43 / 96
アトリエ・フィオナと始祖の祝福 ~幻の食材と、笑顔を巡る冒険~
第43話 始祖の祝福と、路地裏に灯る永遠の光
しおりを挟む
砂漠の地平線から昇る朝日を背に、フィオナたちの馬車は王都への帰路を急いでいた。その荷台には、三つの幻の食材――真珠のように輝く「朝露酵母」、黄金の光を放つ「太陽草」、そして地底の星々のように煌めく「大地の涙」が、王国の希望を乗せて静かに揺れている。長い冒険だった。しかし、誰の心にも疲労の色はなく、むしろ愛する故郷を、人々を救うのだという熱い使命感に満ち溢れていた。
数週間ぶりに戻った王都は、フィオナたちの予想以上に、「眠り病」の影に深く覆われていた。街の活気は失われ、道行く人々の顔には疲労と不安の色が濃い。その光景に、一行の心は痛んだ。
「フィオナ様、急ぎましょう! みんな、私達のパンを待っています!」
エリィが、悲痛な声を上げる。
馬車が「アトリエ・フィオナ」の前に着くと、固く閉ざされていたはずの店の扉が、ギィと音を立てて開いた。中から現れたのは、腕組みをして仏頂面をしたレオン親方と、その隣で心配そうに佇むマリーさんだった。
「……ちっ。随分と時間がかかったじゃねえか、この半人前どもが」
レオン親方は、いつものように悪態をつくが、その声は微かに震えている。
「おかえり、フィオナちゃん、みんな! 心配したんだよぉ!」
マリーさんは、涙ぐみながらフィオナとエリィを力強く抱きしめた。工房の中からは、温かいスープと、レオン親方が焼いてくれたであろう、不器用だが力強い味わいのパンの香りが漂ってくる。長い旅を終えた仲間たちにとって、それは何よりの歓迎だった。
感動の再会もそこそこに、フィオナはすぐに工房へと向かった。休んでいる時間はない。彼女は、仲間たちと、そして心配そうに見守るレオン親方の前で、最後のパン作り――「始祖の祝福」の創造――を始めた。
まず、大きな木のボウルに、真珠のように輝く「朝露酵母」を注ぐ。すると、ただの小麦粉と水が、まるで生命を吹き込まれたかのように、ゆっくりと、しかし力強く呼吸を始める。生地は、驚くほどきめ細かく、シルクのような手触りになった。
次に、細かく刻んだ「太陽草」を練り込む。その瞬間、白い生地全体が、内側から発光するかのように、温かい黄金色に輝き始めた。工房にいる誰もが、その神々しい光景に息をのむ。
そして最後に、砕いた「大地の涙」を、星を散りばめるように生地の表面に振りかけた。キラキラと繊細に煌めく光の粒。工房には、これまで誰も嗅いだことのないような、芳醇で、清らかで、そしてどこまでも優しい香りが満ち満ちていた。
「…行くわよ」
フィオナは、仲間たちの想いを一身に背負い、その黄金の生地を、静かに薪窯へと滑り込ませた。
どれほどの時間が経っただろうか。
やがて、窯の扉が開かれた時、そこに現れたのは、もはやパンという言葉では表現しきれないほどの、神々しい塊だった。
それは、まるで太陽そのもののような、まばゆい黄金色に輝く大きな丸いパン。その香りには、人を心の底から安心させ、凍てついた心を温める不思議な力が宿っているようだった。
これが、幻のパン「始祖の祝福」。
完成したパンは、まずライアス王太子に導かれ、国王陛下の元へと届けられた。長い眠りから覚めぬ陛下のお口に、パンの一片を浸したミルクを含ませると、奇跡が起こった。
陛下の瞼が、ゆっくりと開かれたのだ。そして、差し出されたパンを、自らの手で、ゆっくりと、しかし確かな力で口へと運ぶ。
「……なんと……なんと、生命力に満ちたパンだ…。まるで、太陽を…いや、希望そのものを食べているかのようだ…」
国王陛下の顔に、力強い生気がみなぎっていく。
その奇跡は、王都中に広がった。
「始祖の祝福」は細かく、細かく分けられ、眠り病に苦しむ全ての人々へと配られていった。パンを一口食べた人々は、まるで長い冬の眠りから覚めたかのように目を覚まし、失われた活気と笑顔を取り戻していく。
あちこちから、「目が覚めたぞ!」「体が軽い!」という歓喜の声が上がり、やがてそれは、フィオナと「アトリエ・フィオナ」を讃える大きな歓声の渦となった。
工房では、レオン親方が、奇跡のパンの最後の一切れを前に、腕を組んで佇んでいた。そして、ひとかけらを口に運ぶと、「…ふん。まあ、悪くはねえな。俺の教えが良かったから、こんなもんだろう」とそっぽを向きながらも、その目には、確かに光るものがあったと、後にマリーさんは嬉しそうに語っている。
フィオナ、エリィ、ルーカス、そしてマルセルは、店の窓から、活気を取り戻していく王都の様子を眺めていた。子供たちの笑い声、恋人たちの囁き、職人たちの威勢の良い声。その全てが、自分たちの冒険がもたらした奇跡なのだ。
「フィオナ様、やりましたね!」
エリィが、涙でぐしゃぐしゃの顔でフィオナに抱きつく。
