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愛の有無で人は変わる
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「もういい!」
デジェウス様の機嫌を損ねてしまった。
僕は形上で結婚している。
しかしそれ以来デジェウス様の僕への扱いは酷くなった。
直接暴力は振るわないが僕の前だとわざとのようにドアを強く締めたり、バンと机を叩いて何かもってこいと指示をする。
他の従者は同調圧力に従っているのか、僕を除け者にしたり陰口を言う事が多くなった。
僕は次第に心を閉ざしていき、涙も出なくなった。
そんな時サキナから手紙が来た。
『ガニメル兄ちゃんへ、私は素敵な恋人と出会い昨日デートに行きました!ガニメル兄ちゃんには敵わないけどとても良い人、お兄ちゃん幸せに過ごせてるかな?これからも幸せにね!』
僕はその手紙を読み逆に辛くなった。
人は環境次第でも簡単に変わってしまうものだ。
デジェウス様は僕に豪華な部屋をご提供くださったがあの件以来誰も使われないような倉庫に追いやられ環境の悪い所で耐え忍ばなければならなかった。
身の回りの世話は基本しなくて良かったのだがあれ以来はガラリと変わり、家事に追われる日々となった。
どんなに頑張っても一方的にダメ出しされ自由になりたいと言えば「契約交わしたからには俺の意見は絶対だ」と突っぱねられた。
デジェウス様につっけんどんな態度を取られその上その周りも同調圧力が働いているのか除け者にされているうちに段々と自分は駄目な奴だとしか思えなくなってきた。
ここから逃げれば良いのだがデジェウス様と契約を交わしたら二度と外へ出る事は許されず、出れるとしたらデジェウス様と同伴である時のみだった。
しかし、自分には幸い日頃身につけたスキルがあった。
それがネクロノミコンというものだった。
(そうだ僕にはネクロノミコンがあるじゃないか何を落ち込んでたんだ)
この檻《おり》からは一生出る事が叶わず、また一生友達も出来ないと悟った僕は自分の才能をフル活用し寝る間も惜しんでネクロノミコンによる細胞再生に勤しんだ。
そして僕は自分の心の拠り所になるかつて愛した子の細胞を作るのに成功した。
そしてその細胞の再生を繰り返させ、ヒトを作った。
人間の形を作るのに無事成功した僕はその子に色々教えた。
「君の名前はサキナだよ、言ってごらん」
「サキュ…ラ…」
「サキュラじゃないよ、サキナだよ!」
「サキュ…ラ…」
「…もうサキュラでいいよ」
その子はサキナをモデルにした子だけあって頭が良く教えた技術をよく覚えたが自分の名前はサキュラだと言って聞かなかった。
僕は妥協してサキュラと言う名にした。
一人パートナーがいただけでいない時とは随分違った。
「お前、なんでそんな機嫌が良いんだ?」
扱いは相変わらずだが僕の仕事が捗っているのに嫉妬を抱いてきたのか、デジェウス様の側近でいじめのリーダー格のラムシとその取り巻きに絡まれる。
「仕事を出来ないのを何で人のせいにする!」
僕は逆に怒鳴り返して見せた。
「何だとこの野郎!!」
ラムシは口から火炎を吐き出す。
「メイルストローム!!」
僕はラムシが放った炎をメイルストロームで消してしまう。
「くそう!ラムシサイクロン!!」
「ウォーターバリアそしてマウントカウンター!!」
「ぐはあっ!」
「僕は美貌と頭だけでここに来たんじゃないんだ!!」
僕は凄みをきかせラムシ達に吼えた。
他の取り巻きは僕の戦いを見て恐れを成したのか気絶したラムシを連れて逃げていった。
「どんなもんだっ」
僕も傷だらけだったがラムシをやっつけた快感は何物にも変え難かった。
そして自分の部屋に着く。
「お兄ちゃんどうしたのそのケガ!」
サキュラが僕に寄り添う。
「大丈夫だよ」
僕は言ったがサキュラはそれでも心配してくれた。
やはりサキナに似ているいやサキナそのものだ。
そして僕はサキュラを愛し可愛がった。
サキュラはそんな僕に抵抗せず受け入れてくれた。
僕が生まれついての美貌だからとか関係ない、彼女の僕への気持ちは本物だった。
だから僕は彼女をずっと愛せた。
デジェウス様の機嫌を損ねてしまった。
僕は形上で結婚している。
しかしそれ以来デジェウス様の僕への扱いは酷くなった。
直接暴力は振るわないが僕の前だとわざとのようにドアを強く締めたり、バンと机を叩いて何かもってこいと指示をする。
他の従者は同調圧力に従っているのか、僕を除け者にしたり陰口を言う事が多くなった。
僕は次第に心を閉ざしていき、涙も出なくなった。
そんな時サキナから手紙が来た。
『ガニメル兄ちゃんへ、私は素敵な恋人と出会い昨日デートに行きました!ガニメル兄ちゃんには敵わないけどとても良い人、お兄ちゃん幸せに過ごせてるかな?これからも幸せにね!』
僕はその手紙を読み逆に辛くなった。
人は環境次第でも簡単に変わってしまうものだ。
デジェウス様は僕に豪華な部屋をご提供くださったがあの件以来誰も使われないような倉庫に追いやられ環境の悪い所で耐え忍ばなければならなかった。
身の回りの世話は基本しなくて良かったのだがあれ以来はガラリと変わり、家事に追われる日々となった。
どんなに頑張っても一方的にダメ出しされ自由になりたいと言えば「契約交わしたからには俺の意見は絶対だ」と突っぱねられた。
デジェウス様につっけんどんな態度を取られその上その周りも同調圧力が働いているのか除け者にされているうちに段々と自分は駄目な奴だとしか思えなくなってきた。
ここから逃げれば良いのだがデジェウス様と契約を交わしたら二度と外へ出る事は許されず、出れるとしたらデジェウス様と同伴である時のみだった。
しかし、自分には幸い日頃身につけたスキルがあった。
それがネクロノミコンというものだった。
(そうだ僕にはネクロノミコンがあるじゃないか何を落ち込んでたんだ)
この檻《おり》からは一生出る事が叶わず、また一生友達も出来ないと悟った僕は自分の才能をフル活用し寝る間も惜しんでネクロノミコンによる細胞再生に勤しんだ。
そして僕は自分の心の拠り所になるかつて愛した子の細胞を作るのに成功した。
そしてその細胞の再生を繰り返させ、ヒトを作った。
人間の形を作るのに無事成功した僕はその子に色々教えた。
「君の名前はサキナだよ、言ってごらん」
「サキュ…ラ…」
「サキュラじゃないよ、サキナだよ!」
「サキュ…ラ…」
「…もうサキュラでいいよ」
その子はサキナをモデルにした子だけあって頭が良く教えた技術をよく覚えたが自分の名前はサキュラだと言って聞かなかった。
僕は妥協してサキュラと言う名にした。
一人パートナーがいただけでいない時とは随分違った。
「お前、なんでそんな機嫌が良いんだ?」
扱いは相変わらずだが僕の仕事が捗っているのに嫉妬を抱いてきたのか、デジェウス様の側近でいじめのリーダー格のラムシとその取り巻きに絡まれる。
「仕事を出来ないのを何で人のせいにする!」
僕は逆に怒鳴り返して見せた。
「何だとこの野郎!!」
ラムシは口から火炎を吐き出す。
「メイルストローム!!」
僕はラムシが放った炎をメイルストロームで消してしまう。
「くそう!ラムシサイクロン!!」
「ウォーターバリアそしてマウントカウンター!!」
「ぐはあっ!」
「僕は美貌と頭だけでここに来たんじゃないんだ!!」
僕は凄みをきかせラムシ達に吼えた。
他の取り巻きは僕の戦いを見て恐れを成したのか気絶したラムシを連れて逃げていった。
「どんなもんだっ」
僕も傷だらけだったがラムシをやっつけた快感は何物にも変え難かった。
そして自分の部屋に着く。
「お兄ちゃんどうしたのそのケガ!」
サキュラが僕に寄り添う。
「大丈夫だよ」
僕は言ったがサキュラはそれでも心配してくれた。
やはりサキナに似ているいやサキナそのものだ。
そして僕はサキュラを愛し可愛がった。
サキュラはそんな僕に抵抗せず受け入れてくれた。
僕が生まれついての美貌だからとか関係ない、彼女の僕への気持ちは本物だった。
だから僕は彼女をずっと愛せた。
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