青蜥蜴からの文面を添付する。
近頃、つまらない記事ばかりで飽きてきたので、僭越ながら私が再登場することとした。観音像の左手を桂木子爵邸から拝借したが、耳にしたところ、右手も所存しているとのこと。
来る十月十日、十時、その右手を頂戴に参ります。青蜥蜴』
てっきり死んだものだと思われていた怪盗が健在であったことに加え、宣戦布告まで企てたのだ。
混沌とした世に不満を抱いていた人々は、一気に湧き立った。
そして、このニュースは大々的に、東京はおろか日本全国へと報じられることとなった。
桂木家を出て、師範学校を中退した雪森は、父からこれで付き合いは仕舞いだと言わんばかりに紹介された上野界隈のアパートメントの一室に、看板を掲げた。
滝川探偵事務所。
子爵姓を名乗るのは未だに父に依存しているようで自尊心が許さず、亡き母の旧姓だ。
当然、縁もコネもない駆け出しの若造への依頼はほとんどなく、あるといえば大根泥棒の探索や、戦争成金の飼い猫探しといった些細なものだった。それすらあれば良い方で、最近は専ら食いぶちに困る日々だ。
桂木と縁を断ったも同然の雪森は充てにもされず、父は親戚筋から養子を迎え、実質の跡取りと成した。
雪森があれほど拘っていた血統の後世への引き継ぎは、何ともあっさりと解決されたのだ。
暇を持て余し、三畳一間の一室の大きな擦りガラスを背に新聞を広げていた雪森は、いきなり外から扉をどんどんと叩かれ、危うく椅子ごと引っ繰り返りそうになった。
「ちょいと、滝川さん。いるんだろう。滝川さんったら」
聞き慣れたがらがら声は、大家の五十女だ。
「家賃はこの間、払ったばかりですよ」
無視を決め込もうとも考えたが、口煩い大家は鍵を壊して土足で上がり込みかねない。
一寸ばかり開けて隙間から顔を覗かせた途端、大家の足指が室内に突っ込み、弾みで勢いよく全開する。雪森とそう大差ない身長ではあるものの、丸太のような手足を繋ぐ母体はがっしりして、米俵を片手でひょいっと担ぎかねない逞しさだ。家賃滞納などもっての外で、店子は揃ってこの中年女に頭が上がらない。
大家は日に焼けた浅黒い顔をしかめ、ふんと鼻を鳴らす。
「そんなことわかり切ってるよ。それより、これ」
ずかずかと部屋に入るなり、机の上を覆い尽くす書類の山を払い除け、今朝の新聞を広げる。
一面丸ごと、青蜥蜴の挑戦状を伝えていた。つい今しがた、雪森が読み耽っていたのと同じ紙面だ。
「その記事がどうかしましたか?」
雪森は頬を引き攣らせつつ、懸命に平然を装う。
「あんた、青蜥蜴をおびき寄せて、どうする気だい?」
お見通しだ、と言わんばかりにギラリと目が鋭く光る。
「ど、どういう意味ですか?」
「とぼけるんじゃないよ」
新聞紙の上から平手で机を叩きつける。机の背後に設えた書棚の、適当に突っ込んだ本の類がバサバサと音を立てて床へとなだれた。
「こんな無茶をするのは、あんたしかいないだろう」
安物の籐椅子にどかっと腰を降ろすなり、大家は偉そうに足を組んでふんぞり返る。漂うオーラは尋常ではない。マフィアの女首領だと説明されても充分納得のいく貫禄だ。
だが、そこで挫けては一生この大家に頭が上がらない。咄嗟に判断した雪森は、震える膝をピシャリと叩くと、机を挟んで立ち向かう。
「仮にその挑戦状を送ったのが僕だとして、どうして大家さんに責められるんですか」
案の定、大家の太い眉毛がぴくりと動いた。
「僕もそろそろ食いぶちに困ってきまして。一つ、名を上げてもいい頃でしょう」
「自分が書いたって認めたね」
「あっ」
しまった、と雪森は口を塞いだが、もう遅い。
大家に歯向かうことに頭が一杯で、言葉にまで気を配る余裕がなかった。馬鹿正直に吐露した雪森は、苦虫を噛み潰したように男前を台無しにする。
呆れたような溜め息が、ガサガサに荒れた口元から漏れた。
「素直じゃないね」
「というと?」
「あんた、青蜥蜴に会いたいだけだろう」
ずばりと指摘され、雪森は絶句する。
「僕が?会いたい?」
どうにかこうにか、頬の筋肉を動かせた。
「こんな馬鹿な真似なんかしなくても、あの男はあんたのことを、どこかで見ているさ。いやらしく舌舐めずりしてね。何てったって、とことんあんたに惚れてんだから」
「随分、知ったふうな口を利くんですね」
まるで青蜥蜴と気心の知れた仲のような口振りだ。
いや、そんな。まさか。
浮かんだ疑惑を雪森は打ち消す。
長いこと年老いた母親と二人暮らしで、二年前にその母が亡くなって、形見のアパートメントを引き継いだと聞いた。丸五十年、男との浮ついた接触はほぼないに等しいと憚らない偏屈者だ。スマートな怪盗もどきと接点があるとは、どうも思えない。
大家は立ち上がるなり、言葉を失って棒立ちになる雪森を中心にぐるぐる回った。目が合うたび、その奥の感情を確かめるように覗き込まれる。
気の済むまでそれを繰り返した後、大家は床の隅に山積みにされた埃まみれの新聞紙を爪先で蹴り、書棚に無造作に突っ込んだメモ書きを摘まんだりする。やれやれ、と肩を竦めた。
「何とまあ。こんなに新聞を読み漁って。通信社に電話したり、町中歩き回ったりしていたんだねえ。でも、肝心の情報は全然出てこなかっただろう。青蜥蜴がそうそう痕跡なんか残すかい」
「青蜥蜴の本名はわかりましたよ」
「ふ、ふん。本名ねえ」
やや躊躇したように、無意味に顎を揺すった。
「でもそれ以上は先には進まなかったんだね。で、思い余ってとうとうこんな大それたことを仕出かしたのかい」
「まるで僕が、青蜥蜴に恋焦がれているように聞こえますよ」
「その通りじゃないか」
「何で僕が、あんな賊ごときに」
憤慨する雪森。
仮にそうだとして、全くの赤の他人に訳知り顔で指摘される謂れはない。
急に大家は穏やかな顔つきになり、親子ほど年の開きのある雪森を、いたわるような目で見つめた。
そのあまりの変貌ぶりに、さすがの雪森も驚いて後ずさってしまった。
「青蜥蜴は二年前に死んだ。世間ではそう認知されていたんだよ」
「僕は信じてはいません」
「本当に出てくると思うかい?」
「雲隠れしている奴の情報が少しでも引き出せれば、しめたものです」
「あんた、とことん抜けてるねえ」
慈しむ眼差しを向けたかと思えば、今度は苛立ったようにがしがしと髪を掻き乱し、足を踏み鳴らす。
「私は、ずっとあなたの傍にいるのに」
声色が変わった。
聞き覚えのある重低音。
忘れるはずがない、耳に馴染むその声。
「まさか」
ハッと雪森は息を呑んだ。
東京では一時期盛んだった反政府主義者が続々と逮捕されるに至り、今や鬱屈した思いは膨れ上がる一方で、人々の記憶から希代の悪党の名は消えつつあった。
そんな秋に差し掛かった、ある日のことだった。
とある新聞記事に、かの悪党からの挑戦状が掲載されたのだ。
『怪盗・青蜥蜴から実に二年振りに弊社へ挑戦状が届けられた。以下、青蜥蜴からの文面を添付する。
近頃、つまらない記事ばかりで飽きてきたので、僭越ながら私が再登場することとした。観音像の左手を桂木子爵邸から拝借したが、耳にしたところ、右手も所存しているとのこと。
来る十月十日、十時、その右手を頂戴に参ります。青蜥蜴』
てっきり死んだものだと思われていた怪盗が健在であったことに加え、宣戦布告まで企てたのだ。
混沌とした世に不満を抱いていた人々は、一気に湧き立った。
そして、このニュースは大々的に、東京はおろか日本全国へと報じられることとなった。
桂木家を出て、師範学校を中退した雪森は、父からこれで付き合いは仕舞いだと言わんばかりに紹介された上野界隈のアパートメントの一室に、看板を掲げた。
滝川探偵事務所。
子爵姓を名乗るのは未だに父に依存しているようで自尊心が許さず、亡き母の旧姓だ。
当然、縁もコネもない駆け出しの若造への依頼はほとんどなく、あるといえば大根泥棒の探索や、戦争成金の飼い猫探しといった些細なものだった。それすらあれば良い方で、最近は専ら食いぶちに困る日々だ。
桂木と縁を断ったも同然の雪森は充てにもされず、父は親戚筋から養子を迎え、実質の跡取りと成した。
雪森があれほど拘っていた血統の後世への引き継ぎは、何ともあっさりと解決されたのだ。
暇を持て余し、三畳一間の一室の大きな擦りガラスを背に新聞を広げていた雪森は、いきなり外から扉をどんどんと叩かれ、危うく椅子ごと引っ繰り返りそうになった。
「ちょいと、滝川さん。いるんだろう。滝川さんったら」
聞き慣れたがらがら声は、大家の五十女だ。
「家賃はこの間、払ったばかりですよ」
無視を決め込もうとも考えたが、口煩い大家は鍵を壊して土足で上がり込みかねない。
一寸ばかり開けて隙間から顔を覗かせた途端、大家の足指が室内に突っ込み、弾みで勢いよく全開する。雪森とそう大差ない身長ではあるものの、丸太のような手足を繋ぐ母体はがっしりして、米俵を片手でひょいっと担ぎかねない逞しさだ。家賃滞納などもっての外で、店子は揃ってこの中年女に頭が上がらない。
