最弱スキル【鑑定】しかないと言われた俺、実は最強の切り札でした 〜勇者パーティーを追放された俺の逆転劇〜

鳴神 祈

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第18章

敗者の行方

◆ 無様な叫び

 地面に膝をついたレオンは、なおも俺を睨みつけていた。
「俺が……勇者の俺が……負けるはずがない!」

 だが剣は折れ、仲間たちも立ち上がれない。
 セリナは震える声で叫ぶ。
「こんなの間違いよ! 鑑定なんて嘘に決まってる!」

 その言葉に村人たちは冷ややかな視線を向けた。
「見苦しい……」
「人の本性を暴かれて逆上するとはな」



◆ 失われた威光

 ガルドが震えながら立ち上がり、レオンにしがみついた。
「レ、レオン……退こう……! これ以上は……!」

 だがレオンは唇を噛み、なおも足掻こうとする。
「俺は勇者だぞ……! 俺を馬鹿にするな!」

 その姿は、かつて人々の希望と讃えられた英雄のものではなかった。
 ただの男が、己の地位と名誉に縋りついているだけだった。



◆ 村の裁き

 村長が一歩前に出た。
「勇者と名乗る者よ。あなたは人々を守るどころか、害をなす存在だった。それが明らかになった以上、この村から立ち去ってもらおう」

 その宣告に、村人たちが一斉に武器を構える。
 勇者一行を追い払う意志が、広場全体に満ちていた。



◆ 逃走

 レオンは周囲を見回し、歯ぎしりをした。
「……いいだろう。こんな獣人の村など、どうせ滅びる!」

 そう吐き捨て、傭兵を連れて村の外へ逃げ去っていった。
 セリナとガルドも慌てて後を追う。

 彼らの背中は、かつての栄光の面影すらなく、ただ惨めに小さく見えた。



◆ 静寂の後

 勇者一行の影が消えると、広場に大きな歓声が響いた。
「ユウマさんが勝った!」
「私たちの英雄だ!」

 リナとミリアが駆け寄り、俺の両脇に立った。
「……終わったね」
「はい。これで、ユウマさんの無実も……証明されました」

 俺は頷き、静かに剣を収めた。
「いや、終わりじゃない。ここからが始まりだ」

 星の下、俺は確信した。
 もう二度と、誰にも奪われない。
 ここで築いた絆と居場所を――。
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