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4章

54話 神龍族③

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光によりフィルは見えなくなった
威力はかなり高そうだが、そこまで広範囲攻撃では無いようだ

「ハァハァ…どうだ?」

シロ以外の神龍族全員が疲れている
大儀式魔法とか言ってたよな、儀式となれば体の疲労も凄いんだろう

「くぅ…やってくれたね!」

フィルの体はボロボロになっていた
さすがのフィルも強力な魔法の前では敵わなかったようだ

「ハッハッハ!やったぞ!終わりだ!」

ハスラーを先頭に神龍族がフィルに攻撃しようとする

俺はフィルを助っ人に呼んだ責任がある、絶対助けてやる!

俺は身体能力魔法・極を使い、フィルの前に立つ

「なんだ?人間!邪魔すんじゃねぇ!!お前ごときに何ができる!!」

神龍族ってのは人間を舐める癖があるな…

まぁ、いいだろう。倒してやる

「へへっ!こんな奴に魔力を消費する必要はねぇ!全員掛かれ!」

魔法を使わない?余裕だな

ハスラー以外の神龍族が全員突っ込んできた

「正拳突き」

ドッコォン!

神龍族の1人が吹っ飛ぶ、そして壁に衝突した
すると、神龍族全員は固まっている

「そんなに人間にやられるのが驚きか?」

俺は固まっている隙を逃さず、全力で突っ込み、殴りまくる

「なんだ!?この人間は!ぐはっ!」

まぁ、20体倒せたから上出来か
魔法を使う隙を与えないようにしよう

「早く魔法を!!ぐはっ」

「よいしょよいしょ!」

続々と神龍族を殴りまくる

すると巨大な鉄球が飛んでくる

「おっ?」

ついに魔法を使われたようだな、だけど神龍族は残り10体だ!

正拳突きで壊せるか?

鉄球を殴る

ドカァン!

「痛たっ!」

鉄球は壊れたが、腕にはかなりのダメージを食らってしまった
この方法はできるだけしたくないな

「我々の超絶魔法を壊しただと!?あいつはほんとに人間か!?」

だが、相手に相当な精神ダメージを食らわせることができるようだな

「まさか、大魔王以外に俺らを倒すことができる奴がいるなんてな…」

「ふんっ!」

そして、俺はハスラー以外の神龍族を壊滅させることに成功した

「さぁ、あとは副団長のお前だけだな」

「…驚いだぞ人間。ここまでやれるとは思わなかった」

「舐め過ぎた結果だな」

「うるせぇ!天界級魔法・カミノ…ぐあっ!」

ハスラーが魔法を発動させようとした瞬間に、フィルが今までで一番のスピードでハスラーの腹部を全力で殴った

「ありがとう、ショウタ!おかげで回復出来たよ」

「良かった、回復したんだな。ハスラー達は片付いたし、あとはシロだけだな」

俺はシロの方を見ると、まだ戦っていたようだ

「全員やられたか…」

「よそ見してんじゃねぇ!」

ドカァン!

シロがチラッ横を見た瞬間を逃さず、レードが攻撃を当てる

そして追撃の息吹が命中した

「終わりだ。神龍族」

「ハハ…呆気なかったな、俺達が築き上げた物は一体…………なんて言うとでも思ったか!」

!?

「召喚魔法……龍の神!!」

神を召喚だと!?
龍の神…神龍族を直々に造った神か?
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