大家は日に焼けた浅黒い顔をしかめ、ふんと鼻を鳴らす。
「そんなことわかり切ってるよ。それより、これ」
ずかずかと部屋に入るなり、机の上を覆い尽くす書類の山を払い除け、今朝の新聞を広げる。
一面丸ごと、青蜥蜴の挑戦状を伝えていた。つい今しがた、雪森が読み耽っていたのと同じ紙面だ。
「その記事がどうかしましたか?」
雪森は頬を引き攣らせつつ、懸命に平然を装う。
「あんた、青蜥蜴をおびき寄せて、どうする気だい?」
お見通しだ、と言わんばかりにギラリと目が鋭く光る。
「ど、どういう意味ですか?」
「とぼけるんじゃないよ」
新聞紙の上から平手で机を叩きつける。机の背後に設えた書棚の、適当に突っ込んだ本の類がバサバサと音を立てて床へとなだれた。
「こんな無茶をするのは、あんたしかいないだろう」
安物の籐椅子にどかっと腰を降ろすなり、大家は偉そうに足を組んでふんぞり返る。漂うオーラは尋常ではない。マフィアの女首領だと説明されても充分納得のいく貫禄だ。
だが、そこで挫けては一生この大家に頭が上がらない。咄嗟に判断した雪森は、震える膝をピシャリと叩くと、机を挟んで立ち向かう。
「仮にその挑戦状を送ったのが僕だとして、どうして大家さんに責められるんですか」
案の定、大家の太い眉毛がぴくりと動いた。
「僕もそろそろ食いぶちに困ってきまして。一つ、名を上げてもいい頃でしょう」
「自分が書いたって認めたね」
「あっ」
しまった、と雪森は口を塞いだが、もう遅い。
大家に歯向かうことに頭が一杯で、言葉にまで気を配る余裕がなかった。馬鹿正直に吐露した雪森は、苦虫を噛み潰したように男前を台無しにする。
呆れたような溜め息が、ガサガサに荒れた口元から漏れた。
「素直じゃないね」
「というと?」
「あんた、青蜥蜴に会いたいだけだろう」
ずばりと指摘され、雪森は絶句する。
「僕が?会いたい?」
どうにかこうにか、頬の筋肉を動かせた。
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「随分、知ったふうな口を利くんですね」
まるで青蜥蜴と気心の知れた仲のような口振りだ。
いや、そんな。まさか。
浮かんだ疑惑を雪森は打ち消す。
長いこと年老いた母親と二人暮らしで、二年前にその母が亡くなって、形見のアパートメントを引き継いだと聞いた。丸五十年、男との浮ついた接触はほぼないに等しいと憚らない偏屈者だ。スマートな怪盗もどきと接点があるとは、どうも思えない。
大家は立ち上がるなり、言葉を失って棒立ちになる雪森を中心にぐるぐる回った。目が合うたび、その奥の感情を確かめるように覗き込まれる。
気の済むまでそれを繰り返した後、大家は床の隅に山積みにされた埃まみれの新聞紙を爪先で蹴り、書棚に無造作に突っ込んだメモ書きを摘まんだりする。やれやれ、と肩を竦めた。
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「青蜥蜴の本名はわかりましたよ」
「ふ、ふん。本名ねえ」
やや躊躇したように、無意味に顎を揺すった。
「でもそれ以上は先には進まなかったんだね。で、思い余ってとうとうこんな大それたことを仕出かしたのかい」
「まるで僕が、青蜥蜴に恋焦がれているように聞こえますよ」
「その通りじゃないか」
「何で僕が、あんな賊ごときに」
憤慨する雪森。
仮にそうだとして、全くの赤の他人に訳知り顔で指摘される謂れはない。
急に大家は穏やかな顔つきになり、親子ほど年の開きのある雪森を、いたわるような目で見つめた。
そのあまりの変貌ぶりに、さすがの雪森も驚いて後ずさってしまった。
「青蜥蜴は二年前に死んだ。世間ではそう認知されていたんだよ」
「僕は信じてはいません」
「本当に出てくると思うかい?」
「雲隠れしている奴の情報が少しでも引き出せれば、しめたものです」
「あんた、とことん抜けてるねえ」
慈しむ眼差しを向けたかと思えば、今度は苛立ったようにがしがしと髪を掻き乱し、足を踏み鳴らす。
「私は、ずっとあなたの傍にいるのに」
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