12 / 42
第12話 呪われた筋書き(スクリプト)と、騎士の誓い
しおりを挟む
夜会の日は、一日、また一日と、着実に近づいていた。
学園全体が、どこか浮き足立ったような、甘い熱気に満ちている。誰もが、星降りの夜会で誰と踊るか、どんなドレスを着るかで持ちきりだった。
もちろん、私も例外ではない。
ただ、私の胸を焦がす熱は、他の令嬢たちのそれとは、全く質が異なっていた。
(ワルツの、基本ステップは……)
夜、自室に戻った私は、こっそりと夜会で踊るための練習をしていた。もちろん、足首はぴんぴんしている。偽装した捻挫がバレないよう、ごく緩やかな、最小限の動きで。
私の目的は、アルバート殿下と踊る、華やかなワルツじゃない。
レオンハルト様と、たとえ一瞬でもいい、共に音楽を感じるための、静かなダンス。
部屋の扉の外には、彼の気配がある。
その気配が、私の決意を鈍らせもすれば、同時に、強くもさせた。
この壁の向こうに、彼がいる。
その事実だけが、今の私の、たった一つの道標だった。
†
夜会の三日前。
実家のルーメル家から、それはそれは大きな荷物が届いた。中身は、夜会で私が着るためのドレスだ。
ルーメル家の令嬢が、初めての王宮主催の夜会で着るドレスは、代々受け継がれてきたものだと決まっている。
「……これ、ですのね」
侍女たちが広げたドレスを見て、私は息を呑んだ。
深い、血のような真紅のシルク。影のように落ちる、黒いレースの刺繍。身体の線を冷たく際立たせる、厳格で、しかし圧倒的に優雅なデザイン。
ゲームで見た、悪役令嬢アイナのための、完璧な一着だった。
「さあ、アイナ様。一度、袖を通してみてくださいませ」
侍女に促され、私はドレスに手を伸ばした。
その、指先が生地に触れた瞬間。
――ぞわり、と。
全身の産毛が、逆立った。
ドレスから、形容しがたいほどの、冷たい“何か”が流れ込んでくる。
それは、静電気のような物理的なものではない。もっと根源的な、魂を直接握られるような、不快な感覚。
「……っ!」
思わず手を引っ込める。
侍女たちは、不思議そうな顔で私を見ていた。
「いかがなさいましたか、アイナ様?」
「いえ、なんでも……」
気のせいだろうか。
私はもう一度、意を決してドレスに触れた。
やはり、同じ感覚。いや、もっと強い。生地に刺繍された黒い薔薇の模様が、一瞬、ぐにゃりと歪んで見えた。
これは、ただのドレスじゃない。
この世界のバグが、物語の強制力が、この「悪役令嬢の象徴」に、色濃く宿っているのだ。
(でも、これを着なければ、夜会には出られない……!)
私は覚悟を決め、侍女たちに手伝わせて、その呪われたドレスに身体を通した。
シルクが肌に触れた瞬間、意識が、ぐらりと揺れた。
寒い。
部屋の温度が、急速に下がっていく。
耳の奥で、知らない誰かの声が、囁き始めた。
『――ムカえ。――コロせ。――ウばえ』
憎悪。嫉妬。破滅への衝動。
それは、悪役令嬢アイナが、ヒロインに対して抱くはずだった、どす黒い感情の奔流。
ゲームの筋書き(スクリプト)が、私という異物を排除し、物語を本来の「断罪ルート」へ引き戻そうと、牙を剥いているのだ。
「あ……く……」
息が、できない。
身体の自由が奪われ、意識が、暗い感情に塗りつぶされていく。
その、瞬間だった。
バンッ!!