「ああ!俺たちのパンが、王国を救ったんだ!」
ルーカスは、エリィとフィオナをまとめて抱きしめ、子供のようにはしゃいでいる。
「…この素晴らしい結果を、詳細なレポートとして後世に残すことが、私の新たな使命となりましょう」
マルセルは、眼鏡の奥で静かに微笑み、既に新しい手帳を取り出していた。
「アトリエ・フィオナ」は、王国を救ったパン屋として、伝説的な存在となった。国王陛下から莫大な褒賞や、貴族としての爵位の復帰なども打診されたが、フィオナは全てを丁重に辞退した。
「特別なパンを焼くことも、時には必要かもしれません。でも、私の本当の幸せは、この路地裏の小さな店で、毎日の食卓にのぼる、温かいパンを焼き続けることなのですわ」
数ヶ月後、すっかり平和を取り戻した「アトリエ・フィオナ」には、以前にも増して、たくさんの笑顔が溢れていた。旅先で出会ったソルティスの塩職人や、ヴォルカンの鍛冶職人、霧の谷の子供たちから、感謝の手紙や、その土地の珍しい食材が毎日のように届く。
フィオナは、それらを眺めながら、古いレシピ帳の新しいページに、新たなパンのアイデアを書き込んでいた。その横顔は、幸福と、尽きることのないパンへの愛情に満ちて、太陽のように輝いている。
彼女の焼くパンが、これからもずっと、この世界を少しだけ幸せにしていくことを、そこにいる誰もが確信していた。
路地裏に灯る、小さなパン屋の温かい光。その光は、これからも永遠に、人々の心を照らし続けるだろう。
数週間ぶりに戻った王都は、フィオナたちの予想以上に、「眠り病」の影に深く覆われていた。街の活気は失われ、道行く人々の顔には疲労と不安の色が濃い。その光景に、一行の心は痛んだ。
「フィオナ様、急ぎましょう! みんな、私達のパンを待っています!」
エリィが、悲痛な声を上げる。
馬車が「アトリエ・フィオナ」の前に着くと、固く閉ざされていたはずの店の扉が、ギィと音を立てて開いた。中から現れたのは、腕組みをして仏頂面をしたレオン親方と、その隣で心配そうに佇むマリーさんだった。
「……ちっ。随分と時間がかかったじゃねえか、この半人前どもが」
レオン親方は、いつものように悪態をつくが、その声は微かに震えている。
「おかえり、フィオナちゃん、みんな! 心配したんだよぉ!」
マリーさんは、涙ぐみながらフィオナとエリィを力強く抱きしめた。工房の中からは、温かいスープと、レオン親方が焼いてくれたであろう、不器用だが力強い味わいのパンの香りが漂ってくる。長い旅を終えた仲間たちにとって、それは何よりの歓迎だった。
感動の再会もそこそこに、フィオナはすぐに工房へと向かった。休んでいる時間はない。彼女は、仲間たちと、そして心配そうに見守るレオン親方の前で、最後のパン作り――「始祖の祝福」の創造――を始めた。
まず、大きな木のボウルに、真珠のように輝く「朝露酵母」を注ぐ。すると、ただの小麦粉と水が、まるで生命を吹き込まれたかのように、ゆっくりと、しかし力強く呼吸を始める。生地は、驚くほどきめ細かく、シルクのような手触りになった。
次に、細かく刻んだ「太陽草」を練り込む。その瞬間、白い生地全体が、内側から発光するかのように、温かい黄金色に輝き始めた。工房にいる誰もが、その神々しい光景に息をのむ。
そして最後に、砕いた「大地の涙」を、星を散りばめるように生地の表面に振りかけた。キラキラと繊細に煌めく光の粒。工房には、これまで誰も嗅いだことのないような、芳醇で、清らかで、そしてどこまでも優しい香りが満ち満ちていた。
「…行くわよ」
フィオナは、仲間たちの想いを一身に背負い、その黄金の生地を、静かに薪窯へと滑り込ませた。
どれほどの時間が経っただろうか。
やがて、窯の扉が開かれた時、そこに現れたのは、もはやパンという言葉では表現しきれないほどの、神々しい塊だった。
それは、まるで太陽そのもののような、まばゆい黄金色に輝く大きな丸いパン。その香りには、人を心の底から安心させ、凍てついた心を温める不思議な力が宿っているようだった。
これが、幻のパン「始祖の祝福」。
完成したパンは、まずライアス王太子に導かれ、国王陛下の元へと届けられた。長い眠りから覚めぬ陛下のお口に、パンの一片を浸したミルクを含ませると、奇跡が起こった。
陛下の瞼が、ゆっくりと開かれたのだ。そして、差し出されたパンを、自らの手で、ゆっくりと、しかし確かな力で口へと運ぶ。
「……なんと……なんと、生命力に満ちたパンだ…。まるで、太陽を…いや、希望そのものを食べているかのようだ…」
国王陛下の顔に、力強い生気がみなぎっていく。
その奇跡は、王都中に広がった。
「始祖の祝福」は細かく、細かく分けられ、眠り病に苦しむ全ての人々へと配られていった。パンを一口食べた人々は、まるで長い冬の眠りから覚めたかのように目を覚まし、失われた活気と笑顔を取り戻していく。
あちこちから、「目が覚めたぞ!」「体が軽い!」という歓喜の声が上がり、やがてそれは、フィオナと「アトリエ・フィオナ」を讃える大きな歓声の渦となった。
工房では、レオン親方が、奇跡のパンの最後の一切れを前に、腕を組んで佇んでいた。そして、ひとかけらを口に運ぶと、「…ふん。まあ、悪くはねえな。俺の教えが良かったから、こんなもんだろう」とそっぽを向きながらも、その目には、確かに光るものがあったと、後にマリーさんは嬉しそうに語っている。
フィオナ、エリィ、ルーカス、そしてマルセルは、店の窓から、活気を取り戻していく王都の様子を眺めていた。子供たちの笑い声、恋人たちの囁き、職人たちの威勢の良い声。その全てが、自分たちの冒険がもたらした奇跡なのだ。
「フィオナ様、やりましたね!」
エリィが、涙でぐしゃぐしゃの顔でフィオナに抱きつく。
「ああ!俺たちのパンが、王国を救ったんだ!」
ルーカスは、エリィとフィオナをまとめて抱きしめ、子供のようにはしゃいでいる。
「…この素晴らしい結果を、詳細なレポートとして後世に残すことが、私の新たな使命となりましょう」
マルセルは、眼鏡の奥で静かに微笑み、既に新しい手帳を取り出していた。
「アトリエ・フィオナ」は、王国を救ったパン屋として、伝説的な存在となった。国王陛下から莫大な褒賞や、貴族としての爵位の復帰なども打診されたが、フィオナは全てを丁重に辞退した。
「特別なパンを焼くことも、時には必要かもしれません。でも、私の本当の幸せは、この路地裏の小さな店で、毎日の食卓にのぼる、温かいパンを焼き続けることなのですわ」
数ヶ月後、すっかり平和を取り戻した「アトリエ・フィオナ」には、以前にも増して、たくさんの笑顔が溢れていた。旅先で出会ったソルティスの塩職人や、ヴォルカンの鍛冶職人、霧の谷の子供たちから、感謝の手紙や、その土地の珍しい食材が毎日のように届く。
フィオナは、それらを眺めながら、古いレシピ帳の新しいページに、新たなパンのアイデアを書き込んでいた。その横顔は、幸福と、尽きることのないパンへの愛情に満ちて、太陽のように輝いている。
彼女の焼くパンが、これからもずっと、この世界を少しだけ幸せにしていくことを、そこにいる誰もが確信していた。
路地裏に灯る、小さなパン屋の温かい光。その光は、これからも永遠に、人々の心を照らし続けるだろう。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
【完結】婚約破棄された辺境伯爵令嬢、氷の皇帝に溺愛されて最強皇后になりました
きゅちゃん
ファンタジー
美貌と知性を兼ね備えた辺境伯爵令嬢エリアナは、王太子アレクサンダーとの婚約を誇りに思っていた。しかし現れた美しい聖女セレスティアに全てを奪われ、濡れ衣を着せられて婚約破棄。故郷に追放されてしまう。
そんな時、隣国の帝国が侵攻を開始。父の急死により戦場に立ったエリアナは、たった一人で帝国軍に立ち向かうことにー
辺境の令嬢がどん底から這い上がる、最強の復讐劇が今始まる!
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
私を追放した王子が滅びるまで、優雅にお茶を楽しみますわ
タマ マコト
ファンタジー
王国の茶会の場で、マリアンヌは婚約者である王子アレクシスから突然の婚約破棄を告げられる。
理由は「民に冷たい」という嘘。
新しい聖女リリアの策略により、マリアンヌは「偽りの聖女」として追放される。
だがマリアンヌは涙を見せず、静かに礼をしてその場を去る。
辺境の地で彼女は小さな館を構え、「静寂の館」と名づけ、紅茶と共に穏やかな日々を過ごし始める。
しかし同時に、王都では奇跡が失われ、作物が枯れ始めていた――。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
婚約破棄のその場で転生前の記憶が戻り、悪役令嬢として反撃開始いたします
タマ マコト
ファンタジー
革命前夜の王国で、公爵令嬢レティシアは盛大な舞踏会の場で王太子アルマンから一方的に婚約を破棄され、社交界の嘲笑の的になる。その瞬間、彼女は“日本の歴史オタク女子大生”だった前世の記憶を思い出し、この国が数年後に血塗れの革命で滅びる未来を知ってしまう。
悪役令嬢として嫌われ、切り捨てられた自分の立場と、公爵家の権力・財力を「運命改変の武器」にすると決めたレティシアは、貧民街への支援や貴族の不正調査をひそかに始める。その過程で、冷静で改革派の第二王子シャルルと出会い、互いに利害と興味を抱きながら、“歴史に逆らう悪役令嬢”として静かな反撃をスタートさせていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる