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のぞのぞとうるみん
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現れたのは海をイメージする鎧を身に纏い、手には槍を持ち、体の一部が青い鱗と化しているが人間のそれより美しい姿となったアマゾネスだった。
「私は海溝潤実!魔物よ、少女を解放しなさい!!」
アマゾネス、海溝潤実は槍を向けて力強く放った。
「馬鹿か、お前の放った訳分からん技は小娘にど命中したわ!」
男は半ば馬鹿にするように潤実に言う。
それに気がついた潤実は先程の勇ましい出立ちとは一転して弱気になった。
「はわわ!私ってば何て事を!お嬢ちゃんごめんなさいごめんなさい!!」
潤実は全身びしょ濡れののぞのぞに駆け寄り必死に詫びる。
ドカンッ!
その時潤実の頭が男の足で踏んづけられる。
「くくく人間ってば愚かな生き物よのう、こうして誰かを犠牲にして自身は良い思いをしていくんだからなあ♪」
男はのぞのぞを間違って攻撃した事で戦意を喪失した潤実のメンタルを更に削ぎ落とそうと精神攻撃を仕掛ける。
「お嬢ちゃん…私のせいで私のせいで…」
潤実はまさにのぞのぞに土下座する形で男に頭を踏んづけられている。
潤実は男では無くのぞのぞにメイルストロームを喰らわせてしまった罪悪感で抵抗も出来ない。
「くははは無様なものよなぁ!正義の味方が一人のか弱い少女を犠牲にしてしまうなんてなぁ!!!」
男は勝ち誇ったように高らかに笑う。
「お…お姉さん…」
そんな時満身創痍となっているのぞのぞは限られた力を振り絞るように潤実に伝えた。
「わ…私の事は良いから戦って…大丈夫…だから…」
潤実はのぞのぞの放った声に限られた生命力が生き抜こうとしている「力」と言うものを感じた。
(こんな状況なのにお嬢ちゃんは…それに対して私は…いつまでもこんなじゃいけない…!)
潤実は男の足を跳ね除けるように上体を起こした。
「ふおっ!?」
男は一瞬バランスを崩し、体勢を取り戻す。
「貴様、まだそんな力が!」
「私はこの子から力をもらったの!もう私は負けない!!」
のぞのぞから力を受け取った潤実はより高度なクトゥルフ能力を纏い、男にそれを向けた。
「生意気な小娘め!この少女と一緒にお前も奴隷商人に売り渡してやる!!」
「この私を倒せたらね!!」
ガチイン!!
潤実の槍と男の鉤爪が激突する。
「ぬん!異空触手!!」
男は体の一部から触手を出現させて潤実を襲った。
「はぁ!!」
潤実は触手を槍でぶち破る。
「やるな!しかしこの私は倒せまい!!」
男は素早い身のこなしで潤実を翻弄する。
しかも、男の異能の触手が追い討ちをかけて潤実は苦戦していた。
「ぜぇはぁぜぇはぁ…」
なんとか躱すものの潤実は息を切らし体力を大幅に削られていた。
「どうしたどうした?俺はまだピンピンしてるぞ?」
男は潤実を挑発する。
「そりゃああ!!」
男は鉤爪で弧を描く。
すると潤実の纏う鎧と一部の肌がパックリと裂けた。
「うっ!」
潤実はよろける。
(いけない!このままではお姉さんがやられてしまう!)
のぞのぞは力を振り絞って立ち上がる。
(私も戦わないと…体が思うように動かないけど…感覚が麻痺してきているけど…)
ガクガクした足取りでどうにか苦戦している潤実を助けようと武器を探す。
のぞのぞはそこで武器になりそうなものを見つける。
(ハサミ…頼りないけど何も持たないよりは…)
のぞのぞはそのハサミを握る。
そして限られた力を振り絞り男めがけて突っ走る。
しかし、のぞのぞの力とハサミではやはり頼りにならなかったようで、ハサミで男の背を突くことは敵わなかった。
「貴様!!」
逆に男はのぞのぞを叩き払う。
ドサリッ!
のぞのぞはやはりハサミと共に力無く地に崩れ落ちた。
しかしのぞのぞの健闘があって潤実に好機が出来た。
「希ちゃん!そりゃー!!」
潤実は隙を作った男を槍で突き破った。
ブシャーーッ!!
血飛沫が上がる。潤実は塗れた汗と泥に加えて返り血を沢山浴びた。
のぞのぞが立ち上がらなかったら潤実も無事では済まなかっただろう。
しかし、安心してはいられない。
のぞのぞもこのままでは息耐えるのも時間の問題だ。
「希ちゃんしっかりして!今助けてあげるから!」
潤実は白い魔力石を持ち出す。
魔力石とは亡くなったクトゥルフ戦士の心臓のようなもの。
しかも、本人の使っていた能力をそのまま使う事ができる。
白い魔力石は治療系のもの、潤実はその石をのぞのぞに掲げた。
「モトミン!どうか希ちゃんを助けて!」
そして白い魔力石から淡い光が放たれ、のぞのぞの冷えた体を温めた。
そんな潤実の努力もあり、のぞのぞはなんとか動けるくらいには回復した。
潤実は適当な布をのぞのぞに被せる。
「立てる?」
「うぅ…」
潤実はのぞのぞの体を支える。
「ありがとうお姉さん…」
「私は海溝潤実、潤実と呼んで」
「それと潤実さん、その落ちているもの…」
のぞのぞは落ちて割れているものを指差す。
それはのぞのぞのスマホだった。
スマホが壊れてしまい、何とか動けると言う状態ののぞのぞも流石にショックを受けた。
「…理雄君が見れない…彼が私の慰めで生き甲斐だったのに…」
「希ちゃん…ノフィン君がしっかりしてたらこんな事にはならなかったのに…」
潤実はノフィンの不手際をほんの少し責めてのぞのぞを車に乗せ、持ち場のアパートまで走らせた。
「私は海溝潤実!魔物よ、少女を解放しなさい!!」
アマゾネス、海溝潤実は槍を向けて力強く放った。
「馬鹿か、お前の放った訳分からん技は小娘にど命中したわ!」
男は半ば馬鹿にするように潤実に言う。
それに気がついた潤実は先程の勇ましい出立ちとは一転して弱気になった。
「はわわ!私ってば何て事を!お嬢ちゃんごめんなさいごめんなさい!!」
潤実は全身びしょ濡れののぞのぞに駆け寄り必死に詫びる。
ドカンッ!
