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日常系ホラー

【日常系ホラー】こつこつ②

その日、私の友人たちが私の家までやって来る予定だった。
引っ越した記念に、たこ焼きパーティをしようという如何にもな会で、私もとてもとても楽しみにしていた。
そしてその、やって来る友人連中の一人に……本人はこれを言うと嫌そうにするけれど……『霊感がある』と言われている子がいた。
よく講義が一緒になる子で、この前も……いやそれは良いか。
とにかく件の友人は、ちょうど今回のたこ焼きパーティで買い出し係に任命されていた。
なので私はその時にでも話そうかなと気楽に考えていた。
彼は他の友人たちよりも先に部屋にやって来ることになっていたからだ。

当日やって来た彼を「いらっしゃい！」と元気に、当社比かなり元気に出迎え、早速部屋に案内しようとしたのだが……開口一番「ちょっといい？」と先手を打たれてしまった。
何だか出鼻をくじかれてしまったような気分になったけれど、彼の眉間には深山幽谷もかくやと言わんばかりの皺が寄っていて、まるで威嚇している犬のような表情になっていた。