244 / 357
潜みし脅威
超人の反撃
しおりを挟む
最初に見えたのは歪んだ夜景であった。
しかし真っ暗ではなく、月明かりが少しばかりさしているようだ。
視界が歪んでいるせいで周囲の状況が明確には分からないが、前方の闇夜の中に巨大な何かが佇んでいるのが理解できる。
「……あ痛ででで」
視覚の次に感じたのは全身の激痛と両目の違和感であった。
そして徐々にあらゆる感覚が頭の中に押し寄せてきた。
浮遊感はないが両足が地面に接していないようであった。
そして次に感じたのはガラガラと瓦礫か石が崩れるような音。
それが聞こえたと思ったら落下するような感覚に襲われて視界が暗くなり顔面に痛みと衝撃が走った。
どうやら高所から落ちて、顔から地面に激突したらしい。
その落下した巨体がムクリと起きあがった。
「痛ってえぇぇ! さっきから何なんだぁ? ……ぬおっ! 眼球が、とび出てんじゃねぇか」
さっきから感じていた両目の痛みと違和感の原因が分かったオボロは、突出した両眼球を指で眼窩の中に押し戻す。
そして拳で軽く頭を三、四度叩いた。
痛みは残るが視力が正常に戻っていく。
だがしかし、いったいなぜ自分がこんな負傷状態になっているのか思い出せない。
「……壁に食い込んでいたのか」
振り返るとクレーターのようにへこんだ防壁が写った。
目で捉えたその情報により、オボロは少しずつ記憶を取り戻し始める。
都市の防壁は特殊合金を用いた特別製の鉄筋コンクリート。
それが破損するほどの威力で自分は壁に激突したのが理解できた。
致命傷に至るほどではないが、何か強力な一撃を食らって吹っ飛ばされたのだろう。
(オボロ! 動けるか? 来るぞ!)
頭の中に誰かの言葉が走り抜けた。
そしてこの刺激が最大の気付けとなり、オボロは飛んでいた記憶を取り戻すと現状況を把握した。
「ちっ! オレとしたことが意識を失っていたぜぇ! だが目玉とび出て、脳味噌が揺れて、おかげで吹っ切れた」
身体中から血を滲み出させながらもオボロは気力に満ちた目で、数百メートル先に佇むゴドルザーを睨みつけた。
強力な一撃を食らったが、この超人は負傷や痛みごときで戦意など削がれはしない。
むしろ彼のように底無しに強靭な精神を持つ者は、過酷な状況こそかえってその闘志を揺さぶるもの。
追い詰められれば、追い詰められただけこの男は強くなるのだ。
(あんな攻撃を受けて約六秒位の意識混濁で済むとは相変わらずとんでもねぇ奴だな、お前は)
そんな生命力と強靭さを称賛する言葉がオボロの頭の中に響き渡る。
(生体素子で構成された俺の演算脳を持ってしても、お前の持つ可能性は計り知れんものだ)
「みくびるんじゃねぇ。あんくれぇの一撃で、くたばるかよ!」
明らかに常識を逸脱した不死身っぷりであろう。
あらゆる攻撃を阻む魔術による防壁、何よりも頑強な防具、神が与えし奇跡、そんな物は不用としか言いようがない肉体である。
「ギュアァァオォォォン!」
そんな超人の強靭さに、苛立ちを覚えたのか暴獣は咆哮しながら駆け出した。
真っ直ぐに敵である超人に突っ込んでいく。
(オボロ、もう少し凌げるか? まもなく助けが到着するぞ)
「冗談じゃねぇ! 言っただろ、甘える気はねぇと。それにもう、後がねぇんだよ」
オボロの真後ろにあるのは防壁。つまり魔獣はもう都市の目の前までに迫って来ているのだ。
悠長に助けが来るまでの時間稼ぎなど、やってる場合でない。
これ以上、戦いを長引かせるのは不味い状態であろう。
しかし、あれほどの巨大生物をどう葬るのか……。
「ちっとばかし汚ねぇが、やるか」
魔獣は巨大ではあるが生物でもある。なら弱点の一つである、あれもあるかも知れない。
そう考えオボロも駆け出した。
「ギュアァァ!」
向かって来た超人を迎撃するため、ゴドルザーは速度を落とすと巨体を旋回させ長大な尾で凪ぎ払った。
「当たらねぇぞ!」
オボロは跳躍して音速に達している尾の強打を回避する。そしてゴドルザーの背中に着地した。
体に張り付かれたことを理解したのか、オボロを振り落とそうと闇雲に魔獣は暴れまわる。
その影響で大量の土砂が巻き上がり、それにまぎれ草木が空中へと消し飛んでいく。
「落ちてたまるかよ!」
強烈な揺れや遠心力の中をオボロは這いつくばるように進んでいく。
落とされないためにも引っ掻けるように強固な爪を魔獣の表皮に突き入れて、肉を力強く握りしめた。
そして、たどり着いたのはゴドルザーの頭である。やたらめったらに首を振るうため、特に加速度が凄まじい。
「食らえ!」
そんな中をどうにか耐え凌ぎ、顔にまで到着したオボロは魔獣の左眼球に右腕を突きいれた。
「ギュアァァオォォォン!!」
激痛の絶叫をゴドルザーは響かせた。
鼓膜が破れるほどであろうがオボロの耳の耐久性は超人のもの、ゆえにこれしきで損傷することはない。
「この奥だ」
そう言ってオボロは左腕も魔獣の眼球に叩き込んだ。
そして怪力に任せてゴドルザーの眼球を引っ張り出した。重力に従いドロリと大きな目玉が流れ落ちる。
「玄関の完成だぜ!」
目玉がなくなり空洞になった眼窩の中にオボロは上半身を潜り込ませた。
魔獣の体液で全身が汚れることも気にせず、オボロは眼窩の内部から周囲の骨を拳骨で砕き割り軟組織を引きちぎり奥へと潜っていく。
「ギュアァァ!」
眼窩の中で骨が砕ける度に魔獣の絶叫が響き渡る。
オボロは更に奥へと潜り込むと腕を伸ばした。
そして感じたのはブヨブヨとした非常に柔らかそうな手触りであった。
「これが魔獣の脳味噌か」
眼窩の中から肉や骨を砕きながらたどり着いたのはゴドルザーの中枢。
生物であるなら最大の弱点部位である。
それを前にして、とる行動は一つだけであろう。
「くたばれぇ!」
放たれたのは鉄拳による連撃。
体重二十トン以上、一千五百万馬力、それから繰り出される一撃一撃は魔獣の中枢機能を破壊するには十分すぎた。
中枢機能を破壊されたためかゴドルザーは全身を激しく痙攣させ、右目が高速でギョロギョロと動きまわり、口をパクパクと開閉させ続ける。
脳を破壊されたことで秩序ある動きができなくなったのだろう。
脳髄を破壊したオボロは身を捻りながら魔獣の眼窩からズルリと抜け出すと、飛び降りて大地に着地した。
「これでどうだぁ」
そう言ってゴドルザーの顔を見上げた。
魔獣の眼窩からはドロドロと脳髄が入り交じった血がこぼれ落ちている。
しかし魔獣は倒れることなく、ただ激しく痙攣しているだけであった。
そして一瞬ピタリと動きが停止したと思ったら、右目がギョロリと動きオボロを見据えた。
「ギュアァァオォォォン!」
大咆哮が鳴り響いた。
やはりただの生物ではない。脳髄を破壊されて活動し続けるなど、常識的にあり得ない。
「ちっ! この化け物が!」
魔獣の異常性を目の当たりにして、オボロは舌打ちをする。
今まで単独で何体か星外魔獣は殲滅してきた経験はあるが、ことこのゴドルザーは別格としか言いようがない。
(オボロ、こいつの中枢器官は全身に分散している。一つ潰しても、すぐに別の中枢が機能をとって変わるんだ)
頭の中に男の声が響き渡る。
「……面倒くせぇが、一つ一つ潰していくしかねぇか」
(現状の手段では、それしか方法はないだろうな。ただ、あまり奴の体を穴だらけにするなよ。分析して分かったが、奴の体内には大量の放射性物質が貯蔵されている。下手すると放射性物質が漏れ出すぞ)
「くそ! 厄介極まりねぇな」
男の説明を聞き終えると、苛立たしげにオボロは身構えた。
破壊すべき中枢機能が複数、おまけに危険な物質が貯えられているしまつ。
こんな厄介の塊を相手しなければならないのだから苛立つのも仕方ない。
「さあ、こっちよぉ! 魔物めぇ!」
そして、それは突然に響き渡った。
それは少女の声であった。
「なにっ!」
声が聞こえたのは後方から。思わずオボロは振り返る。
そこに佇んでいたのは、レッサーパンダの少女であった。
しかし真っ暗ではなく、月明かりが少しばかりさしているようだ。
視界が歪んでいるせいで周囲の状況が明確には分からないが、前方の闇夜の中に巨大な何かが佇んでいるのが理解できる。
「……あ痛ででで」
視覚の次に感じたのは全身の激痛と両目の違和感であった。
そして徐々にあらゆる感覚が頭の中に押し寄せてきた。
浮遊感はないが両足が地面に接していないようであった。
そして次に感じたのはガラガラと瓦礫か石が崩れるような音。
それが聞こえたと思ったら落下するような感覚に襲われて視界が暗くなり顔面に痛みと衝撃が走った。
どうやら高所から落ちて、顔から地面に激突したらしい。
その落下した巨体がムクリと起きあがった。
「痛ってえぇぇ! さっきから何なんだぁ? ……ぬおっ! 眼球が、とび出てんじゃねぇか」
さっきから感じていた両目の痛みと違和感の原因が分かったオボロは、突出した両眼球を指で眼窩の中に押し戻す。
そして拳で軽く頭を三、四度叩いた。
痛みは残るが視力が正常に戻っていく。
だがしかし、いったいなぜ自分がこんな負傷状態になっているのか思い出せない。
「……壁に食い込んでいたのか」
振り返るとクレーターのようにへこんだ防壁が写った。
目で捉えたその情報により、オボロは少しずつ記憶を取り戻し始める。
都市の防壁は特殊合金を用いた特別製の鉄筋コンクリート。
それが破損するほどの威力で自分は壁に激突したのが理解できた。
致命傷に至るほどではないが、何か強力な一撃を食らって吹っ飛ばされたのだろう。
(オボロ! 動けるか? 来るぞ!)
頭の中に誰かの言葉が走り抜けた。
そしてこの刺激が最大の気付けとなり、オボロは飛んでいた記憶を取り戻すと現状況を把握した。
「ちっ! オレとしたことが意識を失っていたぜぇ! だが目玉とび出て、脳味噌が揺れて、おかげで吹っ切れた」
身体中から血を滲み出させながらもオボロは気力に満ちた目で、数百メートル先に佇むゴドルザーを睨みつけた。
強力な一撃を食らったが、この超人は負傷や痛みごときで戦意など削がれはしない。
むしろ彼のように底無しに強靭な精神を持つ者は、過酷な状況こそかえってその闘志を揺さぶるもの。
追い詰められれば、追い詰められただけこの男は強くなるのだ。
(あんな攻撃を受けて約六秒位の意識混濁で済むとは相変わらずとんでもねぇ奴だな、お前は)
そんな生命力と強靭さを称賛する言葉がオボロの頭の中に響き渡る。
(生体素子で構成された俺の演算脳を持ってしても、お前の持つ可能性は計り知れんものだ)
「みくびるんじゃねぇ。あんくれぇの一撃で、くたばるかよ!」
明らかに常識を逸脱した不死身っぷりであろう。
あらゆる攻撃を阻む魔術による防壁、何よりも頑強な防具、神が与えし奇跡、そんな物は不用としか言いようがない肉体である。
「ギュアァァオォォォン!」
そんな超人の強靭さに、苛立ちを覚えたのか暴獣は咆哮しながら駆け出した。
真っ直ぐに敵である超人に突っ込んでいく。
(オボロ、もう少し凌げるか? まもなく助けが到着するぞ)
「冗談じゃねぇ! 言っただろ、甘える気はねぇと。それにもう、後がねぇんだよ」
オボロの真後ろにあるのは防壁。つまり魔獣はもう都市の目の前までに迫って来ているのだ。
悠長に助けが来るまでの時間稼ぎなど、やってる場合でない。
これ以上、戦いを長引かせるのは不味い状態であろう。
しかし、あれほどの巨大生物をどう葬るのか……。
「ちっとばかし汚ねぇが、やるか」
魔獣は巨大ではあるが生物でもある。なら弱点の一つである、あれもあるかも知れない。
そう考えオボロも駆け出した。
「ギュアァァ!」
向かって来た超人を迎撃するため、ゴドルザーは速度を落とすと巨体を旋回させ長大な尾で凪ぎ払った。
「当たらねぇぞ!」
オボロは跳躍して音速に達している尾の強打を回避する。そしてゴドルザーの背中に着地した。
体に張り付かれたことを理解したのか、オボロを振り落とそうと闇雲に魔獣は暴れまわる。
その影響で大量の土砂が巻き上がり、それにまぎれ草木が空中へと消し飛んでいく。
「落ちてたまるかよ!」
強烈な揺れや遠心力の中をオボロは這いつくばるように進んでいく。
落とされないためにも引っ掻けるように強固な爪を魔獣の表皮に突き入れて、肉を力強く握りしめた。
そして、たどり着いたのはゴドルザーの頭である。やたらめったらに首を振るうため、特に加速度が凄まじい。
「食らえ!」
そんな中をどうにか耐え凌ぎ、顔にまで到着したオボロは魔獣の左眼球に右腕を突きいれた。
「ギュアァァオォォォン!!」
激痛の絶叫をゴドルザーは響かせた。
鼓膜が破れるほどであろうがオボロの耳の耐久性は超人のもの、ゆえにこれしきで損傷することはない。
「この奥だ」
そう言ってオボロは左腕も魔獣の眼球に叩き込んだ。
そして怪力に任せてゴドルザーの眼球を引っ張り出した。重力に従いドロリと大きな目玉が流れ落ちる。
「玄関の完成だぜ!」
目玉がなくなり空洞になった眼窩の中にオボロは上半身を潜り込ませた。
魔獣の体液で全身が汚れることも気にせず、オボロは眼窩の内部から周囲の骨を拳骨で砕き割り軟組織を引きちぎり奥へと潜っていく。
「ギュアァァ!」
眼窩の中で骨が砕ける度に魔獣の絶叫が響き渡る。
オボロは更に奥へと潜り込むと腕を伸ばした。
そして感じたのはブヨブヨとした非常に柔らかそうな手触りであった。
「これが魔獣の脳味噌か」
眼窩の中から肉や骨を砕きながらたどり着いたのはゴドルザーの中枢。
生物であるなら最大の弱点部位である。
それを前にして、とる行動は一つだけであろう。
「くたばれぇ!」
放たれたのは鉄拳による連撃。
体重二十トン以上、一千五百万馬力、それから繰り出される一撃一撃は魔獣の中枢機能を破壊するには十分すぎた。
中枢機能を破壊されたためかゴドルザーは全身を激しく痙攣させ、右目が高速でギョロギョロと動きまわり、口をパクパクと開閉させ続ける。
脳を破壊されたことで秩序ある動きができなくなったのだろう。
脳髄を破壊したオボロは身を捻りながら魔獣の眼窩からズルリと抜け出すと、飛び降りて大地に着地した。
「これでどうだぁ」
そう言ってゴドルザーの顔を見上げた。
魔獣の眼窩からはドロドロと脳髄が入り交じった血がこぼれ落ちている。
しかし魔獣は倒れることなく、ただ激しく痙攣しているだけであった。
そして一瞬ピタリと動きが停止したと思ったら、右目がギョロリと動きオボロを見据えた。
「ギュアァァオォォォン!」
大咆哮が鳴り響いた。
やはりただの生物ではない。脳髄を破壊されて活動し続けるなど、常識的にあり得ない。
「ちっ! この化け物が!」
魔獣の異常性を目の当たりにして、オボロは舌打ちをする。
今まで単独で何体か星外魔獣は殲滅してきた経験はあるが、ことこのゴドルザーは別格としか言いようがない。
(オボロ、こいつの中枢器官は全身に分散している。一つ潰しても、すぐに別の中枢が機能をとって変わるんだ)
頭の中に男の声が響き渡る。
「……面倒くせぇが、一つ一つ潰していくしかねぇか」
(現状の手段では、それしか方法はないだろうな。ただ、あまり奴の体を穴だらけにするなよ。分析して分かったが、奴の体内には大量の放射性物質が貯蔵されている。下手すると放射性物質が漏れ出すぞ)
「くそ! 厄介極まりねぇな」
男の説明を聞き終えると、苛立たしげにオボロは身構えた。
破壊すべき中枢機能が複数、おまけに危険な物質が貯えられているしまつ。
こんな厄介の塊を相手しなければならないのだから苛立つのも仕方ない。
「さあ、こっちよぉ! 魔物めぇ!」
そして、それは突然に響き渡った。
それは少女の声であった。
「なにっ!」
声が聞こえたのは後方から。思わずオボロは振り返る。
そこに佇んでいたのは、レッサーパンダの少女であった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!
霜月雹花
ファンタジー
神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。
神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。
書籍8巻11月24日発売します。
漫画版2巻まで発売中。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる