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第一話 もふもふうさぎ
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『雪が深々と降るとある日の、雪国に、かわいいうさぎ達が丸まって窓際にいた。』
「え?かわいい?ありがとうナレーションしてくれる人、自覚あったけどうれしいよ。」
「お前さ、雰囲気ぶち壊れるからそういうこと言うなよ、ナレーションしてくれる人困ってるよ。あ、どっかいっちゃった。えっと、なになに?ナレーションの仕事辞める、え?まじ、やめて。辞めないで。」
僕が必死にナレーションをしてくれる人にお願いすると、ナレーションをしてくれる人は仕方ない、といった様子で辞めていった――え?辞めていった?まじかよ、やめないで。
いなくなっちゃった。仕方ない、個々の枠には僕の思っていることを書こう。
そんなことを思ってると、飼い主が向かってきて、
「ちょっと出かけてくるから、良い子にお留守番しててね。」
そう言って飼い主は僕たちの頭を撫でた。
「でへへ、でへへ、もっと、もっとなでてぇ。」
「毎回のことながら、お前気色悪いな。飼い主たち人間にはきゅいきゅいとしか聞こえてないからいいけどお前の声聞こえてたら通報されててもおかしくないぞ。」
僕は同僚の金色のウサギに思わずそうつっこむ。
「え、うるせえな、だまれよ後輩が。」
「え?お前態度悪くね?後輩って言っても召喚されたのほんの一秒の差だからね。その一秒で後輩とか言われるの嫌なんだけど。」
そう、僕たちはここの飼い主に召喚された者同士。ちなみに目の前にいる金色の毛並みに緑の瞳を持つうさぎ――エレンは、一秒だけ早くこちらの世界に来ているからといって何かにつけて先輩ぶってくる。ちょっと腹立つな。
「一秒でもこっちのほうが先輩やろがい。(笑)」
「やろがいって、やろがいってなんだ。ちょっと個性的な語尾だな。それになんか(笑)が腹立つな。」
「へっ(笑)」
「もうやだこいつー、飼い主に性格ばれればいいのに。」
そんな風に僕たちがしゃべっていると飼い主は支度し終わったようで家から出て行った。
うさぎの姿だと寒いので、人間の姿に変身して何かたくさん着ようと思い、変身すると、
「あ、あんなところにニンジンがあるだと!?」
と、エレンが驚いた様子で机の上を見てそう言った。
「え?まじ?」
そう言って僕が振り返るとニンジンが二本、そこにはおいてあって、おなかすいたら二人で仲良くたべていいよ、と人間の言葉で書いてある紙がそばに添えられていた。飼い主は、僕たちが人間の姿になると文字を読めることをどうやら知っているようだ。
「へっ(笑)これは二つとも私のものだ。」
そう言ってエレンは二つのニンジンをかじった。
「おい、お前ひでえな。二人で仲良く食べろって書いてあるのにガン無視じゃねえか。」
「いいんだよ、早い者勝ちなんだ。先に見つけたのは私で、私が見つけなければお前はこれに気づかなかった。だからお前に分けてやるニンジンは無い!」
「ごみ理論じゃねえか。」
「この世は弱肉強食!」
「やべえなこいつ。」
そう僕たちがしゃべっているところに、こん、こん、こん、と家の扉がたたかれた。
「アメリちゃん、いる?クッキー作ったんだけど、いるかしら?」
クッキー!?僕たちのの大好物だ。
「はーい。」
そういって、エレンが扉を開ける。_って、
「おい!?」
「えっと?どちらさんですか?」
エレンは今、人の姿だ。近所の人はエレンが人間の姿で飼い主であるアメリの家にいることを知らない、つまり、通報されてもおかしくない。
「あ、えっとアメリの友達です。エレンって言います。」
うわ、こいつのクズ根性が発揮されている。
こいつ、へらへら笑いながら嘘つきやがった。クッキーのためだったら何でもするってか。このやろう。
「あら、そうなの。このクッキー、アメリちゃんに渡しといてくれないかしら?さっき焼いたのよ。」
「あ、そうなんですね。わかりました、渡して置きますね。」
「ええ、よろしくね。」
そういって、近所の人は去っていった。
「おい、クッキーよこせ。」
じゅるり、と舌なめずりしながら僕はそうエレンに言った。
「嫌に決まってんだろうがよ、全部私のもんだ。」
「言うと思ったよ、なら実力で勝負だ!」
そう言って僕はエレンにとびかかった。エレンの手に会ったクッキー袋をすかさず奪う。
「てめえ!?よくもやりやがったな?」
そう言ってエレンは顔を真っ赤にして怒って、僕の手にあるクッキーの袋を奪おうとする。
が、そうはさせまいと、一生懸命抵抗をする。すると、クッキーが手から逃れ_袋が地面にたたきつけられる。
その拍子にクッキーが袋から出て、割れた。
クッキーが、、割れた。
「この野郎!?お前のせいでクッキーわれたじゃないか。」
「は!?奪おうとしてきたお前が悪いだろ。こんのやろう!」
そう言ってエレンは僕につかみかかってくる。
「痛いな!よくもっ!」
そう言って、僕たちが取っ組み合っているところへ、
「ただいまー。」
飼い主が帰ってきた。
「、、何があったの?」
「ごめんなさい。」
後は、飼い主の怖い笑顔を前に、僕たちは無力だった。
二時間くらいこんこんと、無駄になってしまったクッキーを作るのに、いったいどれだけの人がかかわっていて、どれだけの苦労が詰まっているのか、それが無駄になるということはどういうことなのか、ただひたすらに、こんこんと説教された。怖かった。
もう二度と、クッキーを無駄にしないと心の中に誓った。
「え?かわいい?ありがとうナレーションしてくれる人、自覚あったけどうれしいよ。」
「お前さ、雰囲気ぶち壊れるからそういうこと言うなよ、ナレーションしてくれる人困ってるよ。あ、どっかいっちゃった。えっと、なになに?ナレーションの仕事辞める、え?まじ、やめて。辞めないで。」
僕が必死にナレーションをしてくれる人にお願いすると、ナレーションをしてくれる人は仕方ない、といった様子で辞めていった――え?辞めていった?まじかよ、やめないで。
いなくなっちゃった。仕方ない、個々の枠には僕の思っていることを書こう。
そんなことを思ってると、飼い主が向かってきて、
「ちょっと出かけてくるから、良い子にお留守番しててね。」
そう言って飼い主は僕たちの頭を撫でた。
「でへへ、でへへ、もっと、もっとなでてぇ。」
「毎回のことながら、お前気色悪いな。飼い主たち人間にはきゅいきゅいとしか聞こえてないからいいけどお前の声聞こえてたら通報されててもおかしくないぞ。」
僕は同僚の金色のウサギに思わずそうつっこむ。
「え、うるせえな、だまれよ後輩が。」
「え?お前態度悪くね?後輩って言っても召喚されたのほんの一秒の差だからね。その一秒で後輩とか言われるの嫌なんだけど。」
そう、僕たちはここの飼い主に召喚された者同士。ちなみに目の前にいる金色の毛並みに緑の瞳を持つうさぎ――エレンは、一秒だけ早くこちらの世界に来ているからといって何かにつけて先輩ぶってくる。ちょっと腹立つな。
「一秒でもこっちのほうが先輩やろがい。(笑)」
「やろがいって、やろがいってなんだ。ちょっと個性的な語尾だな。それになんか(笑)が腹立つな。」
「へっ(笑)」
「もうやだこいつー、飼い主に性格ばれればいいのに。」
そんな風に僕たちがしゃべっていると飼い主は支度し終わったようで家から出て行った。
うさぎの姿だと寒いので、人間の姿に変身して何かたくさん着ようと思い、変身すると、
「あ、あんなところにニンジンがあるだと!?」
と、エレンが驚いた様子で机の上を見てそう言った。
「え?まじ?」
そう言って僕が振り返るとニンジンが二本、そこにはおいてあって、おなかすいたら二人で仲良くたべていいよ、と人間の言葉で書いてある紙がそばに添えられていた。飼い主は、僕たちが人間の姿になると文字を読めることをどうやら知っているようだ。
「へっ(笑)これは二つとも私のものだ。」
そう言ってエレンは二つのニンジンをかじった。
「おい、お前ひでえな。二人で仲良く食べろって書いてあるのにガン無視じゃねえか。」
「いいんだよ、早い者勝ちなんだ。先に見つけたのは私で、私が見つけなければお前はこれに気づかなかった。だからお前に分けてやるニンジンは無い!」
「ごみ理論じゃねえか。」
「この世は弱肉強食!」
「やべえなこいつ。」
そう僕たちがしゃべっているところに、こん、こん、こん、と家の扉がたたかれた。
「アメリちゃん、いる?クッキー作ったんだけど、いるかしら?」
クッキー!?僕たちのの大好物だ。
「はーい。」
そういって、エレンが扉を開ける。_って、
「おい!?」
「えっと?どちらさんですか?」
エレンは今、人の姿だ。近所の人はエレンが人間の姿で飼い主であるアメリの家にいることを知らない、つまり、通報されてもおかしくない。
「あ、えっとアメリの友達です。エレンって言います。」
うわ、こいつのクズ根性が発揮されている。
こいつ、へらへら笑いながら嘘つきやがった。クッキーのためだったら何でもするってか。このやろう。
「あら、そうなの。このクッキー、アメリちゃんに渡しといてくれないかしら?さっき焼いたのよ。」
「あ、そうなんですね。わかりました、渡して置きますね。」
「ええ、よろしくね。」
そういって、近所の人は去っていった。
「おい、クッキーよこせ。」
じゅるり、と舌なめずりしながら僕はそうエレンに言った。
「嫌に決まってんだろうがよ、全部私のもんだ。」
「言うと思ったよ、なら実力で勝負だ!」
そう言って僕はエレンにとびかかった。エレンの手に会ったクッキー袋をすかさず奪う。
「てめえ!?よくもやりやがったな?」
そう言ってエレンは顔を真っ赤にして怒って、僕の手にあるクッキーの袋を奪おうとする。
が、そうはさせまいと、一生懸命抵抗をする。すると、クッキーが手から逃れ_袋が地面にたたきつけられる。
その拍子にクッキーが袋から出て、割れた。
クッキーが、、割れた。
「この野郎!?お前のせいでクッキーわれたじゃないか。」
「は!?奪おうとしてきたお前が悪いだろ。こんのやろう!」
そう言ってエレンは僕につかみかかってくる。
「痛いな!よくもっ!」
そう言って、僕たちが取っ組み合っているところへ、
「ただいまー。」
飼い主が帰ってきた。
「、、何があったの?」
「ごめんなさい。」
後は、飼い主の怖い笑顔を前に、僕たちは無力だった。
二時間くらいこんこんと、無駄になってしまったクッキーを作るのに、いったいどれだけの人がかかわっていて、どれだけの苦労が詰まっているのか、それが無駄になるということはどういうことなのか、ただひたすらに、こんこんと説教された。怖かった。
もう二度と、クッキーを無駄にしないと心の中に誓った。
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