その時潤実の頭が男の足で踏んづけられる。
「くくく人間ってば愚かな生き物よのう、こうして誰かを犠牲にして自身は良い思いをしていくんだからなあ♪」
男はのぞのぞを間違って攻撃した事で戦意を喪失した潤実のメンタルを更に削ぎ落とそうと精神攻撃を仕掛ける。
「お嬢ちゃん…私のせいで私のせいで…」
潤実はまさにのぞのぞに土下座する形で男に頭を踏んづけられている。
潤実は男では無くのぞのぞにメイルストロームを喰らわせてしまった罪悪感で抵抗も出来ない。
「くははは無様なものよなぁ!正義の味方が一人のか弱い少女を犠牲にしてしまうなんてなぁ!!!」
男は勝ち誇ったように高らかに笑う。
「お…お姉さん…」
そんな時満身創痍となっているのぞのぞは限られた力を振り絞るように潤実に伝えた。
「わ…私の事は良いから戦って…大丈夫…だから…」
潤実はのぞのぞの放った声に限られた生命力が生き抜こうとしている「力」と言うものを感じた。
(こんな状況なのにお嬢ちゃんは…それに対して私は…いつまでもこんなじゃいけない…!)
潤実は男の足を跳ね除けるように上体を起こした。
「ふおっ!?」
男は一瞬バランスを崩し、体勢を取り戻す。
「貴様、まだそんな力が!」
「私はこの子から力をもらったの!もう私は負けない!!」
のぞのぞから力を受け取った潤実はより高度なクトゥルフ能力を纏い、男にそれを向けた。
「生意気な小娘め!この少女と一緒にお前も奴隷商人に売り渡してやる!!」
「この私を倒せたらね!!」
ガチイン!!
潤実の槍と男の鉤爪が激突する。
「ぬん!異空触手!!」
男は体の一部から触手を出現させて潤実を襲った。
「はぁ!!」
潤実は触手を槍でぶち破る。
「やるな!しかしこの私は倒せまい!!」
男は素早い身のこなしで潤実を翻弄する。
しかも、男の異能の触手が追い討ちをかけて潤実は苦戦していた。
「ぜぇはぁぜぇはぁ…」
なんとか躱すものの潤実は息を切らし体力を大幅に削られていた。
「どうしたどうした?俺はまだピンピンしてるぞ?」
男は潤実を挑発する。
「そりゃああ!!」
男は鉤爪で弧を描く。
すると潤実の纏う鎧と一部の肌がパックリと裂けた。
「うっ!」
潤実はよろける。
(いけない!このままではお姉さんがやられてしまう!)
のぞのぞは力を振り絞って立ち上がる。
(私も戦わないと…体が思うように動かないけど…感覚が麻痺してきているけど…)
ガクガクした足取りでどうにか苦戦している潤実を助けようと武器を探す。
のぞのぞはそこで武器になりそうなものを見つける。
(ハサミ…頼りないけど何も持たないよりは…)
のぞのぞはそのハサミを握る。
そして限られた力を振り絞り男めがけて突っ走る。
しかし、のぞのぞの力とハサミではやはり頼りにならなかったようで、ハサミで男の背を突くことは敵わなかった。
「貴様!!」
逆に男はのぞのぞを叩き払う。
ドサリッ!
のぞのぞはやはりハサミと共に力無く地に崩れ落ちた。
しかしのぞのぞの健闘があって潤実に好機が出来た。
「希ちゃん!そりゃー!!」
潤実は隙を作った男を槍で突き破った。
ブシャーーッ!!
血飛沫が上がる。潤実は塗れた汗と泥に加えて返り血を沢山浴びた。
のぞのぞが立ち上がらなかったら潤実も無事では済まなかっただろう。
しかし、安心してはいられない。
のぞのぞもこのままでは息耐えるのも時間の問題だ。
「希ちゃんしっかりして!今助けてあげるから!」
潤実は白い魔力石を持ち出す。
魔力石とは亡くなったクトゥルフ戦士の心臓のようなもの。
しかも、本人の使っていた能力をそのまま使う事ができる。
白い魔力石は治療系のもの、潤実はその石をのぞのぞに掲げた。
「モトミン!どうか希ちゃんを助けて!」
そして白い魔力石から淡い光が放たれ、のぞのぞの冷えた体を温めた。
そんな潤実の努力もあり、のぞのぞはなんとか動けるくらいには回復した。
潤実は適当な布をのぞのぞに被せる。
「立てる?」
「うぅ…」
潤実はのぞのぞの体を支える。
「ありがとうお姉さん…」
「私は海溝潤実、潤実と呼んで」
「それと潤実さん、その落ちているもの…」
のぞのぞは落ちて割れているものを指差す。
それはのぞのぞのスマホだった。
スマホが壊れてしまい、何とか動けると言う状態ののぞのぞも流石にショックを受けた。
「…理雄君が見れない…彼が私の慰めで生き甲斐だったのに…」
「希ちゃん…ノフィン君がしっかりしてたらこんな事にはならなかったのに…」
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