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祭りの喧騒
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「レイ、とっても可愛いわ。きっと王都の男たちがこぞって言い寄ってくるわよ!」
髪を結ってくれていたアレクサンドラさんが、そう言って満足そうに頷いた。
建国祭三日目の今日は、午前中にパレードがあるから公演はお休みだ。
だから私はアレクサンドラさんと一緒に街を見物することにした。
お出掛けに選んだ服は、アレクサンドラさんに買ってきてもらったお気に入りのブラウスとスカート。
化粧品で稼いだお金を預けて見繕ってもらったもので、私の好みをもとにアレクサンドラさんが選んでくれた。
真っ白なブラウスはパフスリーブになっていて、袖口に可愛いレースがあしらわれている。
ボタンの周りにはプリーツが入っているから、シンプルだけど上品なデザインだ。
スカートはふんわりとしたAラインで、ペールブルーの淡い色合いが私好みだ。
ハイウェストだから、着るとスッキリとしたシルエットになる。
お洒落なアレクサンドラさんに選んでもらうから間違いないと思っていたけれど、想像以上に素敵な服を買って来てくれたから、その日はとてもはしゃいでしまった。
(髪型も私好みに仕上げてくれて嬉しい!)
初めは自分でハーフアップにしようとしていたんだけど、せっかくの初外出だからということでアレクサンドラさんが結ってくれたのだ。
編み込みを織り交ぜたお団子ヘアで、後れ毛は巻いている。
「言い寄られるだなんて、絶対にないです」
「う~ん、アイザックが牽制してしまうから難しいわよね」
「そう言うことではないんですけど。それに、アイザックはついて来ませんよ?」
「あらまあ、全然気づいていないのね。この調子だと、あの子の苦労が計り知れないわ」
いったいどうしてアイザックが苦労することになるのかわからない。
今の私の頭の上にはきっと、はてなマークが浮かんでいることだろう。
「うふふ、きっと今にわかるわ」
「はあ?」
「さあ、アイザックにこの姿を見せてからお出かけしましょ」
「どうしてアイザックに見せるんですか?」
「決まっているじゃない。面白いものを見られるからよ」
確信めいた口調で言われたけれど、私は何が起こるのか全く分からなくて。
アレクサンドラさんに手を引かれて、物置用の天幕に連れて行かれた。
そこはアイザックがよく入り浸っている場所で、道具の手入れや読書をしている。
今日も天幕に入ると、アイザックが木箱に座って本を読んでいた。
「アイザック、レイの晴れ姿を見てよ」
アレクサンドラさんが声をかけると、アイザックは本から目を離して――。
真っ赤な目を大きく見開いて、私を見つめた。
「あらあら、見惚れちゃって言葉も出ないのね。とっても可愛いでしょう? 一緒に出かけられなくて残念ね?」
今日のお出掛けは私とアレクサンドラさんの二人きりで。
実はアイザックとエヴァンダーを誘ったけれど、二人とも用事があって断られてしまったのだ。
(アレクサンドラさんはそう言うけど、アイザックは少しも残念だとは思っていないよ)
それなのにアレクサンドラさんは楽しそうにアイザックを揶揄っている。
「俺が悔しがる顔を見に来たんだね。意地悪だなぁ」
話を合わせているのか、アイザックは否定しなかった。
読んでいた本をパタンと閉じると、気だるそうに立ち上がって、私の背後にまわった。
「髪飾りが無いね。せっかくの祭りなのに、華が足りないんじゃないかな?」
アイザックが呪文を唱えると、甘い花の匂いがふわりと香って。
「少し触れるよ」
前置きがあった後、アイザックが私の髪に触れた。
いつもは私がアイザックの髪を整えているのに、今は正反対の立場になっていて。
アイザックの髪を触っている時は何とも思わないのに、自分が触れられるのは少し恥ずかしい。
「あらあら、素敵な髪飾りをつけてもらったわね。レイ、見てみる?」
そう言い、アレクサンドラさんが魔法で取り出した鏡を受け取って覗き込むと、お団子にしてもらったところに真っ赤な薔薇の花が差し込まれている。
「綺麗! さっきの魔法で作ってくれたの?」
「そうだよ。絶対に外さないでね?」
「うん、今日はずっとつけているね!」
アイザックにお礼を言っていた私は、アレクサンドラさんのもの言いたげな表情に気づいていなかった。
「ずいぶんと仰々しい魔法を使ったわね。あの綺麗な髪飾りにどんな魔法が付与されているのか、レイが知ったらどうなるのかしら?」
そう言って溜息をついていたこともまた、知る由がなかったのだった。
「アイザック、行ってくるね」
「ん。楽しんできて」
手を振ると、アイザックがひらりと手を振り返してくれる。
「じゃあ、レイを借りていくわよ。二人で思いっきり祭りを満喫してくるわね」
「夜になる前には返してね?」
「どうしようかしらー? 私、レイが大好きなのよね」
「レイは俺の世話係なんだから、いないと困るんだよ」
「あらまあ、ムキになっちゃって」
アイザックとアレクサンドラさんは笑顔でやり取りしているのだけど、どこか不穏な空気が漂っていて。
「あのっ! もう行かないと、夜の公演の準備をする時間になってしまいますよ!」
いたたまれなくなった私は、アレクサンドラさんの腕を引いて天幕から出た。
王都の大通りに出ると、どこもかしこも人だらけだ。
街の至る場所に色とりどりの花が飾られていて、私は忙しなく目を動かした。
明るい色合いの看板を立てた出店や、カルディアの王族を象徴する青色の旗や飾りに街が彩られている。
魔法を使っているのか、青い花で作られた装飾が宙を浮かんでいて、思わず目で追ってしまった。
初めて見る魔法世界のお祭りに圧倒されていると、アレクサンドラさんが私の腕に腕を巻きつけてきた。
「たくさんお店が出ているわね。私の故郷の料理を見つけたらレイに食べさせてあげるわ」
「やったー! アレクサンドラさんの故郷ってどこなんですか?」
お祭りの賑わいに浮かれていると、人通りの中にエヴァンダーの姿を見つけた。
(誰かと一緒にいるみたいだけど……知り合い……なのかな?)
エヴァンダーの隣には、艶やかな金髪を靡かせている綺麗な女性がいて。
年はアレクサンドラさんと近そうだ。
遠目から見てもわかるほど高級そうなドレスを着ているから、多分貴族だと思う。
(うわあ、紫色の目って初めて見た)
ファンタジーな目の色に感激した。
じっと見ていると、隣にいるアレクサンドラさんが私の視線に気づいたようで。
「レイ、何を見ているの?」
「エヴァンダーがあそこにいるんです。隣にいるのは知り合いでしょうか?」
「本当だわ……誰なのかしら?」
「あの服装からして、貴族ですよね?」
「……そうね」
アレクサンドラさんの声に、不穏さが滲んだ。
そろりと顔を動かして視線を移すと、アレクサンドラさんは眉根に皺を寄せている。
「まさか、恋人……? 嘘よね?」
なんて呟いている。
その表情は、いつもの綺麗で妖艶なお姉さんではなくて――。
(恋する乙女って感じだなぁ)
エヴァンダーを真っ直ぐに見つめる眼差しを見て、そう確信した。
「アレクサンドラさんってもしかして、エヴァンダーが好きなんですか?」
「……っ」
私の推測は当たっていたらしい。
アレクサンドラさんは顔を真っ赤にして、人差し指を立てて唇の前に運ぶ。
「そうよ。エヴァンダーには内緒にしてね?」
「えーっ?! どうしてですか?」
「……エヴァンダーの近くにいたいからよ。あの人は今、自分の人生を投げうってまで叶えたい夢があるの。だから恋はしないって言っていたわ。そんなエヴァンダーに想いを伝えたら、彼の近くにいられなくなると思ったから告白しないでいるの。それなのに、貴族令嬢と密会しているなんて……!」
私が知らないだけで、エヴァンダーには色々と事情があるらしい。
(エヴァンダーの夢って、何なんだろ?)
団長だから、銀狼魔導旅芸人一座を有名にしたい……のかもしれない。
「エヴァンダーたちが移動するわ。後をつけるわよ!」
「ま、待ってください!」
遅れを取った私はアレクサンドラさんに置いていかれて――はぐれてしまったのだった。
髪を結ってくれていたアレクサンドラさんが、そう言って満足そうに頷いた。
建国祭三日目の今日は、午前中にパレードがあるから公演はお休みだ。
だから私はアレクサンドラさんと一緒に街を見物することにした。
お出掛けに選んだ服は、アレクサンドラさんに買ってきてもらったお気に入りのブラウスとスカート。
化粧品で稼いだお金を預けて見繕ってもらったもので、私の好みをもとにアレクサンドラさんが選んでくれた。
真っ白なブラウスはパフスリーブになっていて、袖口に可愛いレースがあしらわれている。
ボタンの周りにはプリーツが入っているから、シンプルだけど上品なデザインだ。
スカートはふんわりとしたAラインで、ペールブルーの淡い色合いが私好みだ。
ハイウェストだから、着るとスッキリとしたシルエットになる。
お洒落なアレクサンドラさんに選んでもらうから間違いないと思っていたけれど、想像以上に素敵な服を買って来てくれたから、その日はとてもはしゃいでしまった。
(髪型も私好みに仕上げてくれて嬉しい!)
初めは自分でハーフアップにしようとしていたんだけど、せっかくの初外出だからということでアレクサンドラさんが結ってくれたのだ。
編み込みを織り交ぜたお団子ヘアで、後れ毛は巻いている。
「言い寄られるだなんて、絶対にないです」
「う~ん、アイザックが牽制してしまうから難しいわよね」
「そう言うことではないんですけど。それに、アイザックはついて来ませんよ?」
「あらまあ、全然気づいていないのね。この調子だと、あの子の苦労が計り知れないわ」
いったいどうしてアイザックが苦労することになるのかわからない。
今の私の頭の上にはきっと、はてなマークが浮かんでいることだろう。
「うふふ、きっと今にわかるわ」
「はあ?」
「さあ、アイザックにこの姿を見せてからお出かけしましょ」
「どうしてアイザックに見せるんですか?」
「決まっているじゃない。面白いものを見られるからよ」
確信めいた口調で言われたけれど、私は何が起こるのか全く分からなくて。
アレクサンドラさんに手を引かれて、物置用の天幕に連れて行かれた。
そこはアイザックがよく入り浸っている場所で、道具の手入れや読書をしている。
今日も天幕に入ると、アイザックが木箱に座って本を読んでいた。
「アイザック、レイの晴れ姿を見てよ」
アレクサンドラさんが声をかけると、アイザックは本から目を離して――。
真っ赤な目を大きく見開いて、私を見つめた。
「あらあら、見惚れちゃって言葉も出ないのね。とっても可愛いでしょう? 一緒に出かけられなくて残念ね?」
今日のお出掛けは私とアレクサンドラさんの二人きりで。
実はアイザックとエヴァンダーを誘ったけれど、二人とも用事があって断られてしまったのだ。
(アレクサンドラさんはそう言うけど、アイザックは少しも残念だとは思っていないよ)
それなのにアレクサンドラさんは楽しそうにアイザックを揶揄っている。
「俺が悔しがる顔を見に来たんだね。意地悪だなぁ」
話を合わせているのか、アイザックは否定しなかった。
読んでいた本をパタンと閉じると、気だるそうに立ち上がって、私の背後にまわった。
「髪飾りが無いね。せっかくの祭りなのに、華が足りないんじゃないかな?」
アイザックが呪文を唱えると、甘い花の匂いがふわりと香って。
「少し触れるよ」
前置きがあった後、アイザックが私の髪に触れた。
いつもは私がアイザックの髪を整えているのに、今は正反対の立場になっていて。
アイザックの髪を触っている時は何とも思わないのに、自分が触れられるのは少し恥ずかしい。
「あらあら、素敵な髪飾りをつけてもらったわね。レイ、見てみる?」
そう言い、アレクサンドラさんが魔法で取り出した鏡を受け取って覗き込むと、お団子にしてもらったところに真っ赤な薔薇の花が差し込まれている。
「綺麗! さっきの魔法で作ってくれたの?」
「そうだよ。絶対に外さないでね?」
「うん、今日はずっとつけているね!」
アイザックにお礼を言っていた私は、アレクサンドラさんのもの言いたげな表情に気づいていなかった。
「ずいぶんと仰々しい魔法を使ったわね。あの綺麗な髪飾りにどんな魔法が付与されているのか、レイが知ったらどうなるのかしら?」
そう言って溜息をついていたこともまた、知る由がなかったのだった。
「アイザック、行ってくるね」
「ん。楽しんできて」
手を振ると、アイザックがひらりと手を振り返してくれる。
「じゃあ、レイを借りていくわよ。二人で思いっきり祭りを満喫してくるわね」
「夜になる前には返してね?」
「どうしようかしらー? 私、レイが大好きなのよね」
「レイは俺の世話係なんだから、いないと困るんだよ」
「あらまあ、ムキになっちゃって」
アイザックとアレクサンドラさんは笑顔でやり取りしているのだけど、どこか不穏な空気が漂っていて。
「あのっ! もう行かないと、夜の公演の準備をする時間になってしまいますよ!」
いたたまれなくなった私は、アレクサンドラさんの腕を引いて天幕から出た。
王都の大通りに出ると、どこもかしこも人だらけだ。
街の至る場所に色とりどりの花が飾られていて、私は忙しなく目を動かした。
明るい色合いの看板を立てた出店や、カルディアの王族を象徴する青色の旗や飾りに街が彩られている。
魔法を使っているのか、青い花で作られた装飾が宙を浮かんでいて、思わず目で追ってしまった。
初めて見る魔法世界のお祭りに圧倒されていると、アレクサンドラさんが私の腕に腕を巻きつけてきた。
「たくさんお店が出ているわね。私の故郷の料理を見つけたらレイに食べさせてあげるわ」
「やったー! アレクサンドラさんの故郷ってどこなんですか?」
お祭りの賑わいに浮かれていると、人通りの中にエヴァンダーの姿を見つけた。
(誰かと一緒にいるみたいだけど……知り合い……なのかな?)
エヴァンダーの隣には、艶やかな金髪を靡かせている綺麗な女性がいて。
年はアレクサンドラさんと近そうだ。
遠目から見てもわかるほど高級そうなドレスを着ているから、多分貴族だと思う。
(うわあ、紫色の目って初めて見た)
ファンタジーな目の色に感激した。
じっと見ていると、隣にいるアレクサンドラさんが私の視線に気づいたようで。
「レイ、何を見ているの?」
「エヴァンダーがあそこにいるんです。隣にいるのは知り合いでしょうか?」
「本当だわ……誰なのかしら?」
「あの服装からして、貴族ですよね?」
「……そうね」
アレクサンドラさんの声に、不穏さが滲んだ。
そろりと顔を動かして視線を移すと、アレクサンドラさんは眉根に皺を寄せている。
「まさか、恋人……? 嘘よね?」
なんて呟いている。
その表情は、いつもの綺麗で妖艶なお姉さんではなくて――。
(恋する乙女って感じだなぁ)
エヴァンダーを真っ直ぐに見つめる眼差しを見て、そう確信した。
「アレクサンドラさんってもしかして、エヴァンダーが好きなんですか?」
「……っ」
私の推測は当たっていたらしい。
アレクサンドラさんは顔を真っ赤にして、人差し指を立てて唇の前に運ぶ。
「そうよ。エヴァンダーには内緒にしてね?」
「えーっ?! どうしてですか?」
「……エヴァンダーの近くにいたいからよ。あの人は今、自分の人生を投げうってまで叶えたい夢があるの。だから恋はしないって言っていたわ。そんなエヴァンダーに想いを伝えたら、彼の近くにいられなくなると思ったから告白しないでいるの。それなのに、貴族令嬢と密会しているなんて……!」
私が知らないだけで、エヴァンダーには色々と事情があるらしい。
(エヴァンダーの夢って、何なんだろ?)
団長だから、銀狼魔導旅芸人一座を有名にしたい……のかもしれない。
「エヴァンダーたちが移動するわ。後をつけるわよ!」
「ま、待ってください!」
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