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1章

8話 レージ

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「おお、レインとショウタ来たか」

俺達はレジェンドドラゴンの火山から、戻る途中に一晩休み、支部長室に呼び出されたのだ

「支部長、お話とは?」

「お主らはキングオークを追い払い、勇者パーティーから街の崩壊を守ってくれた。礼を言う」

支部長が頭を下げた

「よせよ、支部長!俺達は勝手にやっただけなんだから頭下げる必要はねぇよ」

「そう言う訳にもいかん、お前らはこの街の英雄なのだ」

英雄か…前世で社畜を最後に死んだ、俺が英雄か、似合わないな

と思いつつもとても嬉しかった

「まぁ、そこまで言うなら…それと話はそれだけじゃないんだろ?」

「ああ、実は国から昨日このような手紙が届いてな」

拝啓:ルーチェニア

ルーチェニアの英雄、ショウタ様、レイン様、後日そちらに向かわせてもらう

ハクダス王国 ルイス

「ルイスってあの!?」

支部長が頷く

「あぁ、このハクダス王国の国王だ」

ハクダス王国?この国の名前か
それに国王直々で来るのか?この国ではそう言うのが普通なのか?

「まさか、国王自ら来るなんて…一体なぜだ」

普通じゃないようだな……

それに俺は勇者パーティー、リーダーカイトを殴り倒したことを秘密にしている、しかしこのままじゃ、バレるな

「……分からん、勇者パーティーが何かそそのかしたかもな」

「……」

「とりあえず、お前ら帰っていいぞ、ありがとな」

「ショウタ…大変なことになったな」

「あぁ、まさか直々でルイス国王が来るとは」

俺らは1度森に戻ることにした

森に入り、家に帰る途中に木を切られて突っ込まれている音がした

「おい?ショウタの大切な木がきられてないか?」

「何!?行ってくる!」

音の方向に進むと、そこには1人の長髪で身長が高く、まさに厨二病って感じのイケメンが居た

「えっと…それは俺の大事な木なんだ、切らないでくれないかな…」

「あぁ、すまんな、お主らの気配がここにあったもんでな。邪魔な木は切ってたんだ」

話し方が侍のようだ…侍族ってのも、この世界特有で居るのでは!?

「気配って、俺らのこと探してたのか?俺はお前のこと知らないが」

「あぁ、そうか。この姿だからかもな知れんな」

そう言い、男は一回転をする

ボワァ

レジェンドドラゴンの小さな姿に変身した

「!!お前、その姿!レジェンドドラゴンか!」

「ふふ、やっと気付いたか」

「それで、一体どうして、探してたんだ?」

レジェンドドラゴンが笑って

「ははは、今まで我の息吹を耐えたやつは居なかったからの、気になって見に来たのだ」

確かにあの息吹は強力だった。
レインですら、悲鳴すら上げれなかったからな

「そう言うことか、レジェンドドラゴン。あの息吹は強かったぞ」

「はは、レジェンドドラゴンなんて水臭いの、レージとでも呼んでくれ」

「分かった、よろしくな!レージ」

そして、俺達はレインと元へ戻った

俺達が戻ってくると、レインが誰だ?と言う顔をしたが、事情を説明したら、驚かれたが納得してくれた

「良かったら、レージ。お茶してかない?」

「あぁ、いいね!ナイスアイデアショウタ!」

レージが微笑んで

「ふふふ、ではお邪魔しようかの」 

そして俺達は楽しくお茶をした

久々にゆったり、楽しい時間を過ごせたな。
この生活が毎日続いて欲しい……
この後の国王次第で俺の運命は大きく変わるだろう

とりあえず、今は1秒1秒を大切に!だな!

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