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少年は夢を見る
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「今日も疲れたな。まったく、あのクソ教師、俺にばっかり歴史の問題をあてやがって!」
学校の社会の時間に問題に対する答えを複数回当てられ機嫌の悪い悪夢。
「まあ、明日は科学の授業しか無いし、別にいいか。それにしても今日の月は赤いな」
悪夢はゲーミングチェアに座りながら、窓の外に見える赤い月を眺める。
「ふわぁ~あ~ああ~眠いな。寝るか」
悪夢は自分のベットに横になり部屋の電気を消す。
窓からは月あかりが差し込んでいる。
「にしても、この前の夢は一体なんだったんだろうな……」
そんなことを考えながら深い眠りに落ちていく悪夢。
この眠りが、今まで通りのものになるかどうかわ別としてだが。
そこはこの前、夢のなかのもう一人の俺が座っていた公園のベンチだった。
相変わらず、そのベンチは街灯の光を受けて異質な雰囲気を醸し出していた。
まるで、そこに誰かがいるような……不思議な気配だ。
悪夢は前回の夢と同様に意識だけがそこにある。いわば、第三者視点状態である。もっと分かりやすく言えば、TPS視点である。
街灯が不規則に点滅し出す。
なんだ?
そんなことを思っていた悪夢だが、その場から動けない。
ベンチの奥から不意に人影が浮かんできた。
街灯により顔は判別できないが、おそらくは少女だろう。なぜなら、身長が見た感じ、150cm程しかなかった為である。
この身長で男だと言ったらさすがに笑う。別に馬鹿にしているわけではないのだが、なんとなく笑えてしまう。
少女(仮)は、ベンチに座る。
少女(仮)の顔はこちらからでは光の関係で見えない。
いや、どうなのだろうか?
もしかしたら、少女(仮)からは俺のことが見えているかもしれない。
「よお!元気してる?」
喋りかけてみる。
…………返事がない。
どうやら、こちらの声や姿は見えていないようだ。
少女(仮)を見つめていると、少女(仮)に対して何かが近づいている。
「キャ!なに?あなたは誰!?」
声からしてやはり、少女で間違いがなかったようだ。
少女には何かが見えているようだが、俺にはなにも見えない。ただ、少女がすごく驚いているのがわかる。
「近づかないで!?きゃ!やめて!!……キャ!!」
少女が突然慌てだし、ベンチを立ち上がる。
次の瞬間、少女の首から大量の血液が噴水のように噴き出す。
「……うっ!かっかかか……あっ」
少女は首もとを押さえながら倒れこむ。
少女が倒れ込んだ場所を中心に赤黒い血溜まりが広がっていく。右手を突き出し、誰かに助けを乞うように少女は手を伸ばす。
何かできないかと思い必死にもがくが、その場からは動けない。
「クソ!なんで動けないんだよ!?」
少女の目から光が消える。
「あ……」
少女が死んだ。
そしてその場に、鋭い鉤爪を生やした、黒マントの男が現れる。
その男はニヤリとしていた。
「ハァ!?…………なんだ、夢か。嫌な夢だったな」
片手で頭を抱えながら先ほどみた夢を思い出す。
「あの少女、何処かで会っているような気がするな……」
悪夢はそんなことを思いながら、学校に行くための準備をして学校に向かう。
学校の社会の時間に問題に対する答えを複数回当てられ機嫌の悪い悪夢。
「まあ、明日は科学の授業しか無いし、別にいいか。それにしても今日の月は赤いな」
悪夢はゲーミングチェアに座りながら、窓の外に見える赤い月を眺める。
「ふわぁ~あ~ああ~眠いな。寝るか」
悪夢は自分のベットに横になり部屋の電気を消す。
窓からは月あかりが差し込んでいる。
「にしても、この前の夢は一体なんだったんだろうな……」
そんなことを考えながら深い眠りに落ちていく悪夢。
この眠りが、今まで通りのものになるかどうかわ別としてだが。
そこはこの前、夢のなかのもう一人の俺が座っていた公園のベンチだった。
相変わらず、そのベンチは街灯の光を受けて異質な雰囲気を醸し出していた。
まるで、そこに誰かがいるような……不思議な気配だ。
悪夢は前回の夢と同様に意識だけがそこにある。いわば、第三者視点状態である。もっと分かりやすく言えば、TPS視点である。
街灯が不規則に点滅し出す。
なんだ?
そんなことを思っていた悪夢だが、その場から動けない。
ベンチの奥から不意に人影が浮かんできた。
街灯により顔は判別できないが、おそらくは少女だろう。なぜなら、身長が見た感じ、150cm程しかなかった為である。
この身長で男だと言ったらさすがに笑う。別に馬鹿にしているわけではないのだが、なんとなく笑えてしまう。
少女(仮)は、ベンチに座る。
少女(仮)の顔はこちらからでは光の関係で見えない。
いや、どうなのだろうか?
もしかしたら、少女(仮)からは俺のことが見えているかもしれない。
「よお!元気してる?」
喋りかけてみる。
…………返事がない。
どうやら、こちらの声や姿は見えていないようだ。
少女(仮)を見つめていると、少女(仮)に対して何かが近づいている。
「キャ!なに?あなたは誰!?」
声からしてやはり、少女で間違いがなかったようだ。
少女には何かが見えているようだが、俺にはなにも見えない。ただ、少女がすごく驚いているのがわかる。
「近づかないで!?きゃ!やめて!!……キャ!!」
少女が突然慌てだし、ベンチを立ち上がる。
次の瞬間、少女の首から大量の血液が噴水のように噴き出す。
「……うっ!かっかかか……あっ」
少女は首もとを押さえながら倒れこむ。
少女が倒れ込んだ場所を中心に赤黒い血溜まりが広がっていく。右手を突き出し、誰かに助けを乞うように少女は手を伸ばす。
何かできないかと思い必死にもがくが、その場からは動けない。
「クソ!なんで動けないんだよ!?」
少女の目から光が消える。
「あ……」
少女が死んだ。
そしてその場に、鋭い鉤爪を生やした、黒マントの男が現れる。
その男はニヤリとしていた。
「ハァ!?…………なんだ、夢か。嫌な夢だったな」
片手で頭を抱えながら先ほどみた夢を思い出す。
「あの少女、何処かで会っているような気がするな……」
悪夢はそんなことを思いながら、学校に行くための準備をして学校に向かう。
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