という轟音と共に、私の部屋の扉が、弾け飛ぶように開かれた。
「アイナ嬢!」
そこに立っていたのは、見たこともないほど険しい表情で、抜き身の剣を半ばまで鞘走らせた、レオンハルト様だった。
「そのドレスは……呪われている! 今すぐ、それを脱ぎなさい!」
彼の鋭い声が、私を縛り付ける悪意の囁きを、一瞬だけ断ち切った。
「レ、オン……様……」
「これは、ゲームの……スクリプト……」
私の掠れた声が、彼に届いたかは分からない。
彼は部屋に飛び込むと、躊躇なく私へと駆け寄った。
だが、彼は剣を抜かなかった。ドレスを力任せに引き剥がそうともしなかった。
彼は、私の目の前で、静かに剣を鞘に納めた。
そして、その大きな手で、私の肩を、強く、しかし優しく掴んだ。
「――っ!」
彼の手から、温かい光が、奔流のように流れ込んできた。
それは、騎士がその身に宿す、聖なる守りの力。破邪のオーラ。
金色の光が、私と、私を蝕むドレスを、丸ごと包み込んでいく。
『――ァ……ガ……』
耳元の囁き声が、断末魔のような悲鳴を上げた。
ドレスから立ち昇っていた冷気が、彼の温かい光に触れて、霧のように掻き消えていく。
やがて、部屋に平穏が戻った時。
私は、彼の腕の中で、浅い呼吸を繰り返していた。
目の前には、私を案ずる、アクアマリンの瞳があった。
「……どうして、わかったのですか」
私は、かろうじてそれだけを尋ねた。
彼は、私の肩から手を離すと、忌々しげに、私が着ているドレスを見下ろした。
「あなたの部屋から、邪悪な魔力の奔流を感じました。私の務めは、あなた様を全ての脅威からお守りすること。……たとえ、それが目に見えぬものであっても」
彼は、静かに、しかし断固として言った。
「アイナ嬢。夜会では、そのドレスをお召しになることは、許しません」
それは、監視役としての命令ではなかった。
一人の騎士が、守るべき主君に捧げる、魂の誓いだった。
私は、彼の瞳を見つめ返した。
私のちっぽけな計画など、どうでもよくなっていた。
夜会で、彼と踊る。
その決意は、今、もっと別の、重い意味を持っていた。
この呪われた筋書き(ゲーム)の中で、彼は、私を守ろうとしてくれている。
たとえ、その脅威の正体を知らなくとも。
ならば。
(私も、あなたを守る)
断罪の運命から、あなたの魂が苦しむ、あの悲劇のループから。
この夜会で、必ず。
私の、ただの個人的な願いは、今、彼と共に戦うための、覚悟に変わっていた。
そして、この時から、私と彼のゲームは、もう二人だけのものではなくなった。
この世界の理不尽な運命そのものに対する、私たちの、共同戦線になったのだ。
学園全体が、どこか浮き足立ったような、甘い熱気に満ちている。誰もが、星降りの夜会で誰と踊るか、どんなドレスを着るかで持ちきりだった。
もちろん、私も例外ではない。
ただ、私の胸を焦がす熱は、他の令嬢たちのそれとは、全く質が異なっていた。
(ワルツの、基本ステップは……)
夜、自室に戻った私は、こっそりと夜会で踊るための練習をしていた。もちろん、足首はぴんぴんしている。偽装した捻挫がバレないよう、ごく緩やかな、最小限の動きで。
私の目的は、アルバート殿下と踊る、華やかなワルツじゃない。
レオンハルト様と、たとえ一瞬でもいい、共に音楽を感じるための、静かなダンス。
部屋の扉の外には、彼の気配がある。
その気配が、私の決意を鈍らせもすれば、同時に、強くもさせた。
この壁の向こうに、彼がいる。
その事実だけが、今の私の、たった一つの道標だった。
†
夜会の三日前。
実家のルーメル家から、それはそれは大きな荷物が届いた。中身は、夜会で私が着るためのドレスだ。
ルーメル家の令嬢が、初めての王宮主催の夜会で着るドレスは、代々受け継がれてきたものだと決まっている。
「……これ、ですのね」
侍女たちが広げたドレスを見て、私は息を呑んだ。
深い、血のような真紅のシルク。影のように落ちる、黒いレースの刺繍。身体の線を冷たく際立たせる、厳格で、しかし圧倒的に優雅なデザイン。
ゲームで見た、悪役令嬢アイナのための、完璧な一着だった。
「さあ、アイナ様。一度、袖を通してみてくださいませ」
侍女に促され、私はドレスに手を伸ばした。
その、指先が生地に触れた瞬間。
――ぞわり、と。
全身の産毛が、逆立った。
ドレスから、形容しがたいほどの、冷たい“何か”が流れ込んでくる。
それは、静電気のような物理的なものではない。もっと根源的な、魂を直接握られるような、不快な感覚。
「……っ!」
思わず手を引っ込める。
侍女たちは、不思議そうな顔で私を見ていた。
「いかがなさいましたか、アイナ様?」
「いえ、なんでも……」
気のせいだろうか。
私はもう一度、意を決してドレスに触れた。
やはり、同じ感覚。いや、もっと強い。生地に刺繍された黒い薔薇の模様が、一瞬、ぐにゃりと歪んで見えた。
これは、ただのドレスじゃない。
この世界のバグが、物語の強制力が、この「悪役令嬢の象徴」に、色濃く宿っているのだ。
(でも、これを着なければ、夜会には出られない……!)
私は覚悟を決め、侍女たちに手伝わせて、その呪われたドレスに身体を通した。
シルクが肌に触れた瞬間、意識が、ぐらりと揺れた。
寒い。
部屋の温度が、急速に下がっていく。
耳の奥で、知らない誰かの声が、囁き始めた。
『――ムカえ。――コロせ。――ウばえ』
憎悪。嫉妬。破滅への衝動。
それは、悪役令嬢アイナが、ヒロインに対して抱くはずだった、どす黒い感情の奔流。
ゲームの筋書き(スクリプト)が、私という異物を排除し、物語を本来の「断罪ルート」へ引き戻そうと、牙を剥いているのだ。
「あ……く……」
息が、できない。
身体の自由が奪われ、意識が、暗い感情に塗りつぶされていく。
その、瞬間だった。
バンッ!!
という轟音と共に、私の部屋の扉が、弾け飛ぶように開かれた。
「アイナ嬢!」
そこに立っていたのは、見たこともないほど険しい表情で、抜き身の剣を半ばまで鞘走らせた、レオンハルト様だった。
「そのドレスは……呪われている! 今すぐ、それを脱ぎなさい!」
彼の鋭い声が、私を縛り付ける悪意の囁きを、一瞬だけ断ち切った。
「レ、オン……様……」
「これは、ゲームの……スクリプト……」
私の掠れた声が、彼に届いたかは分からない。
彼は部屋に飛び込むと、躊躇なく私へと駆け寄った。
だが、彼は剣を抜かなかった。ドレスを力任せに引き剥がそうともしなかった。
彼は、私の目の前で、静かに剣を鞘に納めた。
そして、その大きな手で、私の肩を、強く、しかし優しく掴んだ。
「――っ!」
彼の手から、温かい光が、奔流のように流れ込んできた。
それは、騎士がその身に宿す、聖なる守りの力。破邪のオーラ。
金色の光が、私と、私を蝕むドレスを、丸ごと包み込んでいく。
『――ァ……ガ……』
耳元の囁き声が、断末魔のような悲鳴を上げた。
ドレスから立ち昇っていた冷気が、彼の温かい光に触れて、霧のように掻き消えていく。
やがて、部屋に平穏が戻った時。
私は、彼の腕の中で、浅い呼吸を繰り返していた。
目の前には、私を案ずる、アクアマリンの瞳があった。
「……どうして、わかったのですか」
私は、かろうじてそれだけを尋ねた。
彼は、私の肩から手を離すと、忌々しげに、私が着ているドレスを見下ろした。
「あなたの部屋から、邪悪な魔力の奔流を感じました。私の務めは、あなた様を全ての脅威からお守りすること。……たとえ、それが目に見えぬものであっても」
彼は、静かに、しかし断固として言った。
「アイナ嬢。夜会では、そのドレスをお召しになることは、許しません」
それは、監視役としての命令ではなかった。
一人の騎士が、守るべき主君に捧げる、魂の誓いだった。
私は、彼の瞳を見つめ返した。
私のちっぽけな計画など、どうでもよくなっていた。
夜会で、彼と踊る。
その決意は、今、もっと別の、重い意味を持っていた。
この呪われた筋書き(ゲーム)の中で、彼は、私を守ろうとしてくれている。
たとえ、その脅威の正体を知らなくとも。
ならば。
(私も、あなたを守る)
断罪の運命から、あなたの魂が苦しむ、あの悲劇のループから。
この夜会で、必ず。
私の、ただの個人的な願いは、今、彼と共に戦うための、覚悟に変わっていた。
そして、この時から、私と彼のゲームは、もう二人だけのものではなくなった。
この世界の理不尽な運命そのものに対する、私たちの、共同戦線になったのだ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
悪役令嬢に転生したけど、破滅エンドは王子たちに押し付けました
タマ マコト
ファンタジー
27歳の社畜OL・藤咲真帆は、仕事でも恋でも“都合のいい人”として生きてきた。
ある夜、交通事故に遭った瞬間、心の底から叫んだーー「もう我慢なんてしたくない!」
目を覚ますと、乙女ゲームの“悪役令嬢レティシア”に転生していた。
破滅が約束された物語の中で、彼女は決意する。
今度こそ、泣くのは私じゃない。
破滅は“彼ら”に押し付けて、私の人生を取り戻してみせる。
偽りの呪いで追放された聖女です。辺境で薬屋を開いたら、国一番の不運な王子様に拾われ「幸運の女神」と溺愛されています
黒崎隼人
ファンタジー
「君に触れると、不幸が起きるんだ」――偽りの呪いをかけられ、聖女の座を追われた少女、ルナ。
彼女は正体を隠し、辺境のミモザ村で薬師として静かな暮らしを始める。
ようやく手に入れた穏やかな日々。
しかし、そんな彼女の前に現れたのは、「王国一の不運王子」リオネスだった。
彼が歩けば嵐が起き、彼が触れば物が壊れる。
そんな王子が、なぜか彼女の薬草店の前で派手に転倒し、大怪我を負ってしまう。
「私の呪いのせいです!」と青ざめるルナに、王子は笑った。
「いつものことだから、君のせいじゃないよ」
これは、自分を不幸だと思い込む元聖女と、天性の不運をものともしない王子の、勘違いから始まる癒やしと幸運の物語。
二人が出会う時、本当の奇跡が目を覚ます。
心温まるスローライフ・ラブファンタジー、ここに開幕。
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
【完結】追放された大聖女は黒狼王子の『運命の番』だったようです
星名柚花
恋愛
聖女アンジェリカは平民ながら聖王国の王妃候補に選ばれた。
しかし他の王妃候補の妨害工作に遭い、冤罪で国外追放されてしまう。
契約精霊と共に向かった亜人の国で、過去に自分を助けてくれたシャノンと再会を果たすアンジェリカ。
亜人は人間に迫害されているためアンジェリカを快く思わない者もいたが、アンジェリカは少しずつ彼らの心を開いていく。
たとえ問題が起きても解決します!
だって私、四大精霊を従える大聖女なので!
気づけばアンジェリカは亜人たちに愛され始める。
そしてアンジェリカはシャノンの『運命の番』であることが発覚し――?
捨てられた元聖女ですが、なぜか蘇生聖術【リザレクション】が使えます ~婚約破棄のち追放のち力を奪われ『愚醜王』に嫁がされましたが幸せです~
鏑木カヅキ
恋愛
十年ものあいだ人々を癒し続けていた聖女シリカは、ある日、婚約者のユリアン第一王子から婚約破棄を告げられる。さらには信頼していた枢機卿バルトルトに裏切られ、伯爵令嬢ドーリスに聖女の力と王子との婚約さえ奪われてしまう。
元聖女となったシリカは、バルトルトたちの謀略により、貧困国ロンダリアの『愚醜王ヴィルヘルム』のもとへと強制的に嫁ぐことになってしまう。無知蒙昧で不遜、それだけでなく容姿も醜いと噂の王である。
そんな不幸な境遇でありながらも彼女は前向きだった。
「陛下と国家に尽くします!」
シリカの行動により国民も国も、そして王ヴィルヘルムでさえも変わっていく。
そしてある事件を機に、シリカは奪われたはずの聖女の力に再び目覚める。失われたはずの蘇生聖術『リザレクション』を使ったことで、国情は一変。ロンダリアでは新たな聖女体制が敷かれ、国家再興の兆しを見せていた。
一方、聖女ドーリスの力がシリカに遠く及ばないことが判明する中、シリカの噂を聞きつけた枢機卿バルトルトは、シリカに帰還を要請してくる。しかし、すでに何もかもが手遅れだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる